バラの育て方
バラの基本情報
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植物名 | バラ |
学名 | Rosa |
和名 | 薔薇(ばら、そうび、しょうび) |
英名 | Rose |
別名 | 長春花(ちょうしゅんか)、月季花(げっきか) |
原産地 | アジア、ヨーロッパ |
科名 | バラ科 |
属名 | バラ属 |
開花時期 | 5~6月、10~11月 |
バラは、世界中で1万種類以上の品種が栽培されているほど、多くの人に愛されている花です。
育種家も多く、今でも新しい品種のバラが毎年生み出されています。
花の色もバリエーションが豊かですが、唯一青色のみ存在しません。
しかし、研究開発によって、紫がかった薄いブルーやシルバー系の色も増えてきました。
バラを育てるのは難しいとよく言われますが、適切な剪定と肥料、病害虫対策を行えば、毎年美しい花を楽しむことができます。
月別栽培カレンダー
植え付け(大苗)
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植え付け(新苗)
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植え替え
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肥料
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剪定
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開花
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種類と品種
種類・品種 | 特徴 |
オールドローズ | 100年以上前に品種改良された歴史のあるバラで、原種を親に持つ 香りが豊かで、丈夫で育てやすい品種が多い |
イングリッシュローズ | ハイブリットティーの四季咲き性と、オールドローズの花姿と香りをあわせ持つ品種 |
ハイブリッドティー | 四季咲きで、大輪一輪咲きの品種 切り花の一輪咲きは、ほとんどがこの系統になる |
フロリバンダ | 四季咲き中輪系の品種 寒いところでも栽培できるように改良されていて、丈夫なバラが多い |
ミニチュアローズ | 四季咲きで、小輪の品種 樹高は50㎝程度で、寄せ植えなどにも使いやすく育てやすい |
つるバラ | 枝にしなりがあり、長いつるにたくさんの花を咲かせる 誘引してさまざまな仕立てを楽しむことができる |
樹形は3種類
- つる樹形
- ブッシュ樹形
- シュラブ樹形
つる樹形
つる樹形は枝が長く伸びていくタイプで、アーチやフェンスなどに誘引して、さまざまなデザインを形成することが可能です。
ブッシュ樹形
ブッシュ樹形は、こんもりとしたひとつの茂みを作るように育ちます。支柱は必要なく、自立して咲くタイプです。
シュラブ樹形
つる樹形とブッシュ樹形の中間が、シュラブ樹形です。半自立タイプで、オベリスクや低いフェンスに誘引することもできます。
バラはどんな花が咲く?
バラは、中心から外側に向けて、花びらが幾重にも重なっています。
固いつぼみが開いてくると、重なり合う花びらが広がり、とても華やかに咲くのが魅力です。
咲き方には、次の6種類があります。
カップ咲き | 丸いコロンとした形で咲く オールドローズの典型的な咲き方 |
ロゼット咲き | 花の中心は小さな花びらがぎっしりつまっていて、外側は花びらが大きい |
高芯咲き | 一般的なバラの咲き方 咲き進むにつれて、外側に反り返るように咲く |
一重咲き | 花びらが5枚と少なく、平らに咲く |
八重咲き | 一重よりも花びらが多く、重なって咲く |
ポンポン咲き | ポンポンのように、小さな花びらがはじけたように咲く ミニバラに多い |
バラの葉っぱの形
バラの葉っぱは、枝から伸びた葉柄に、楕円形でギザギザした小葉が複数枚ついています。
小葉は葉柄の先端に1枚、その下に左右対称につき、3枚葉、5枚葉、7枚葉が一般的です。
さらに、葉の表面が濃い緑色で光沢と厚みのある照葉と、薄い緑色で光沢がなく皮のような質感の皮質葉の2種類に分かれます。
バラの花言葉
バラの花言葉は「美」や「愛」です。
バラの育て方
バラの美しい花をたくさん咲かせるためには、適切な育て方が重要です。
- 日当たりと風通しがよく、水はけの良い戸外で育てる
- 日照時間が、少なくとも1日3~4時間はある場所に植える
- 春から秋は土が乾いたら、夏は朝夕の2回、たっぷりとお水を与える
- 秋の始まりと冬の年2回、剪定を行う
- 鉢植えは毎年植え替えを行い、新しい用土に植える
- 肥料は、3月、6月、9月に追肥を、1月~2月に寒肥を与える
- 6月~7月に病害虫対策の消毒を行う
このように適切な管理を行うことで、バラは毎年美しい花を咲かせてくれます。
品種の選び方
バラは種類がとても豊富なため、どの品種を選んだらいいのか迷う方が少なくありません。
品種を選ぶときは、次の順番に絞り込んでいくと決めやすいです。
- バラの樹形
- 欲しい色
- 花の大きさ(大輪10㎝以上、中輪5㎝~10㎝、小輪5㎝以下)
- 花の咲き方
- 花の香りの種類と強さ(強香・中香・微香)
- 育てやすさ(耐病性の高さ)
種まきと植え方
バラは、苗木の状態で購入するのが一般的です。
台木となるノイバラに、親木となるバラの枝や芽を接ぎ木した状態で購入します。
バラを種から発芽させるのが難しいだけでなく、採取した種と同じ特徴の花が咲くとは限らないからです。
購入した苗木は、1年間は植え替えなくてもそのまま育てることができます。
地植えのポイント
地植えにする場合は、深さと幅がそれぞれ30㎝くらいの穴を掘り植えてあげましょう。
植えるときは、掘った土は使わずに、バラ専用の用土に元肥を加えたものを使います。
植える深さは、接ぎ木の接合部分が土の上に出るくらいです。
接ぎ木の上まで土をかぶせてしまうと、台木のノイバラが出てきてしまう可能性があります。
植え終わったら、たっぷりお水を与えましょう。
水やりの頻度
バラの水やりは、花の咲くタイミングと土の乾燥具合を見て行いましょう。
- 4月~11月までは、水切れを起こさないようにたっぷり与える
- 夏の暑い間は、朝夕の2回水やりをする
- 冬の間は水を控えめにし、春になって葉がついてきたら徐々に増やしていく
土が乾いたらたっぷりと水を与えますが、やりすぎて常に湿った状態になると根腐れを起こしやすいので注意しましょう。
成長期や開花期は水分が必要なので、この時期は水切れしないようにしっかりと水やりを行います。
肥料のあげ方
バラへの肥料は、生育のサイクルに合わせて与えることが大切です。
基本的には、年3回の追肥、地植えの場合はさらに冬に寒肥を行います。
- 3月と9月は花芽を咲かせるために、6月は開花で消耗した株を回復させるために肥料を与える
- 地植えのバラは、その年1年間のバラの成長を促すために、冬にも肥料を与える
- 植え替えするときは、新しい用土に元肥を加える
- 肥料の与えすぎは株を弱らせてしまうので、用量を守って与える
剪定と誘引
木立のバラの剪定は、夏と冬の2回行います。
夏剪定を行うのは、四季咲きのバラです。
秋にきれいな花を咲かせるために、花が咲いた枝や新しい芽を剪定し、形を整えます。
冬剪定は、これからの1年間を元気に育てるために行う作業です。
全体の高さの2分の1~3分の1になるように剪定し、さらに枯れ枝や弱った枝なども切っていきます。
また、2年以上経過した古い枝もカットし、全体の樹形を整えてあげましょう。
剪定と誘引の手順
つるバラの剪定と誘引は、冬に次の手順で行います。
- 剪定する
- 残っている葉を取り除く
- 残す枝を決める
- 誘引する
- 余分な枝を選定する
① 剪定する
花付きが悪い古い枝や弱い枝を切り取ります。
② 残っている葉を取り除く
残っている葉に病害虫がついていることがあるので、取り除きます。
③ 残す枝を決める
誘引で残す枝については、太く元気に育った枝を選ぶようにしましょう。
④ 誘引する
太い枝を誘引し、麻ひもやシュロ縄で止めましょう。
この時、枝を水平にすると花がたくさん咲きやすくなります。
細い枝を先端を下げないようにしながら、空いている場所に誘引していくのがポイントです。
⑤ 余分な枝を選定する
誘引しながら、余分な枝を剪定していきます。
病害虫・害虫対策
病害虫対策は、バラを健康に保ち、美しい花を咲かせるために重要です。
ここでは、バラに被害を与える主な病害虫の11種類の特徴や対策を紹介します。
病害虫 | 特徴 | 対策 |
うどんこ病 | 新芽が白い粉をふいたように白くなってしまう病気。菌糸が根を張るように、葉っぱに繁殖する。 新芽が出る時期に発病しやすい。 | 適切な肥料で、病気に強い丈夫な苗を育てる。 発生しやすい時期の直前に、殺菌剤で予防する。 |
黒星病(黒点病) | 新芽ではなく、固い葉に出やすい。 シミが広がるように丸い黒い斑点が出て、黄色くなって葉が落ちる。 梅雨時期に発生しやすい。 | 発生しやすい時期の直前に、殺菌剤で予防する。 発病して落ちた葉は、繁殖の元になるので、きれいに取り除く。 |
灰色かび病 | 花弁に斑点が出る。 症状がすすむと、花全体が灰色のかびで覆われてしまう。 梅雨や秋の長雨の時期に発生しやすい。 | カビが生えにくいように、風通しを良くする。 花弁に斑点を見かけたら、早めに摘み取り剪定する。 |
アブラムシ | つぼみの花首や新芽の柔らかいところにつき、バラの生育に影響を与える。 暖かい時期に発生する。 | 株元に撒く顆粒状のものや、葉にスプレーするタイプの殺虫剤で予防する。 |
アザミウマ | つぼみの中に入り込み、花弁の汁を吸う。 花弁の縁が茶色く変色する。 | つぼみが割れて、中の花弁が見え始めたら、殺虫剤で予防する。 |
バラゾウムシ(クロケシツブチョッケリ) | バラのつぼみの花首を折って、そこに産卵する。 落ちたつぼみの中で幼虫が成長する。 | 発生しやすい時期の直前に、殺菌剤で予防する。 |
コガネムシ | 花弁につき、柔らかい花弁を食べてしまう。 | 土の中にいる幼虫を駆除して予防する。 発生した場合は、殺虫剤で対処する。 |
カミキリムシ | 幼虫が枝の中身を食べてしまい、バラの生育が悪くなる。 | 根元の侵入した穴から殺虫剤を注入する。 |
カイガラムシ | 幹に張り付いてバラの栄養を吸い取り、生育を悪くしてしまう。 | ブラシでそぎ落とす。 殺虫剤で防除する。 |
チュウレンジハバチ | バラの茎に卵を産み、孵化した幼虫が葉を食べつくす。 | 殺虫剤で予防する。 卵を産むと茎に黒い線が残るので、孵化する前にそぎ落とす。 |
ヨトウガ(夜盗蛾) | 日中は地中や落ち葉の下などに隠れていて、夜になるとつぼみなどを食べてしまう。 | 殺虫剤で防除する。 |
病害虫の予防に薬剤を使うときは、複数の殺虫剤をローテーションで使いましょう。
バラに影響を与える病害虫は多く、1種類の薬剤では効きにくい病害虫が残ってしまうからです。
水で薄めるタイプの薬剤を使うときは、量が多すぎると葉焼けしたり効きが悪かったりするため、指定通りの倍率を心がけましょう。
病害虫の被害で弱ってしまった時は、活力剤で生育を手助けしてあげてください。
バラの栽培環境
バラの理想的な栽培環境は、日当たりと風通しがよく、水はけのよい土壌でしっかりと根をはれる場所です。
日当たりが悪く湿度の高い場所では、病害虫の被害を受けやすいので注意しましょう。
適切な栽培環境を整えることで、バラは美しい花をたくさん咲かせて楽しませてくれます。
置き場所と日当たり
バラには、十分な日当たりが必要です。
一日に3時間以上は日が当たる場所を確保しましょう。
日当たりが悪い場合は鉢植えやプランターにして、日当たりのいい場所へ移動させてください。
風通しがよくても強風が吹きやすい場所は、バラが乾燥して傷がつきやすくなります。
病害の発生の原因にもなるので、防風対策も必要です。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
季節 | 夏 | 冬 |
適温 | 20℃~25℃ | 5℃~20℃ |
バラの適温は、夏は20℃~25℃、冬が5℃~20℃です。
バラは寒さに比較的強い植物なので、極端に寒い地域でなければ、防寒対策は必要ありません。
ただし、購入して1年目の株は、耐性がついていないかもしれないので、防寒対策が必要です。
鉢植えの場合は、軒下に移動させたり壁に寄せたりしましょう。
地植えの場合は、マルチングしてあげると防寒できます。
用土
バラに適した用土は、水はけがよく、通気性のよいものです。
市販のバラ専用の用土を利用するとよいでしょう。
バラの種まき
種から育てたバラは、種を採取したバラと同じ特徴を持った花を咲かせるとは限りません。
そのため、バラを種から育てることは、自分だけのバラを創造する楽しみがあります。
バラの種は発芽させるのが難しいので、発芽しやすいように管理することが必要です。
種まきにおすすめの時期は春または秋
バラの種まきにおすすめの時期は、冬の終わりから春の初め、または夏の終わりから秋の時期です。
春にまくと、秋までに十分な大きさに育つため、冬越しが容易になります。
一方で、秋にまいた種はそのまま冬越しをして、春の発芽を待つことになります。
また、種の発芽をさせるためには、発芽前に冬の冷たい空気にさらすことが大切です。
暖かい時期に種を収穫した場合は、キッチンペーパー等に包み、冷蔵庫で2週間~3週間冷やした後に種をまくといいでしょう。
バラを種から育てると大変?
バラを種から育てることは、簡単ではありません。
労力がかかるだけではなく、必ず発芽するとは限らず、成長して花が咲くまでに長い時間がかかるからです。
また、期待通りの色やかたちのバラが咲くとは限らないため、咲かせたいバラがある場合は、苗木で育てることをおすすめします。
種から育てる場合は、植えてから発芽するまでは、土の中で種が乾燥しないように定期的な水やりが必要です。
発芽した後は、適切な水やりと日当たり等の環境管理を行い、健康に育てましょう。
バラの開花時期
バラが次々と花をたくさん咲かせる姿は見事です。
一季咲きのバラは春に、四季咲きのバラは春と秋に美しい花を咲かせます。
バラの開花周期の違い
バラは、品種によって開花周期が違います。
バラの開花周期は、四季咲き、返り咲き、一季咲きがあります。
四季咲きは、伸びる枝先に規則的に花を咲かせ、カットすると45日~60日の間隔で繰り返し咲く品種のことです。
返り咲きには、夏前までに開花し花数が減っていくタイプと、春から秋にかけて開花し夏の間は花数が少ないタイプがあります。
一季咲きは、年1回のみ開花する品種です。
開花時期は5〜6月、9〜10月
バラの開花時期は、5~6月と9~10月になります。
一季咲きの品種が咲くのは、5~6月の春のみです。
四季咲きや返り咲きは春と秋の開花時期だけでなく、咲いた枝先をカットすることで、夏の間も咲かせることができます。
バラの花が咲かない原因は?
バラが花を咲かせない場合、適切な栽培条件が整っていない可能性があります。
主に考えられる原因は、次の通りです。
- 日当たりが足りない
- 土壌の水はけが悪い
- 風通しが悪い
- 過剰な水やり
- 剪定が間違っている
- 鉢植えの植え替えを行っていない
- 根が育つゆとりがない
- 病害虫の被害
次のシーズンにきれいな花を咲かせられるよう、環境を整えてあげましょう。
バラの増やし方
今育てているバラを、接ぎ木や挿し木で増やすこともできます。
時間と手間がかかりますが、成功したときの喜びは大きいでしょう。
どちらの方法も適切な時期に行うことが大切です。
接ぎ木のやり方
バラの一番多い増やし方が、丈夫な株を根にして育てたい品種を接合する接ぎ木です。
1月~2月の5℃を下回る時期の、バラの休眠期に行います。
ノイバラを台木とし、好きなバラを穂木にします。
接ぎ木の手順
- 接ぎ木用の台木を用意する
- 接ぎ木用のバラを処理する
- 台木を処理する
- 穂木先を台木にしっかり挿す
- 接いだところを接ぎ木テープで固定する
- 無肥料の小粒の赤玉土に植え付ける
- 植え付け後はしっかり管理する
増やしたい植物を、ほかの植物体とつなぎ合わせて独立した個体を作る「接ぎ木」は、バラでも実践できます。
接ぎ木によってバラを増やす手順について、次から詳しく解説します。
① 接ぎ木用の台木を用意する
前年に長く伸びた健康な枝を用意します。
軸がまっすぐなもの、できるだけ充実した枝を選ぶようにしょうましょう。
② 接ぎ木用のバラを選ぶ
接ぎ木用に選んだバラについて、太さがある、できるだけ充実した枝を選びましょう。
バラは、トゲのある部分を5㎝くらいカットします。
また、2㎝くらい皮を薄くそぎ落として、形成層を露出させましょう。
③ 台木を処理する
台木については、接ぐ場所の軸を2cmほど切り落とします。
次に、切り落とした場所に2cmほど切り込みを入れましょう(長く切り込みを入れると隙間が大きくなり、バラを挟み込むのが難しくなります)。
なお、ナイフなどで台木を処理する際は、自身の手を傷つけないように注意してください。
④ 穂木先を台木にしっかり挿す
穂木と台木の形成層が合わさるように、しっかりと挟み込むようにしましょう。
隙間ができると接ぎ木するのが難しくなります。
⑤ 接いだところを接ぎ木テープで固定する
バラと台木がずれないように、強めにしっかりと固定しましょう。
⑥ 無肥料の小粒の赤玉土に植え付ける
赤玉土100%で、接ぎ木したバラを植えつけます。
⑦ 植え付け後はしっかり管理する
水をたっぷりあげた後は密封し、最低気温が10℃以下にならないように管理します。
芽が伸びて葉が開いてきたら程々に空気の入れ替えをして、多湿になりすぎないようにしましょう。
挿し木のやり方
- 花が咲いている枝を用意する
- 根元を切る
- 葉っぱを4枚残す
- 茎を水につけて、1時間くらい水あげをする
- 土に挿す
- 日当たりがよく雨が当たらない場所に置く
- 葉っぱが残ったままで、根が発根していれば植え替えをする
バラの茎の一部を切り取り、発根させて新しい株を作る挿し木は、接ぎ木よりも簡単です。
挿し木をするときは、花が咲いている元気な枝を使用します。
① 花が咲いている枝を用意する
挿し木用に、花が咲いているバラを用意します。
バラのほかにも、挿し木用の鉢や剪定バサミ、用土なども準備しましょう。
② 根元を切る
根元の固いところを、葉っぱ下に5㎝~6㎝、上に1㎝~2㎝の位置で切る
③ 葉っぱを4枚残す
葉を4枚残してほかの葉を取り除くことで、水分の蒸発を減らします。
④ 茎を水につけて、1時間くらい水あげをする
そのまま土に挿すよりも、水あげすることでバラが元気に育ちます。
自宅にあるビンやペットボトルなどを使い、1時間程度水に吸わせるようにしましょう。
⑤ 土に挿す
水になじませたピートモスと鹿沼土を、1:1の割合で混ぜ、深めの鉢の縁から5㎝くらい下まで土を入れ、挿し木に葉っぱが用土に付かない程度に土に挿します。
挿し終わったら、根元が動かないように気を付けながらたっぷりと水を与えましょう
⑥ 日当たりがよく雨が当たらない場所に置く
軒下など、日当たりがよく雨が当たらない場所に置き、水やりは過湿になりすぎないように気を付けましょう。
葉っぱが乾燥しないように、適宜霧吹きをするのがおすすめです。
⑦ 葉っぱが残ったままで、根が発根していれば植え替えをする
挿し木のバラの葉が枯れずに葉が残り、根が発根していれば植え替えが可能です。
土に挿してから植え替えまで、おおむね2ヶ月程度かかります。
ただし、まだ根が柔らかいので、注意して丁寧に植え替えるようにしましょう。
剪定の時期はいつがいい?
接ぎ木や挿し木で増やしたあとの剪定は、冬に行います。
最初の1年間は、葉を増やして根を丈夫に育てることが重要です。
つぼみがついたらすぐに摘み、花を咲かせないようにしましょう。
植え替え時期はいつがいい?
バラの植え替えは、鉢植えで春に出回る新苗は5~6月、秋に出回る大苗は11月頃に行います。
数年鉢植えで育てている場合は、バラが休眠する12~2月が適切です。
地植えの場合も、バラの休眠期になる12~2月に行うことで、根へのダメージを最小限に抑えることができます。
鉢替えのやり方
バラを鉢で育てている場合は、毎年鉢替えをすることで美しい花を咲かせ続けることができます。
さらに大きく育てたいときは一回り大きい鉢へ、同じサイズのまま育てたいときは同じ鉢に植え替えることも可能です。
大きさを変えたくない時は、前回鉢替えをしてから伸びた分だけ枝を剪定し短くしましょう。
鉢替えの手順
鉢替えのやり方は、次の通りです。
- 不要な枝葉を剪定する
- 鉢から抜いて土を落とす
- 根を切り落とす
- 鉢に植える
- 水をたっぷり与える
① 不要な枝葉を剪定する
伸びた枝については鉢替えの際に邪魔になるので、剪定します。
② 鉢から抜いて土を落とす
鉢から根ごとバラを抜き、根についた土を、シャワーなどの水圧を利用して落とします。
この時、鉢についた土は完全に落とす必要はなく、少し残っていても問題ありません。
③ 根を切り落とす
剪定した枝に合わせて、根も切り落としていきます。
茶色い根や古い根を中心に切っていき、ボリュームを落とすようにしましょう。
④ 鉢に植える
鉢に軽石を敷き、新しい用土を入れて、バラを植え付けます。
市販のバラ専用の土を用意するのがおすすめです。
⑤ 水をたっぷり与える
鉢に植えたあとは、鉢底から水が出るまでたっぷりと水を与えましょう。