ストックの育て方
公開日 2025年02月06日
更新日 2025年02月06日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

ストックの基本情報

名称 | ストック |
学名 | Matthiola incana |
和名 | アラセイトウ(紫羅欄花) |
英名 | Stock |
別名 | アラセイトウ(紫羅欄花) |
原産地 | 地中海沿岸 |
科名 | アブラナ科 |
属名 | アラセイトウ属 |
開花期 | 11~5月 |
ストックは、甘くスパイシーな香りが特徴的で、開花時期が長く冬から春まで楽しめる花です。
花色も多く、色とりどりのふわふわとした華やかな花姿は、気品や優雅さが感じられます。
また、ストックは比較的育てやすく、園芸初心者でも育てやすい花です。
真っ直ぐに茎を伸ばし花を咲かせるため、立体的な寄せ植えが楽しめるでしょう。
ただし、手入れの方法を間違えると枯れてしまうことがあるため、性質や注意点をよく理解し育てることが大切です。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
ストックは、ピンク色や白、黄色などカラーバリエーションが豊富な花です。
草丈が低い矮性種や草丈が高い高性種があり、さまざまなタイプの花が楽しめます。
ストックの代表的な種類はこちらです。
スプレータイプ

枝分かれした茎から3~5本の枝がスプレー状に広がっているのが特徴で、一重咲きと八重咲きがあります。
主に切り花として用いられています。
スタンダードタイプ

ストックの定番品種で、小さな花がたくさんついています。
ほかの種類よりも香りが強いことが特徴です。
キスミーシリーズ

草丈が低い矮性種で、種まきから3か月で花が咲く極早生種です。
花色が豊富でガーデニングに人気があります。
ストックはどんな花が咲く?

ストックは、長い花穂にひらひらと可愛く小さな花をたくさんつけて咲きます。
咲き方は一重咲きや八重咲き、スプレー咲きがあり、白やピンク、紫など豊富な花色を持っています。
華やかな花姿だけでなく、爽やかに甘く広がる香りにも人気があります。
ストックの葉っぱの形

ストックの葉っぱは、細長いへら形をしています。
葉の表面に、灰白色の細かい柔毛が密集して生えることが特徴です。
葉は茎の節に1枚ずつ方向を変えながら配列し、ボリューム感が出て立体感のある花姿を楽しませてくれるでしょう。
ストックの花言葉
ストックの花言葉には「永遠の美」「愛の絆」「豊かな愛」「求愛」などがあります。
エディブルフラワー(食用花)としても栽培されている

ストックは一重咲きと八重咲きどちらとも、エディブルフラワーとして流通しています。
エディブルフラワーは食べることができる食用花のことで、農林水産省のガイドラインに則り安全な生産方法で栽培されています。
ストックのエディブルフラワーは、食べた瞬間にふわっと甘い味が広がり、香りと共に楽しめるでしょう。
苦味はほぼなく、グローブやローリエ、シナモンなどのスパイスと相性が良いです。
ストックの育て方
ストックは、日当たりと風通しのよい場所で、水はけの良い土を好む植物です。
根が繊細なため傷つけないように注意すれば、ガーデニング初心者でも種からでも育てやすく、花の咲く期間も長く楽しめます。
水やりの頻度
ストックは、過湿を嫌う性質のため、土が乾いてから水やりを行います。
水やりのポイントは次のとおりです。
- 土がよく乾いているか触って確認する
- 花や葉に水がかからないよう、根元に与える
水のやり過ぎは、根腐れや病気の原因になるため、注意してください。
肥料のあげ方
ストックは、土づくりの際に元肥を行うと、追肥なしでも育ちます。
なお、花付きをよくしたい場合には、リン酸分の多い肥料を追肥するとよいでしょう。
追肥は、3月以降の開花期に、1か月に1度固形の肥料を置き肥し、さらに2週間に1度液体肥料を与えるとより効果的です。
支柱立て
草丈が高くなるスタンダードタイプのストックなどは、花の重さで茎が折れたり曲がったりすることを防ぐため、支柱立てを行います。
草丈が育ちグラグラと揺れる場合は、支柱を立てて支えてあげましょう。
摘心・切り戻し|タイミングとやり方
ストックの摘心
ストックは摘心することで、わき芽が成長し、花数を増やすことが可能です。
- スプレータイプの場合行う
- 摘心は最初のつぼみが出てきた頃がタイミング
- つぼみのついた芽の先端を切り落とす
なお、スタンダードタイプはわき芽が出ないため摘心は行いません。
ストックの切り戻し
ストックは切り戻しをすることで他の枝の成長開花を促し、長く花を楽しめます。
- 咲き終わった花は花茎ごと摘み取る
- 株全体の花が終わったら、根元から切り戻す
病害虫・害虫対策
ストックにつきやすい病害虫は、アブラムシやコナガ、ヨウトウムシです。
根の過湿状態になることで、株が弱り枯れてしまう立枯れ病を発症しやすいため、水やりの頻度は注意しましょう。
立枯れ病
- カビが繁殖し、株全体が枯れてしまう
- 植え替え1ヶ月後くらにい起こりやすい
水やりの頻度を控え、乾燥気味に育てて過湿を防ぎます。
植え付けの時に清潔な用土を使い、発病を予防しましょう。
菌核病
- 灰色の綿毛状の菌糸で覆われる
- 葉が重なると伝染する
低温で過湿の状態が続くと発生しやすくなるため、低温になり過ぎないよう注意し風通しの良い場所で育てるようにしましょう。
植え付けの際に、新品もしくは清潔な用土を使い、発病を予防します。
アブラムシ
- 新葉から植物の汁液を吸って弱らせる
- 別の病気を誘発する場合がある
アブラムシが新葉を刺したところからウィルスが侵入する恐れがあるため、見つけたらすぐに取り除くか、殺虫剤を使って駆除しましょう。
アブラムシを発生させないよう肥料は適量にし、風通しをよくすることが大切です。
コナガ
- 幼虫が葉や茎、花を食べてしまう
多くの薬剤に耐性を持つ虫といわれ、予防や除去が難しい害虫です。
作用の異なる殺虫剤を組み合わせて使用すると効果が出るでしょう。
成虫が卵を産み付けられないよう、防虫ネットをかぶせることや、周辺の雑草を抜いておくことも効果的です。
ヨウトウムシ
- 夜行性のため、朝には葉が食べられなくなっている
葉裏の卵や小さな幼虫を見つけたら取り除くか殺虫剤で、大きくなると殺虫剤が効きにくくなるのでこそぎ落とします。
わらなどを燃やした草木灰を葉に薄く振りかけると産卵を予防し、地面に薄くまくと駆除が可能です。
ストックの栽培環境
ストックは、日当たりと風通しのよい水はけのよい場所を好みます。
原産地のヨーロッパの気候では多年草として生育可能ですが、日本の厳しい暑さでは一年草として扱われます。
ここでは、ストックの適した栽培環境について詳しく解説します。
置き場所と日当たり
ストックは、日当たりと風通しのよい場所へ置きましょう。
日当たりが悪いと、生育が悪く花数が増えないトラブルがあるため、よく日に当てて育てます。
一方、ストックは葉や花に雨があたっても枯れにくい強い花です。
ただし、霜にあたると葉や花が痛むため、軒下や室内に移動するとよいでしょう。
適切な温度|どれくらいの暑さまで耐えられる?
ストックの生育適温は、5〜25℃です。
ストックは暑さや寒さに弱く、暑い中や霜が付くと枯れやすいため温度管理が大切です。
用土
ストックに適している用土は、水はけのよい土です。
市販の腐葉土に3〜5割程度赤玉土を混ぜると、水はけのよい土が作れます。
腐葉土の肥料だけでも育ちますが、生育をよくしたい場合には元肥となる固形の配合肥料を混ぜて使用するとよいでしょう。
ストックの植え付け

ストックの植え付けでは、しっかりした苗を選び、根を傷つけないなどが注意点です。
ここでは、植え付けの際に見るべきポイントを紹介します。
苗の選び方・ポイント
植え付ける苗を選ぶポイントは、2つあります。
- 苗が安定している
- スプレータイプの場合、花芽が多い苗
苗の安定は、根の張りに直結します。
苗の根元を持ち揺らしてグラグラするものは、根の張りが弱く植え付け後の生育が期待できません。
また、脇芽が多いほど花数が増え、花を長くたくさん楽しめます。
鉢植えのやり方
- 鉢植えの準備
- 用土の準備
- 鉢に苗を植える
- たっぷり水を与える
① 鉢植えの準備
鉢のサイズは、苗同士が15cm程度の間隔で植えられるものを選びます。
1つの苗だけを植える場合には、5号鉢(直径15cm)がよいでしょう。
② 用土の準備
培養土に3〜5割ほど赤玉土と少量の元肥を入れよく混ぜます。
鉢に底石を入れ、その上にふんわりと6割程度土を入れます。
③ 鉢に苗を植える
ポットから苗を取り出して、根を崩さないでそのまま鉢植えに入れます。
根を傷つけると成長できず根付きにくくなることがあるため、ほぐしたり、触り過ぎたりしないよう注意しましょう。
隙間ができたら、土で軽く埋めてください。
④ たっぷり水を与える
鉢から水が滴るくらいたっぷりと、株元に水を与えます。
日当たりや風通しのよい場所で管理してください。
地植えのやり方
- 用土の準備
- 苗を植える
- たっぷりと水を与える
① 用土の準備
植え付け予定の1~2週間前に、土を掘り起こして腐葉土と赤玉土、元肥を混ぜた用土を足して排水性を高めておきます。
② 苗を植える
鉢植え同様に、優しく扱い苗を植えます。
複数株植える場合には15〜20cmの間隔空けるとよいでしょう。
草丈が高くなる品種の場合には、株の間隔を広く取るようにします。
③ たっぷりと水を与える
植え付け後は、たっぷりと水を与えます。
しっかりと根付いて葉や茎を伸ばし始めるまでは、水切れがないよう管理しましょう。
草丈が高くなる品種を植える場合は、あらかじめ支柱立てを準備しておき、成長してきたら倒れないよう誘引してあげましょう。
ストックの種まき
ストックは、種からでも育てることができます。
種から育てると、一重咲きと八重咲きの選別や、環境に合うしっかりとした苗を育てられるなどのメリットがあります。
種まきにおすすめの時期は8〜9月上旬
ストックの種まきにおすすめの時期は8~9月上旬で、発芽適温は15~20℃程度です。
この時期に発芽させると、種まきをした年内に開花し、花を楽しめます。
屋外での冬越しが難しい寒い地域では、3月上旬から4月に種まきをし、6~7月に開花を楽しむとよいでしょう。
ストックを種から育てると大変?
ストックは、種が小さく扱いが難しい点や根がデリケートな点に気をつければ、種から育てるのは、それほど大変ではありません。
発芽後、一重咲きと八重咲きを分けたい場合には、子葉の特徴から葉を選び間引きを行います。
採種のやり方
ストックはの種は一重咲きの品種から採種し、八重咲きの品種は種を作ることはありません。
なお、一重咲きから採取した種をまくと、一重咲きと八重咲きの芽が半々に発芽する特性があります。
- 種が育つまで待つ
- 採種する
- 種を保管する
① 種が育つまで待つ
ストックの花が咲き終わったら、株を切らずそのままにして枯れるまで待ちます。
花が枯れたあと、さやができて膨らんでいたら種が成長している証です。
② 採種する
さやが緑から茶色に変化して乾燥したら、中から種を取り出します。
ストックの種は小さいので、なくならないよう株元に目の細かいネットを敷いておくとよいでしょう。
④ 種を保管する
種まきの時期まで、袋に入れて保管します。
採種した日や花の色をメモしておきましょう。
種まきのやり方
- ポットと土を準備する
- ポットに種をまく
- たっぷり水を与える
- 風通しのよい日陰で管理する
- 子葉まで成長したら間引きする
- 本葉が生えたら液体肥料を与える
① ポットと土を準備する
発芽用のポット(6cm程度)や3号ポット(9cm程度)を準備します。
ポットの大きさや数に応じた量の種まき用の土もしくは培養土を準備しましょう。
② ポットに種をまく
ポットの上までしっかり土を入れます。
ストックの種3〜4粒を重ならないようポットへ蒔き、薄く土をかけます。
③ たっぷり水を与える
種をまいたら発芽するまで、毎朝しっかりと水を与えましょう。
霧吹き、またはポットの底から吸水する方法がおすすめです。
上から水を与えると種が流れてしまう場合があるので注意してください。
④ 風通しのよい日陰で管理する
発芽するたまでは、日除けをするか、風通しのよい日陰において管理します。
発芽したあとは、日当たりのよい場所へ移動してください。
⑤ 子葉まで成長したら間引きする
子葉まで成長したら、くびれがあり生育のよい株を残して間引きを行いましょう。
⑥ 本葉が生えたら液体肥料を与える
本葉が生えてきたら、週に1回程度液体肥料を与えます。
本葉が5〜8枚ほど生えてきたら、鉢植えや地植えに植え替えてください。
ストックの開花時期

ストックは開花期が長いことが特徴です。
暖かくなってきた時期に、香りが良い華やかな花が咲き、春の訪れを感じられるでしょう。
開花時期は3~5月
ストックの開花時期は、3〜5月です。
一般的に言われる開花時期は11〜5月といわれますが、冬の間には茎がゆっくり育ち、3〜5月にたくさんの花が咲き見ごろを迎えます。
ストックは香りがよく、華やかで立体感があり、切り花でもガーデニングでも人気の花です。
寄せ植えのやり方

- 寄せ植えする苗と鉢を選ぶ
- 用土の準備する
- 苗の配置を決め、寄せ植えする
- たっぷり水を与える
① 寄せ植えする苗と鉢を選ぶ
鉢の大きさに合わせて、苗の数を調整します。
直径21cmの7号鉢を使う場合、寄せ植えする苗の数は5個を目安にするとよいでしょう。
主役のストックを1つ、主役の次に存在感のある準主役を1つ、それぞれを引き立たせ動きや調和する脇役を3つにするのがおすすめです。
ストックとの寄せ植えに相性のよい草花には次のようなものがあります。
- パンジーやビオラ
- エリカ
- スイートアリッサム
- シルバーレースやシロタエギク
② 用土の準備をする
培養土に3〜5割ほど赤玉土と少量の元肥を入れてよく混ぜます。
植え付けと同じように鉢に底石を入れ、その上に土をふんわりと6割程度入れます。
③ 苗の配置を決め、寄せ植えする
主役となるストックは、花の向きに気をつけて根を傷つけないよう植え付けします。
その後、他の苗の配置を決め、それぞれの苗の形や成長を考えて全体のバランスを整えながら寄せ植えを進めていきましょう。
苗同士に隙間ができたら、軽く用土で埋めて完成です。
④ たっぷり水を与える
葉や花に水がかからないように、株元へゆっくり少しずつたっぷりと水を与えます。
水やりのタイミングは1週間に2、3回に抑えて、蒸れを防ぎましょう。
水やり後は、日当たりや風通しの良い場所に置きます。
寄せ植え後、花が咲き終わったら摘心を行い、黄色くなった葉はこまめに摘み取ることで、長く花を楽しめるでしょう。
ストックの花が咲かない原因は?
ストックの花が咲かない原因には、次の3つが考えられます。
- 日当たりが悪い
- 水の与え過ぎ
- 肥料不足
日当たりが悪い
日当たりが良くないと、ストックの生育が悪くなり花が咲かないことがあります。
午前中は日当たりがよく、午後は日陰になるような場所が理想です。
水の与え過ぎ
水を与え過ぎると、過湿状態で根腐れを起こし、花が咲かないことにつながるでしょう。
葉や茎が萎れていると、水やり不足かと感じるかもしれませんが、水やりのし過ぎでも萎れることがあります。
そのため、土の乾燥具合を確認しながら水やりを行いましょう。
肥料不足
花を咲かせるために必要な栄養素は、リン(P)です。
リンが不足すると、花が咲かなくなったり葉の色が黄色に変色するといった生育不良が出てきます。
液体肥料を200~300倍に薄めて2週間に1度散布すると、生育や開花が期待できるでしょう。
ストックは株分けや挿し芽では増やせない
ストックは、株分けや挿し芽では増やせないため、種から増やす方法しかありません。
ストックに植え替えは必要?
ストックに植え替えは必要ありません。
一度植えたら、その場所で育てましょう。
植え替えによって根が傷つくと、植え替え後に定着できず枯れてしまう可能性があります。