フィカス ベンジャミン ラブリーの育て方

フィカス ベンジャミン ラブリーの育て方

フィカス ベンジャミン ラブリーは、可愛らしい姿で人気の観葉植物ですが、基本的なポイントを押さえれば、初心者の方でも簡単に育てられます。

置き場所や水やりのコツを知って、長く楽しみましょう。

水やりの頻度

フィカス ベンジャミン ラブリーは、土が乾いたらたっぷり水をあげるようにしてください。

そのうえで、季節や気温に合わせて水やりの頻度を調整します。

受け皿に水が溜まったままの状態が続くと根腐れするので、必ず捨てましょう。

季節	土が乾いたら	水やりのタイミング
春と秋	すぐ	午前中
夏		早朝と夕方
冬	2～3日後	午前中

霧吹きで水をあげるときも上記同様の時間帯にするとフィカス ベンジャミン ラブリーに余計な負担をかけないのでおすすめです。

冬は空気が乾燥しやすいので、葉水の回数を増やしてください。

肥料のあげ方

フィカス ベンジャミン ラブリーは5〜10月に肥料をあげることで、よりパワフルに育ってくれます。

冬は成長が緩やかになるので、肥料は必要ありません。

フィカス ベンジャミン ラブリーの元気がない時や暑い寒い時期を乗り切るためには、活力剤を朝にあげると良いでしょう。

病害虫・害虫対策

フィカス ベンジャミン ラブリーは葉っぱが小さく密に付くので、カイガラムシやハダニ、アブラムシが付く場合があります。

発生を防ぐには、風通しが良く、光の当たる場所で管理し、観察や葉水などのケアを怠らないようにしましょう。

カイガラムシ

アルコール消毒液を付けたコットンや綿棒で取り除きます。

専用の殺虫剤を使い、葉っぱの表裏に吹きつけて予防するのも大切です。

ハダニ

見つけたらテープで貼り付けるか、水圧が強めのシャワーをかけて洗い流しましょう。

水が苦手なので、日頃から葉水をしっかりしておくと大量発生しづらくなります。

アブラムシ

専用の殺虫剤をふるか、テープで貼り付けて除去します。

大量発生している場合は、黄色い粘着テープに集めて取るか葉っぱをカットしても大丈夫です。

フィカス ベンジャミン ラブリーの葉っぱが落ちる原因は？

フィカス ベンジャミン ラブリーが葉っぱを落とす原因は4つあります。

原因	対処
気温差の大きい場所へ移動	急に動かさずに徐々に移動させる
日光不足	より明るい環境へ徐々に移す
水の過不足	土の乾き具合をしっかり見極める
葉っぱの乾燥	季節に合わせて霧吹きで水をかける

購入後すぐの環境に慣れるための落葉は、1〜2週間程度でおさまるので心配いりません。

環境を改善しても落葉が続く場合は、根詰まりや根腐れの可能性も考えられるので、フィカス ベンジャミン ラブリーをよく観察し、状態を確認するのが大切です。

寄せ植えのやり方

フィカス ベンジャミン ラブリーの寄せ植えは、同じフィカス ベンジャミンの仲間同士でも、異なる種類の植物と組み合わせても構いません。

もちろん、フィカス ベンジャミン ラブリーを複数本寄せ植えしても可愛らしいのでおすすめです。

別の植物と寄せ植えする場合は、水やりや日当たりなど、性質が似ている植物同士で植えましょう。

① フィカス ベンジャミン ラブリーと寄せ植えする植物を選ぶ

寄せ植えを美しく見せるには、植物の高さや広がり、葉っぱの色などを考えて選びましょう。

葉っぱの形に特徴があるハートファンやつる性のアイビー、枝垂れるようなアジアンタムなどを上手く組み合わせて、自分好みの植物を選んでください。

② 寄せ植えする株全体のサイズより、ひと回り大きめの鉢を使う

水はけが良くなるように鉢底ネットと鉢底石をセットしてから観葉植物用培養土を入れます。

③ 株についている余計な土を落とす

寄せ植えすると埋もれる可能性のある下葉は取っておきましょう。

鉢の正面を決めて、成長したらどうなるのかを考慮しながら、株の配置を決めてください。

葉っぱの形が異なる植物を集めたり、鉢の奥に高さのあるものや葉っぱの大きいものを配置したりすれば、立体感が出て見た目が良くなります。

④ 土の高さを揃えて植える

配置が決まったら株を土に植えていきます。

最後に鉢底から出てくるように水やりして完成です。

フィカス ベンジャミン ラブリーの基本情報

植物名	フィカス ベンジャミン ラブリー
学名	Ficus benjamina ‘Lovely’
英名	Ficus benjamina  Lovely
原産地	東南アジア
科名	クワ科
属名	フィカス属

フィカス ベンジャミン ラブリーは、フィカス ベンジャミンをコンパクトに改良した品種で、枝葉がよく茂る、ふんわりとした樹形の愛らしさが魅力です。

育て方も比較的簡単で、非常にゆるやかに成長します。

コンパクトな姿をキープしやすく、棚やデスク、玄関など部屋のさまざまな場所に気軽に飾れるでしょう。

また、他の植物と組み合わせて寄せ植えにすれば、さらに楽しみ方が広がります。

月別栽培カレンダー

種類と品種

植物名	葉っぱの特徴	葉っぱの大きさ	斑の有無	販売の多い樹高サイズ	レア度	育てやすさ
フィカス ベンジャミン ラブリー	先が尖っている	小	有	15cm前後	普通	やや難しい
フィカス プミラ	丸いハート型	中	無	10cm前後		初心者向け
フィカス ナナ	シャープな楕円形	小		20～40cm	ややレア	やや難しい
フィカス ゴールドコイン	角が丸い三角形	中		25～30cm
フィカス トライアンギュラリス スイートハート	ハートの形	小	有	10～20cm	普通

フィカス ベンジャミン ラブリーのように、小葉を楽しめるコンパクトサイズの品種をまとめました。

どの品種もわさわさと茂る葉っぱの可愛らしさが楽しめます。

フィカス プミラ

小さく丸い葉っぱが可愛いらしく、つる性の植物らしい立体的な動きが魅力です。

上へ、横へと伸びていく姿を活かして、棚から垂らしたりハンギングに仕立てたりと、空間に合わせた飾り方が楽しめます。

フィカス ナナ

まだ流通量が少ないガジュマルの園芸品種です。

枝分かれが多く、幹をねじって仕立てられる魅力があります。

やや肉厚でツヤのある青々とした葉っぱと樹形の自由度から、インテリアグリーンとしても人気がある品種です。

フィカス ゴールデンコイン

厚みのある三角形の葉っぱは、放射状に走る葉脈と表面に点在する黄色の斑点が特徴的です。

葉っぱの裏が小判のような黄金色になることから「コバンボダイジュ」と呼ばれています。

幹が細く繊細な印象ながら、花付きが非常に良好な希少種です。

一度開花すると、翌年以降も継続して毎年花を咲かせる特徴があります。

フィカス トライアンギュラリス スイートハート

丸い三角形の可愛らしい葉っぱは、縁に大きく入るクリーム色の斑によって、まるで緑色のハートが浮かび上がっているように見えるのが特徴です。

細くて濃い茶色の幹が、その愛らしい葉っぱの姿を一層際立たせています。

フィカス ベンジャミン ラブリーの葉っぱの特徴

フィカス ベンジャミン ラブリーの小ぶりの葉っぱは明るい斑が入り、ぎゅっと集まった愛らしい姿が魅力的な観葉植物です。

明るく繊細な姿が空間を柔らかく彩ってくれます。

葉っぱの幅は1〜2cm、大きさは3〜4cm、表面はツヤがあり滑らかです。

フィカス ベンジャミン ラブリーはどんな花が咲く？

フィカス ベンジャミン ラブリーは、実の中に花が咲く咽頭花序という花の付き方をするため、見た目では花だとは気づきません。

気温や環境の関係で、日本国内で栽培している場合に花が咲くことはほとんどないでしょう。

フィカス ベンジャミン ラブリーの花言葉

フィカス ベンジャミン ラブリーの花言葉は、フィカス ベンジャミンと共通の「結婚」「永遠の愛」「信頼」「友情」です。

フィカス ベンジャミン ラブリーの栽培環境

高温多湿を好むフィカス ベンジャミン ラブリーを健康的に育てるために必要な環境を紹介します。

置き場所と日当たり

フィカス ベンジャミン ラブリーは、直射日光のあたらない明るい場所（レースカーテン越しなど）に置くのが理想です。

耐陰性は高いほうですが、日光が足りないと以下のような症状が出るので、フィカス ベンジャミン ラブリーの置き場所を見直す必要があります。

冬の間は窓ガラス越しのやわらかな光でも育てられますが、夕方以降は気温が下がるので、葉っぱに冷気が当たらないように窓から離してください。

適切な温度｜どれくらいの寒さまで耐えられる？

フィカス ベンジャミン ラブリーは、気温が5℃を下回ると株が弱り、枯れる場合があります。

10℃以上を保てる暖かい場所で管理しましょう。

特に夜から朝にかけての窓辺は冷気が入りやすく、葉っぱに冷たい空気が当たると落葉の原因になるので注意が必要です。

フィカス ベンジャミン ラブリーが快適に冬を越せるように、環境を整えましょう。

寒さ対策

寒さからフィカス ベンジャミン ラブリーを守るために、すぐにできる寒さ対策を紹介します。

フィカス ベンジャミン ラブリーの土の配合比率（用土）

フィカス ベンジャミン ラブリーには、排水性の良い土が適しています。

手軽に購入できる観葉植物用培養土がおすすめです。

フィカス ベンジャミン ラブリーはやや酸性の土壌を好むので、自分で土を配合する場合は、小粒の赤玉土6：鹿沼土2：軽石2が良いでしょう。

フィカス ベンジャミン ラブリーの増やし方

フィカス ベンジャミン ラブリーは、生育期の始めの5〜7月に挿し木や水挿しで増やせます。

剪定の時期はいつがいい？

フィカス ベンジャミン ラブリーの剪定は5〜10月に実施します。

枝の断面から白い樹液が出てくるので、肌に付いてかぶれないように手袋をつけてから始めましょう。

成長させたい脇芽の少し上を切ると思い通りの樹形になります。

不要な枝を見極めてカットしていきましょう。

葉っぱのわさわさとしたボリュームを残せるように剪定すると、美しい姿をキープできるでしょう。

挿し木のやり方

① 元気な枝を10cm程度にカットして用意する

根っこが出やすい若い枝を使いましょう。

吸水率を上げるために、断面は斜めかV字になるようにカットしておくと次の作業がスムーズです。

② 発根剤を混ぜた水に1～2時間浸ける

③ 小粒の赤玉土に挿す

挿し木専用土やバーミキュライトでも問題ありません。

無機質性の土に枝が傾かないようにしっかり挿します。

養分を含んだ土は、枯れる可能性があるので注意してください。

薄いカーテン越しか直射日光のあたらない明るい場所に配置します。

④ 毎日水をあげて、霧吹きをする

挿し木はまだ根っこがないので乾きやすく、乾燥には注意が必要です。

土が常に軽く湿っている状態のほうが発根しやすくなります。

⑤ 根っこが生えて新葉が2〜3枚展開した頃（約2か月）土に植える

水挿しのやり方

① 10cm前後の若い枝を準備する

水挿し用にカットするか剪定した若い枝でも問題ありません。

枝に付いている下葉を取り除き、葉っぱは2〜3枚残しておきます。

② 10日〜14日間発根剤を溶かした水に挿す

枝の2/3ほどを水に浸けて、明るい日陰（レースカーテン越し）で管理します。

水温が25〜27℃くらいだと根っこが成長しやすいのでおすすめです。

水の交換は1週間に1回、根腐れ防止剤を混ぜているなら2〜3日に1回は行います。

葉っぱが乾燥しないように、毎日水をスプレーしてください。

③ 根っこが伸びたら育て方を検討する

土に植えるか、水耕栽培を続けるか、それともハイドロカルチャーに切り替えるかは、飾りたい場所やインテリアに合わせて決めましょう。

植え替え時期はいつがいい？

フィカス ベンジャミン ラブリーの植え替えは、ダメージを最小限にできる生育期の5〜7月の晴れた日にします。

それ以降は2〜3年ごとに実施しますが、根っこの状態が悪いときは、すぐに対処が必要です。

鉢替えのやり方

① 購入したフィカス ベンジャミン ラブリーの健康状態を確認する

フィカス ベンジャミン ラブリーの土に適切かどうか、株を取り出して確認します。

鉢底に微塵が溜まっていたり、団粒構造が崩れて水はけが悪かったりするときは、鉢替えが必要です。

とはいえ、休眠期に行うと株にストレスを与えてしまいます。

生育期が来るまでは、できるだけ根っこには触れず、状態が悪化しないよう注意しながら育ててください。

② 作業しやすいように水を控える

水分を含んだ根っこは傷つきやすく、注意が必要なので鉢替えの1週間前から土を乾かすことで、作業がはかどります。

③ 劣化した土を落とし、不要な根っこをカットする

ホコリや枯れ葉が混ざった表土や株まわりの土を全体の1/3程度を目安に取り除いてください。

黒く変色して柔らかくなった根っこは傷んでいるので取り除くことで、新しい元気な根っこが伸びやすくなります。

④ 新しい鉢に植える

ひと回り大きいサイズの鉢か元の鉢に戻しても問題ありません。

底穴が少ない鉢を使う場合は、鉢底石を敷いて排水性を高めるのがおすすめです。

同じ鉢を使う際は、新しい根っこのスペースをつくるために、傷んだ根っこなどをやや多めに剪定します。

⑤ 水をあげて、明るい日陰で育てる

鉢の底から流れ出る水が透明になれば、柔らかい光のあたる場所に置きましょう。

このとき、活力剤をあげておけばフィカス ベンジャミン ラブリーの体力の回復が早くなるのでおすすめです。