ジニアの育て方
公開日 2025年01月31日
更新日 2025年01月31日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
特徴
植物名 | ジニア(百日草) |
学名 | Zinnia elegans |
和名 | ヒャクニチソウ(百日草) |
英名 | Zinnia |
別名 | ウラシマソウ(浦島草)・チョウキュウソウ(長久草) |
原産地 | メキシコ、南北アメリカ |
科名 | キク科 |
属名 | ヒャクニチソウ属 |
開花時期 | 5~11月 |
ジニア(百日草)はその和名のとおり、初夏から晩秋までにかけて100日以上休まず次々と花を咲かせます。
咲き方やサイズの種類が豊富で、愛らしいものから華やかで大輪の花が咲くものなど、バリエーション豊かに庭や花壇を明るく彩ります。
また、 ジニアは暑さや乾燥に強く、手間が少ないため初心者にも育てやすい植物です。
適切な方法で管理すれば、長く花を楽しめるでしょう。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
ジニア(百日草)には様々な種類があります。
代表的な「エレガンス」をはじめ、それぞれの特徴は次の通りです。
エレガンス
エンビーという品種で、華やかな大輪の花と豊富な花色で切花に適しています。
リネアリス
ドリームランドという品種で草丈は高く一重咲き、病気や乾燥に強くて丈夫です。
プロフュージョン
エレガンスとリネアリスを交配した品種(プチランド)で、一重咲きで小輪花を咲かせます。
下記の3つの品種があります。
- オレンジ
- チェリー
- アプリコット
ハーゲアナ
2色が混在した独特の花色で、アレンジメントに向いています。
- ジャジー
- アズテック サンセット
ジニア(百日草)はどんな花が咲く?
ジニア(百日草)の花は、色や大きさ、形状など多種多様です。
花色は赤、黄色、オレンジ、ラベンダーなど鮮やかな色から、白やライムグリーンなど柔らかな色までバリエーションが豊富です。
花のサイズも大小さまざまで、小輪は花壇や鉢植えに、大輪は切花として親しまれています。
また、咲き方も「ダリア咲き」「カクタス咲き」「ポンポン咲き」「一重咲き」「八重咲き」と種類が豊富で、それぞれに魅力があります。
特に「カクタス咲き」は花びらが外側に反り返り、細い筒状になって咲く珍しい咲き方で、アレンジメントに用いるとアクセントになるでしょう。
ジニア(百日草)の葉っぱの特徴
ジニア(百日草)の葉っぱは、緑井悪露の細長い形状で、2枚の葉が茎に左右対称につき、強い繁殖力を持っています。
水切れすると葉っぱがだらんと元気がなくなるので、水やりの目安にもなります。
ジニア(百日草)の花言葉
ジニアの花言葉には「不在の友を思う」「注意を怠るな」「いつまでも変わらぬ心」などがあります。
ジニア(百日草)の育て方
ジニア(百日草)は、暑さや乾燥に強く、初心者でも育てやすい植物です。
ここでは、水やりや肥料のあげ方など基本的な育て方と、タイミングを見て行う花がら摘みや切り戻しのやり方を紹介します。
水やりの頻度
ジニア(百日草)は過湿を避け、やや乾燥気味に育てるのがポイントです。
鉢植えの場合は、土の表面が乾ききったらたっぷりと水をあげます。
夏場は蒸れを防ぐために日中を避け、朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをするのが理想的です。
地植えの場合、基本的に水やりは不要ですが、葉がしおれてきたら水を与えます。
肥料のあげ方
ジニア(百日草)は開花時期が長く、栄養分を多く必要とするため定期的に肥料を与えることが大切です。
植え付け時には元肥として緩効性肥料を土に混ぜ込んでおきます。
追肥は、液体肥料であれば7〜10日に1回程度、固形肥料であれば1か月半〜2か月に1回程度与えましょう。
病害虫・害虫対策
ジニアは比較的病害虫に強い植物ですが、環境によっては病害虫が発生しやすくなります。
定期的に様子をチェックし、早めに対処することが大切です。
以下、ジニア(百日草)に発生しやすい病害虫の特徴と対策を紹介します。
うどんこ病
- 葉やつぼみに白い粉状のカビが現れる
- 梅雨時など多湿の環境で発生しやすい
感染した部位を摘み取り、殺菌剤を散布してください。
風通しの良い場所に置き、こまめに花がら摘みや剪定をして予防しましょう。
灰色カビ病
- 花や葉、茎に茶色の斑点が現れる
- 灰色のカビに覆われ、枯れる原因となる
感染した部位を摘み取り、殺菌剤を散布します。
水のやり過ぎに注意し、茎や葉を間引いて風通しを良くすることが大切です。
ヨトウムシ
- 夜行性で、春と秋に葉裏に卵を産み付ける
- 花や葉をぼろぼろにかじる
葉の裏などで卵や幼虫を見つけたら取り除きます。
定期的に殺虫剤を散布しましょう。
アブラムシ
- 葉や茎から栄養分を吸い取って生育を妨げる
- 高温乾燥期に発生し、繁殖力が強い
歯ブラシでこすり落とすか、スプレー式の殺虫剤を散布します。
予防としては窒素肥料を控えめにするのも効果的です。
花がら摘み|タイミングとやり方
開花期は花がらがないか、毎日チェックするのが理想的です。
枯れた花に栄養が取られることを防ぎ、病害虫の発生を抑えることができます。
花がら摘みの注意点は以下のとおりです。
- 花の色あせてきたり、真ん中が黒っぽくなったら行う
- 花だけでなく茎ごとハサミで切る
- 切る位置は、花のすぐ下の葉より少し下を目安にする
ジニア(百日草)は花のすぐ下から新芽を出さない性質があるため、切る位置に気を付けてください。
切り戻し|タイミングとやり方
切り戻しは、後半の開花時期を考慮し、7月下旬から8月中旬までに行いましょう。
株元から3分の1程度の位置で全体を整えるように切り戻します。
切り戻しをすることで、夏場の高温多湿による蒸れを防ぐとともに、脇芽の成長を促し花数を増やすことができます。
ジニア(百日草)の栽培環境
ジニア(百日草)は、日当たりと風通しが良い場所を好みます。
直射日光や乾燥に強い性質がある反面、梅雨時期の多湿の環境が苦手です。
置き場所と日当たり
ジニア(百日草)は、日当たりと風通しの良い場所に置くのがおすすめです。
多湿に弱いため、梅雨時期は軒下など雨を避けられる場所へ移動しましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
時期 | 発芽期 | 生育期 |
適温 | 20~25℃ | 20~30℃ |
ジニア(百日草)は一年草として育てられる植物で、一般的には冬越しができません。
暖かい室内で育てたとしても、生育不良で再び花が咲くことは難しいでしょう。
用土
ジニア(百日草)には水はけが良く、適度に保水性のある土が適しています。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で十分です。
ジニア(百日草)の種まき
ジニア(百日草)は、ポット苗として販売されていることが多いですが、種からでも育てることが可能です。
種まきにおすすめの時期は4~6月
ジニア(百日草)の種まきは、4〜6月が適しています。
発芽適温は20〜25℃のため、寒冷地では5月以降の種まきがおすすめです。
ジニア(百日草)を種から育てると大変?
ジニア(百日草)は生育条件さえそろえば、種から育てることは難しくありません。
20〜25℃程度の発芽適温を維持すれば、1週間程度で芽が出てきます。
苗から育てるよりも手間はかかりますが、発芽する工程を楽しめるので挑戦してみる価値はあるでしょう。
種まきのやり方
① セルトレイに土を入れ種をまく
セルトレイに種まき用の土を入れ、しっかりと湿らせてください。
一枠に一粒づつ種をまき、薄く土をかけて軽く押さえます。
② 発芽するまで室内で管理する
スプレーで水を与え、20~25℃の発芽適温を保てる室内に置きます。
発芽するまでは、土が乾かないように注意してください。
③ 発芽したら屋外に出す
発芽したら日当たりの良い屋外に出して、本葉が3~4枚になるまで育てます。
④ 苗をセルトレイからポットに移しかえる
ポットに赤玉土6・くん炭3・堆肥1の割合の土を準備し、セルトレイから苗をやさしく引き抜いて植えます。
⑤ 植え付けの10日後に肥料を与える
ポットに植え付けた10日後に、固形肥料か液体肥料を与えます。
本葉が5~6枚になり、つぼみが出てきたら、花壇や鉢に植え付けましょう。
ジニア(百日草)の植え付け
ここからはジニア(百日草)を苗から植え付け、育てていくのに適した時期ややり方を解説します。
植え付けにおすすめの時期は5~7月中旬、9月
ジニア(百日草)の植え付けは、5~7月中旬と9月頃の気温が暖かく安定する時期が適しています。
植え付けのやり方
- 鉢と植え付け用の土を準備する
- 植え付けの位置を調整する
- 苗をポットから鉢に移す
- たっぷり水を与える
① 鉢と植え付け用の土を準備する
鉢に鉢底石を5分の1程度まで入れて、その上に緩効性肥料を混ぜた草花用培養土を鉢の高さの3分の1程度まで入れます。
② 植え付けの位置を調整する
鉢にポットごと苗を置いて植え付けの高さを確認し、土の量を調整します。
③ 苗をポットから鉢に移す
ポットから取り出し、根を傷つけないよう軽くほぐして鉢に移します。
複数の株を植える場合は、20㎝ほど間隔をあけてください。
周りに土をかぶせ割り箸で突き刺しながら、隙間をなくすようになじませてます。
④ たっぷり水を与える
鉢底から出てくるまでたっぷりと水を与えます。
ジニア(百日草)の開花時期
ジニア(百日草)はその和名の通り、初夏から晩秋まで100日間以上もの長い間咲き続ける花です。
適切に管理することで、さらに長く多彩な花を楽しめます。
開花時期は5~11月上旬頃
ジニア(百日草)の開花時期は5〜11月上旬頃です。
暑さと乾燥に強いので、初夏から晩秋まで次々と花を咲かせます。
ジニア(百日草)の花が咲かない原因は?
ジニア(百日草)の花が咲かない原因は以下のようなことが考えられます。
- 日照不足
- 水切れ
- 肥料不足
ジニア(百日草)は、水切れに注意し、できるだけ日の当たる場所に置きましょう。
また、開花時期が長いため、定期的に肥料を定与えることが大切です。
ジニア(百日草)の増やし方
ジニア(百日草)は、種まきだけでなく挿し木でも増やすことが可能です。
ここでは挿し木に適した時期や手順を紹介します。
挿し木はいつがいい?
挿し木は、春か秋ごろの気温が安定し植物の成長が促される時期が適しています。
挿し木のやり方
- 挿し穂用に茎をカットする
- 切り口をカットし水あげをする
- 挿し穂を育苗ポットに挿す
- 根が出たら定植する
① 挿し穂用に茎をカットする
株の下方の茎を先端から6㎝くらいの長さでカットし、下葉は取り除いておきます。
② 切り口をカットし水あげをする
挿し穂の先端を水に浸しながら斜めにカットし、1時間程水に浸けておきます。
③ 挿し穂を育苗ポットに挿す
先端に発芽促進剤をつけて、鹿沼土を入れた育苗ポットに挿し込みます。
明るい日陰に置き、発芽するまで土が乾かないように水やりを続けましょう。
④ 根が出たら定植する
根が十分に出て本葉が3~4枚出てきたら、鉢や花壇に定植します。