カラーの育て方
公開日 2025年03月14日
更新日 2025年03月14日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

カラーの基本情報

植物名 | カラー |
学名 | Zantedeschia |
和名 | 阿蘭陀海芋(オランダカイウ) |
英名 | Calla、Calla lily、Arum lily |
別名 | 和蘭海芋、海芋 |
原産地 | 南アフリカ |
科名 | サトイモ科 |
属名 | サンテデスキア属(オランダカイウ属) |
すっきりとしたシルエットが人気のカラーは装花としても活躍の場が多く、花色や品種ごとに変化する様子が楽しめる植物です。
ブーケや切り花の印象が強いですが、丈夫で育てやすく自宅で栽培することができます。
カラーの鉢植えはインテリアのエレガントな装飾として、地植えは庭を彩るアクセントになり、どちらも観賞用にもぴったりです。
月別栽培カレンダー
開花時期
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植え付け・植え替え
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肥料
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種類と品種
カラーの品種は大きく分けて、畑地性と湿地性の2種類があります。
畑地性は乾燥を好み、冬場には地上部を完全に枯らし球根だけの状態で休眠するのが特徴です。
湿地性は多湿を好み、明確な休眠期がなく常に葉を茂らせています。
なお、一般的に流通しているカラーの多くは畑地性で、湿地性よりも育成が簡単です。
人気の品種をいくつか紹介します。
ウェディングマーチ

純白のドレスをまとった花嫁を連想させる人気の品種です。
その名の通りウェディングのブーケやディスプレイによく調和し、厳かさと華やかさを演出します。
しろたえ
しろたえは小ぶりで柔らかな花びらが特徴のカラーです。
たくさん束ねて1つのブーケにしても可愛らしく、少しフリルのかかった花びらが軽やかな気持ちにさせてくれます。
グリーンゴッデス

白から緑へのグラデーションが美しいカラーです。
単色のカラーとは異なる魅力から「緑の女神」という意味の名前が付けられています。
ゴールドメダル

鮮やかな黄色の花びらが特徴のカラーです。
肉厚でマットな質感の花びらにくっきりとした色合いが加わり、存在感があります。
ガーネットグロー

ピンク色の可憐な花姿が人気のカラーです。
切花にしてもブーケにしても華やかな花姿は贈り物やお祝い事にもぴったりで、希望や明るさを思い起こさせます。
オデッサ

黒一色のシックな花姿に目を奪われるような存在感抜群のカラーです。
多くの品種の中でも他にない魅力を持っており、一味違ったカラーを育ててみたいという方にも向いています。
品種名 | タイプ | 花の色 |
---|---|---|
ウェディングマーチ | 湿地性 | 白 |
しろたえ | 湿地性 | 白 |
グリーンゴッデス | 湿地性 | 白〜緑 |
ゴールドメダル | 畑地性 | 黄色 |
ガーネットグロー | 畑地性 | ピンク |
オデッサ | 畑地性 | 黒 |
カラーはどんな花が咲く?

カラーの花は、1枚の花びらをくるりと丸めたようなシンプルな形をしています。
実は中央部の棒状のツブツブが肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる花の本体であり、花びらに見えるのは仏炎苞(ぶつえんほう)といって葉っぱが変形したものです。
品種によって白から黄色、ピンクや紫など色とりどりの苞(ほう)がありそれぞれに違った魅力を楽しめます。
カラーの葉っぱの形

カラーの葉っぱにはハート型や楕円形、フリル状のものなど様々な形があります。
また、大小の白い斑点が入ったユニークな姿をしているのも特徴です。
カラーの花言葉
カラーの花言葉は「清純」「乙女のしとやかさ」「華麗なる美」です。
カラーの育て方
カラーは鉢植えでも地植えでも育てることができ、花もちの良い点も魅力ですが、畑地性と湿地性で育て方が違うので注意しましょう。
水やりと追肥のポイントを押さえれば初心者でも育てやすく、しっかりとした花を次々と咲かせます。
水やりの頻度
カラーの水やりは畑地性と湿地性でタイミングが異なります。
畑地性カラーの水やり
- 開花期の水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと行う
- 鉢皿の水はこまめに捨てる
- 休眠期には水やりをストップする
芽が出てから萎れるまでの期間は水切れを起こさないようにすることがポイントです。
反対に休眠期には、球根を腐らせないように乾燥した状態で管理しましょう。
湿地性カラーの水やり
- 年間を通じて水やりをする
- 土が完全に乾かないように注意する
湿地性カラーは常に湿度が高い環境を維持することが大切です。
明確な休眠期はなく、一年を通じて水やりをしましょう。
肥料のあげ方
鉢植えの場合は畑地性・湿地性ともに、発芽してから5〜6月までは1週間に1度を目安に液体肥料を水やりがわりに与えましょう。
地植えの場合は、植え付けの際に元肥を混ぜ込む以外追肥は必要ありません。
なお、真夏に肥料が残っていると球根が腐ることがあるので、気温が上がり始めたら追肥をストップします。
病害虫・害虫対策
カラーがかかりやすい病気は軟腐病です。
球根が腐ったり傷ついたりしていると発生しやすく、害虫の噛み傷から病原菌が侵入してかかることもあります。
軟腐病
- 傷口から細菌が侵入して起こる病気
- 球根が腐って溶けたようになる
- 土壌から伝染する
地上部が腐り悪臭を放つようになったら軟腐病が発生しているので、土ごと取り除いて処分しましょう。
害虫をこまめに駆除し、水はけと風通しを良くすることで発生を防げます。
花がら摘み|タイミングとやり方
花が変色して見栄えが悪くなってきたら、茎の根本から丸ごと切り取ります。
花がら摘みをしないと受粉して実を結び、栄養を余分に必要としてしまうため必ず行いましょう。
花の色あせが少ない場合でも、ピンと伸びていた花茎が垂れ下がってきたら花がら摘みのサインです。
切り戻し|タイミングとやり方
全ての花が終わったら、花がら摘みと併せて切り戻しを行います。
ただし、清潔なハサミで茎を根元から切り取り、葉は残すようにしてください。
残した葉が黄色く枯れるまで光合成をさせ、翌年に向けて球根を大きく育てましょう。
カラーの栽培環境
カラーは地中海気候の南アフリカ原産のため、多湿と日照不足に注意して育てます。
ただし、ポイントを押さえればそれほど神経質にならなくても大丈夫なので、置き場所や夏越し・冬越しの方法を参考にしてみてください。
置き場所と日当たり
カラーは日当たりの良い場所を好みます。
地植えの場合は日光が良く当たる場所に植え、鉢植えは屋内外ともに日向に置きましょう。
ただし、直射日光の強い夏場の午後には鉢植えを半日陰へ移動し、葉焼けを防ぐことも大切です。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
カラーを育てるための適温は15〜25℃と比較的暖かめで、春夏に良く成長します。
一方寒さに弱く、5℃以下になると生育が止まってしまうことがあるので注意してください。
用土
カラーは水はけの良い土を好みます。
市販の草花用培養土で育てることができますが、自分でブレンドする場合は赤玉土6:腐葉土3:パーライト1の割合で混ぜると適度に水はけと水もちの良い用土になります。
地植えの場合はあらかじめ植え付け場所に、腐葉土を3割ほどと元肥を混ぜ込んでおきましょう。
夏越しの方法
カラーは比較的暖かさを好む植物ですが、真夏の強い日差しと高温多湿の環境は苦手です。
軟腐病にかかりやすくなったり球根が腐ってしまったりする原因になるので、直射日光の当たらない風通しの良い場所に置いて夏越しさせましょう。
冬越しの方法と注意点
カラーは寒さに弱いため、冬場の管理には注意が必要です。
氷点下の気温で長く過ごしていると翌年花が咲かないことがあるので、以下の方法を参考にしてみてください。
畑地性カラーの冬越し
鉢植えの場合は、室内に取り込むだけで植えっぱなしでも冬越しできます。
一方、地植えの場合は以下のように対策しましょう。
- 地上部が枯れたら球根を掘り上げる
- 軽く湿らせた水ゴケで球根を包み、室内で保存
- 水ゴケが乾ききらないように春まで管理する
湿地性カラーの冬越し
湿地性カラーは屋外で冬越しできますが、株元を腐葉土で覆い、保温しましょう。
ただし、寒冷な地域では霜が降りる前に球根を掘り起こしてください。
やり方は畑地性の冬越しと同じです。
カラーの種まき
カラーは種を採種してまき、新しい株を育てることができます。
一般的な球根から育てる方法に比べて時間と根気が必要になりますが、一度にたくさん増やすことができる点が魅力です。
カラーを種から育てると大変?
カラーを種から育てるのは時間がかかり、根気と徹底した管理が必要になるためある程度園芸に慣れた上級者向けです。
種をまいてから発芽まで1ヶ月ほど、さらに球根に成長するまで1年以上管理を行う必要があります。
種まきにおすすめの時期は8月下旬〜9月
カラーの種まきにおすすめの時期は8月下旬~9月で、発芽に適した温度は20〜25℃です。
真夏の強い直射日光に当たるとうまく発芽しないことがあるため、日差しがやわらぎ始めた頃に種まきをすると成功しやすいでしょう。
種まきのやり方
- 種を採種する
- 種をまいて土を被せる
- 水やり管理をする
① 種を採種する
花が枯れたあと、緑色の実がなっているのを確認しましょう。
実が完熟してすっかりオレンジ色になったら1粒ずつ収穫し、水洗いしながら実の中の種を取り出します。
② 種をまいて土を被せる
市販の播種用土をコンテナか育苗ポットに入れます。
上から均等に種をまき、軽く土を被せましょう。
③ 水やり管理をする
種まき後はたっぷりと水を与え、その後は発芽するまで水を切らさないように管理します。
カラーの植え付け
カラーの植え付けを成功させるポイントは、暖かい時期に作業を行うことと球根に水をゆっくりと吸わせることです。
また、球根の上下がわかりにくいため間違えないようにしましょう。
球根の選び方
カラーの球根は春先になると園芸ショップに出回ります。
ネットショップでも購入することができますが、店舗に足を運んで球根の状態をチェックしながら購入するのがおすすめです。
よく太ってがっしりとした手触りの球根を選んでください。
植え付けでおすすめの時期は4〜5月
カラーは、早朝に霜が降りないくらい気温が上がった4〜5月に植え付けを行いましょう。
夏までに開花させると花つきがよく生き生きと育つため、春の暖かい時期に十分に育てておくことがポイントです。
また、植え付け直後に水やりをすると腐敗の原因になるので、あらかじめ湿らせた土に植え付けてゆっくりと水を吸わせます。
植え付けのやり方
- 鉢と土を用意する
- 球根を植え付ける
- 土が乾いたら水やりをする
① 鉢と土を用意する
1球につき1つずつ5号鉢を用意し、鉢底石を敷き詰めます。
市販の培養土に元肥を混ぜ込んでから軽く水をまき、まんべんなく湿らせて7割ほど鉢に入れましょう。
② 球根を植え付ける
球根のツルツルした方を下側にして土の上に置き、上から湿った土を被せます。
球根を植える位置が土表面から深さ3〜5cmになるように調整しましょう。
③ 土が乾いたら水やりをする
植え付け直後は水やりをせず、1週間〜10日ほど経って土が完全に乾いてから水を与えてください。
カラーの開花時期

カラーは適切にお手入れをすれば植えっぱなしで毎年元気な花を咲かせます。
花が咲かないときはいくつかの原因が考えられるので、参考にしてみてください。
開花時期は6〜7月頃
カラーは南アフリカ原産の植物なので、気温が高くなる6〜7月に自然な開花期を迎えます。
球根から植え付ける場合は、気温が上がりきらないうちに作業を済ませておくと育成がスムーズです。
カラーの花が咲かない原因は?
カラーの花が咲かない原因には、以下のようなことが考えられます。
- 日照不足
- 栄養不足
- 球根が腐ってしまった
- 球根の上下を間違えている
葉に厚みやツヤがなく萎れている様子であれば、置き場所と追肥のポイントを見直すだけで改善することが多いです。
そもそも葉が出てこないという場合は、球根を掘り起こして問題がないかチェックしてみましょう。
カラーの増やし方
カラーを増やしたい場合、 畑地性は分球増やし、湿地性は株分けするのがおすすめです。
種まきに比べ手軽にチャレンジできるので、参考にしてみてください。
分球におすすめの時期は3〜4月
カラーは春に分球をすると開花がスムーズになるため、3~4月に行うのがおすすめです。
分級のやり方|畑地性
- 球根を掘り起こして土を落とす
- 球根を分ける
- 植え付ける
① 球根を掘り起こして土を落とす
鉢から土を丸ごとふるいにかけ、手でやさしく土をはらい埋まっていた球根を取り出します。
球根に傷がつくと雑菌が侵入し腐りやすくなってしまうため注意しましょう。
② 球根を分ける
できるだけ断面が広くならないように、球根のくびれている部分を手でそっと折って分球します。
無理に折らずに、軽い力で分けることができる場所を探しましょう。
③ 植え付ける
元の球根と分球した球根は別々に植え付けましょう。
切り口をハイターで消毒しておくと雑菌が入りにくくなります。
株分けのやり方|湿地性
湿地性カラーは開花期以外でも地上部を残しているため、基本的にいつでも株分けを行えます。
根ごと土から取り出し、茂っている葉を半分ほどの長さにカットしてからそっと根鉢をほぐすようにして株を分割しましょう。
畑地性の分球と同じく、断面を消毒しておくと株が腐るのを防げます。
カラーに植え替えは必要?
カラーを何年も育てていると球根が肥大して根詰まりを起こしてくるため、2〜3年に一度を目安に植え替えを行いましょう。
畑地性の品種は分球を同じタイミングで植え替えするのがおすすめです。
植え替えのタイミングとやり方
植え替えは花が咲く前の3〜4月頃に行うのがおすすめです。
- 新しい鉢と土を用意する
- 球根を掘り起こす
- 新しい土に植え付ける
- たっぷりと水をやる
① 新しい鉢と土を用意する
ひと回り大きな鉢と新しい土を用意しましょう。
土を軽く湿らせておき、鉢底石を敷き詰めた鉢に7割ほど入れます。
② 球根を掘り起こす
土をふるいにかけて球根を取り出しましょう。
分球をする場合はこのタイミングで行います。
③ 新しい土に植え付ける
球根はツルツルした方を下にして、上から湿った土を被せます。
軽く手で押さえて、球根を安定させましょう。
④ たっぷりと水をやる
植え付けの後は水やりをせず、土が完全に乾いてからたっぷりと与えます。