観葉植物の葉っぱをキレイにお手入れする方法
公開日 2025年01月17日
更新日 2025年01月17日
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目次
葉っぱのツヤが無い・くすんで見える原因は?
葉っぱのツヤが失われている原因は4つあります。
- 表面に埃や汚れがついている
- 生育不良で元気がない
- 葉っぱが乾燥している
- 葉焼けしている
表面に埃や汚れがついている
葉っぱの表面に埃や汚れがつくことで、光合成の邪魔になり葉っぱのツヤが失われて、色もくすんで見えます。
汚れの種類や原因は主に堆積汚れとカルキや水垢の汚れの2つです。
堆積汚れ
葉っぱの表面がザラザラするのは、水滴と植物の分泌物が埃と混ざった堆積汚れが原因です。
汚れが付くことで葉っぱの色もくすんでみえます。
水拭きかシャワーなどで葉っぱの汚れを洗い流しましょう。
カルキや水垢の汚れ
葉っぱの表面に白い跡が残る原因は、水道水に含まれるカルキや水垢です。
これは、葉水のときにできた水滴の水分だけが乾き、カルキやマグネシウムなどの成分が白い汚れとして葉っぱに残ります。
汚れをそのままにすると白い跡は取れにくくなるので、見つけたら水拭きしましょう。
また、葉水のときに大きい水滴ができないように細かい霧吹きを使用するのもおすすめです。
生育不良で元気がない
葉っぱに元気がない原因は、3つあります。
原因 | 状態 | 症状 |
---|---|---|
根腐れ | 水やりのしすぎで根が腐る | 水分や養分を上手く吸収できず、生育不良になる |
根詰まり | 根が成長して鉢の中で絡まり、根が窮屈な状態 | |
日光不足 | 日光が足りず光合成ができない | 養分を作れずに生育不良になる |
根腐れや根詰まりが原因の場合は、新しい鉢への植え替えが必要です。
日光不足であれば、直射日光の当たらない明るい場所へ移動させ、光合成ができる環境を整えましょう。
元気がない原因を見つけて対処すると、葉っぱにツヤが戻ってきます。
葉っぱが乾燥している
葉っぱが乾燥する原因は、水不足かもしくは葉っぱに風が直接当たっているかのどちらかです。
乾燥が続くと葉っぱの色が悪くなり、枯れる可能性もあるので、季節や気温に合わせて水やりの頻度や量を変える必要があります。
また、エアコンやサーキュレーターなどの風が直接葉っぱに当たると乾燥して、ツヤが無くなります。
直風を避けた風通しの良い場所に移動させましょう。
葉焼けしている
観葉植物の葉っぱは直射日光を浴びすぎると、葉緑素が破壊されて色がくすむ「葉焼け」が起こってしまいます。
気温が高かったり、室内から急に屋外へ出したりするのも葉焼けの原因です。
葉焼けさせないためには、レースカーテン越しや直射日光を避けた明るい場所で管理しましょう。
葉焼けした葉っぱは、茶色や黒、白色に変色して元には戻りません。
変色した葉っぱを放置するとほかの健全な葉っぱに栄養が届かなくなるので、変色した箇所は切り落としましょう。
もし葉っぱ全体が変色している場合は、根元から切り落とします。
葉っぱをキレイに保つためのお手入れ方法
手軽に葉っぱをキレイに保つお手入れ方法を4つ紹介します。
シャワーで汚れを落とす
シャワーで葉っぱの汚れを洗い流すと水やりの手間が省けて、一石二鳥です。
水圧が強いと葉っぱが痛むので注意しましょう。
手順
- 屋外や浴室に移動して植物の上から順番に洗う
- 葉っぱの表と裏を洗い流す
- シャワーのあとは風通しの良い場所で乾かしてから元の場所に戻す
① 屋外や浴室に移動して植物の上から順番に洗う
② 葉っぱの表と裏を洗い流す
③ 風通しの良い場所で乾かしてから元の場所に戻す
特に葉っぱの裏側は、ハダニなどの害虫が発生しやすいため清潔に保ちましょう。
観葉植物は寒さに弱く冬にシャワーすると枯れる可能性があるため、暖かい春~夏に行うのが適しています。
シャワーができない冬は、暖かい時間帯に水拭きをするのがおすすめです。
葉っぱを拭く
葉っぱを水拭きや乾拭きをすることで、埃などの汚れが取れて光合成がしやすくなります。
ハダニなどの害虫が発生しやすい葉っぱの裏面も拭きましょう。
拭き取りには柔らかい道具を使う
葉っぱを拭くときに使用するアイテムはティッシュ、キッチンペーパー、コットン、柔らかい布、軍手などです。
乾拭きであれば、リーフブラシやブロワー付きブラシなどもいいでしょう。
軍手を使うと力の入れ具合もわかりやすく、小さい植物であれば両手で一度に2枚の葉をキレイにできて作業効率がアップします。
汚れは水拭き・埃は乾拭きする
堆積汚れやカルキ、水垢の汚れが気になるときは、水拭きがおすすめです。
葉脈に沿って汚れをキレイに拭き取りましょう。
水だけでなく、2〜3倍に薄めた牛乳や飲み残したビールで葉の表面だけを拭くとタンパク質の膜ができてキレイなツヤがでます。
ただし、葉っぱの裏側を拭いてしまうとタンパク質で気孔を塞いでしまい枯れる原因になるので注意しましょう。
葉っぱに積もった埃を取るには、乾拭きがおすすめです。
水拭きすると埃が伸び、かえって拭き取りづらくなってしまいます。
霧吹きで葉水をする
毎日、午前中に1回霧吹きで葉水することで、乾燥や害虫の発生を防げ、葉っぱのツヤも維持できます。
葉っぱが乾燥するとツヤが無くなるので、季節や気温、乾燥に合わせて葉水の回数を調整しましょう。
季節 | 葉水の頻度 |
---|---|
春 | 午前中に1回 |
夏~秋 | 午前中と夕方に1回 ※気温が35℃以上なら夜に1回追加 |
冬 | 暖かい時間帯に1回 |
梅雨の時期は湿気が多いため、様子をみて葉水します。
葉水したあとの葉っぱに大きい水滴ができたときは、必ず拭き取りましょう。
水道水に含まれるカルキやマグネシウムなどの成分が葉っぱの表面に白く残ることがあります。
枯れた葉っぱを取り除く
枯れた葉っぱを取り除くことで、必要な栄養が全体に届き、見た目もよくなります。
さらに風通しも良くなるので、害虫の発生も防げるでしょう。
葉っぱ全体が枯れているなら剪定バサミやハサミで根元から切り取ります。
葉先だけが枯れている場合は、見た目も良くするために葉先だけ切り落とすのではなく、葉っぱをひと回り小さく切りましょう。
葉面洗浄剤やツヤ出しスプレーは使って良い?
葉面洗浄剤やツヤ出しスプレーを使うと、葉っぱの汚れを簡単に落とせて光沢感もでます。
しかし、使用できる植物はメーカーによって異なります。
一般的に葉の薄い植物や真夏、真冬などに使用すると植物を枯らす可能性があるので注意しましょう。
葉面洗浄剤やスプレーの効果的な使い方
葉面洗浄剤やツヤ出しスプレーは、葉っぱについた汚れを落としてツヤを取り戻すことができるアイテムです。
また、葉っぱの表面をコーティングすることで蒸散を緩やかにして乾燥を防ぎ、埃などが付きにくくなる効果も期待できます。
手順
- 植物を屋外へ移動させてから使用する
- 植物から30cmほど離して葉っぱにふわっとかける
- すぐに日光を当てると葉焼けする可能性があるので、しっかり乾かす(柔らかい布などで拭き取ってもいい)
① 植物を屋外へ移動させてから使用する
② 植物から30cmほど離して葉っぱにふわっとかける
③ すぐに日光を当てると葉焼けする可能性があるので、しっかり乾かす
早く乾かしたい場合は、柔らかい布などで拭き取っても大丈夫です。
葉面洗浄剤やスプレーに含まれるオイル成分が乾く前に日光を浴びると、葉っぱの表面が高温になり、葉焼けする可能性が高くなります。
含まれている成分や使用方法を確認し、しっかり乾かしてから元の場所に戻しましょう。
使う際の注意点と使用できない植物
葉面洗浄剤やツヤ出しスプレーが壁や床、大理石などに付いてしまうと変色する恐れがあるので、屋外で使用しましょう。
また、品種によっては使用できない植物もあります。
使用できない植物の特徴 | 植物名 |
---|---|
葉が薄くて弱い | アジアンタム、キョウチクトウ、ポインセチアなど |
細かい毛が密集している | コウモリラン、ストレプトカーパス、ギヌラなど |
多肉植物 | カランコエフクトジ、ユーフォルビアアンカレンシス、ギンゾロエなど |
ほかにも、花や新葉にかかってしまうとオイル成分が浸透して枯れたり黒ずんだりするので注意が必要です。
レモン水でも代用できる
葉面洗浄剤やツヤ出しスプレーがない場合は、レモン水で代用が可能です。
レモン水のメリット
- 植物を選ばずに使用できる
- ツヤ出し、虫よけ効果も期待できる
レモンに含まれるクエン酸が葉っぱのカルキ汚れを溶かすので、キレイに落とせるという原理です。
また、レモンの香りを嫌がるアブラムシやカメムシが付きにくくなる防虫効果も期待できます。
ただし、レモン果汁をそのまま使用するとクエン酸が強すぎて葉を傷付ける可能性があるので、レモン果汁1:水10ほどに薄めて使用しましょう。
薄めたレモン水を柔らかい布やティッシュに含ませて葉っぱを拭くとキレイになります。