カシワバゴム バンビーノの育て方
公開日 2025年01月17日
更新日 2025年01月17日
育てやすさ
育て方の難易度は普通レベルです。

INDEX
目次
カシワバゴム バンビーノの基本情報

観葉植物 カシワバゴム バンビーノ
詳しく見る
植物名 | カシワバゴム バンビーノ |
学名 | Ficus lyrata ‘bambino’ |
英名 | Dwarf Fiddle Leaf Fig |
原産地 | 熱帯アフリカ |
科名 | クワ科 |
属名 | フィカス属 |
開花時期 | 花はめったに咲かない |
カシワバゴムを小さくした品種のカシワバゴム バンビーノは成長速度がゆっくりなため流通量が少ない希少な観葉植物です。
葉と葉の間隔が短く、カシワバゴムと比べてキュッとつまった葉のつき方をしています。
あまり大きくならないので、部屋が狭くても植物を置きたいと考えている方におすすめです。
月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
肥料
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
カシワバゴム バンビーノはカシワバゴムと植え付けや肥料を与えるタイミングがほぼ同じです。
カシワバゴムとの違い
カシワバゴム バンビーノとカシワバゴムは成熟時の大きさと成長速度に違いがあります。
カシワバゴム バンビーノは矮性(わいせい)品種と言われ、成長してもカシワバゴムほどの大きさにはならず、葉も小ぶりです。
また、成長速度が遅いため流通量も少なく、店先で販売されているのを見かけるのは珍しいでしょう。
種類と品種

種類・品種 | 葉の厚み | 斑入り | 入手しやすさ |
---|---|---|---|
フィカス アルテシマ | やや厚い | 葉のふちに入る | ◎ |
フィカス ウンベラータ | 薄い | なし | ◎ |
フィカス バーガンディー | 厚い | なし | 〇 |
フィカス ジン | 散り斑が入っている珍しい品種 | 散り斑が入る | △ |
カシワバゴム バンビーノと同じフィカス属には他にも様々な品種があります。
以下の4つは特に人気の高い品種なので、フィカス(ゴムの木)を探している方は参考にしてみてください。
フィカス アルテシマ(フィカス アルテシーマ)

葉の中央は濃い緑、ふちは薄緑をしています。
丸みを帯びた葉の形がかわいらしく、金運アップにも効果があるとされています。
フィカス ウンベラータ

ハート型をした薄くて幅が広い葉っぱをつけるのが特徴な、フィカスの人気品種です。
葉っぱが大きく、インテリアとしても存在感があります。
フィカス バーガンディー

「黒ゴム」とも呼ばれ、成長した葉が黒っぽい色をしている品種です。
新芽の時はワインレッド色で、黒と赤のコントラストが美しく、インテリアとして置くと部屋をモダンな雰囲気にしてくれます。
フィカス ジン
緑の葉に掠れたような細かい黄色い散り斑が入ります。
フィカスの中でも流通量は多くない、希少な品種です。
カシワバゴム バンビーノはどんな花が咲く?
カシワバゴム バンビーノの花は気温、湿度、成熟度などの条件がそろうとごく稀に開花することがあります。
しかし、一般的に売られている苗は美しい葉の鑑賞用として育てられているため、花が咲くことはほぼありません。
カシワバゴム バンビーノの葉っぱの特徴

カシワバゴム バンビーノの葉は深い緑色で厚みがあり高級感を感じさせます。
矮性(わいせい)品種のため、成長してもカシワバゴムほど大きくなりません。
カシワバゴムと葉のつき方を比べると、葉と葉の間が狭いのが特徴です。
葉が集まっている部分は花のようにも見えるでしょう。
カシワバゴム バンビーノの花言葉
カシワバゴム バンビーノの育て方
カシワバゴム バンビーノは日当たりが良く、適度に湿度がある環境を好む観葉植物です。
ここでは、水やりや肥料、葉のツヤを出す方法などカシワバゴム バンビーノを元気に育てるためのポイントを解説します。
水やりの頻度
カシワバゴム バンビーノは完全に土が乾いてから水を与えるようにしましょう。
季節ごとの水やりについては下記の通りです。
冬は成長が緩やかになるので、水やりも控えめにします。

観葉植物 カシワバゴム バンビーノ
詳しく見る
葉っぱのツヤを出す方法

カシワバゴム バンビーノを育てていると葉にツヤを出したいと思う方もいるでしょう。
葉のツヤは市販のツヤ出し剤で簡単に作れ、薬剤はネットや園芸店などで購入可能です。
使い方はツヤを出したい葉にふわっとスプレーを振り、必要であれば柔らかめの紙などで余分な薬剤を拭き取ります。
ただし、スプレーの振り過ぎは葉の傷みにつながるので気をつけましょう。
肥料のあげ方
カシワバゴム バンビーノに肥料をやる場合は与える種類でタイミングが変わります。
- 液肥:10〜14日に1回、規定の濃さに薄めて与えましょう
- 置肥:2ヶ月に1回、規定量を株の根元に置きます
カシワバゴム バンビーノは追肥しなくても比較的元気に育つため、むしろ肥料のやり過ぎに注意が必要です。
樹液に注意
カシワバゴム バンビーノの剪定時や枝の曲げを作る際は肌が樹液に触れないように気をつけましょう。
樹液が肌に触れると蕁麻疹がでることがあります。
また、ペットにとっても樹液は毒になるため、誤って口にすることのないよう管理することが大切です。
病害虫・害虫対策
カシワバゴム バンビーノは丈夫な品種ですが、茎や葉に害虫がついていたらなるべく早く取り除きましょう。
定期的に葉の裏側や新芽を観察すると、害虫の被害が広がるのを防ぐことができます。
ハダニ
- 葉の裏側にいることが多い
- 虫の数が増えると蜘蛛の巣のような糸が見える
ハダニは気温が高く乾燥した環境を好む傾向があるため、葉水を定期的に行うとつきにくくなります。
大量に発生した場合はハダニ専用の殺虫剤を使ってください。
カイガラムシ
- 白く粉っぽいものを被った虫が葉についている
- カイガラムシが体内から出す液体が葉や茎についてベタベタする
子どもや猫がいる家庭は殺虫剤を使わず、なるべくピンセットやブラシなどで取り除くようにしましょう。
カシワバゴム バンビーノは葉が丈夫ですが、カイガラムシを取り除く際は力が入り過ぎて傷がつかないように気をつけてください。
アブラムシ
- 新芽に群れでつく
- 葉が委縮してしまう
風通しの良い状態を保つと、アブラムシがつきにくくなります。
大量のアブラムシを見つけたときはスプレーなどの殺虫剤を吹きかけましょう。
植え方
カシワバゴム バンビーノは水はけの良い土を使うと元気に育てることができます。
しかし、環境の変化に弱いため購入後すぐに植え替えをせず、1ヶ月程新しい環境に慣らすようにしましょう。
詳しい方法は下記の「鉢替えのやり方」で解説しているので見てみてください。
鉢のボリュームを出すには?
カシワバゴム バンビーノを小さい苗から育てていると、枝を増やして全体的にボリュームを出したいと思う人もいるでしょう。
カシワバゴム バンビーノは枝を切ると、少し下から新しい芽を出す性質があります。
この性質を利用して、自分の好みの形に育てるのもカシワバゴム バンビーノの魅力です。
少しずつ枝を増やし、自分好みに仕立ててみてください。
カシワバゴム バンビーノの栽培環境

日当たりの良い場所を好むカシワバゴム バンビーノの栽培環境には気をつけるポイントがいくつかあります。
置き場所や育てるときの適温など、詳細は下記の通りです。
置き場所と日当たり
カシワバゴム バンビーノは耐陰性のある観葉植物として紹介されることが多いですが、日の当たらない期間が長いと枝が徒長したり、葉が少なくなってしまいます。
そのため、直射日光が当たらないレースカーテン越しの明るい場所に置くようにしましょう。
もし、日当たりが良い置き場所がない場合は植物育成用のライトを使うのもおすすめです。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
熱帯アフリカが原産のカシワバゴム バンビーノは寒さに弱い観葉植物です。
冬は屋内でも最低気温が5℃を切ると枯れてしまう可能性があります。
日中に日当たりが良く暖かい場所でも、早朝や夜は気温がぐっと下がることがあるので、気をつけて管理するようにしましょう。
用土
カシワバゴム バンビーノは水はけの良い土で育てると根腐れしにくいです。
カシワバゴム バンビーノの増やし方
カシワバゴム バンビーノは挿し木や水挿しで手軽に増やすことができます。
生育期の中でも5~6月は発根が早く、増やしやすいのでおすすめです。
剪定の時期はいつがいい?
カシワバゴム バンビーノの剪定は気温が安定している5~10月に行うと良いです。
葉が密集しやすいので、剪定することでハダニやカイガラムシなどの害虫の予防にもなります。
大きく成長した枝を切り戻す場合は、植物の生育が特に良い5~6月頃に行うと新しい芽が出やすいでしょう。
枝を切ると乳白色の樹液が出るため、剪定の際は必ず手袋を着用してください。
挿し木のやり方
カシワバゴム バンビーノの挿し木は株を増やす際によく行われます。
挿し木に必要なものとやり方は下記の通りです。
挿し木に必要なもの
挿し木のやり方
- 木を剪定し挿し穂を作る
- 枝に水を吸わせる
- 土に挿して固定する
① 木を剪定し挿し穂を作る
挿し穂にする枝の長さは10~15㎝くらいです。
上の葉を1~2枚残して他は切り落とし、残った葉っぱも蒸散を防ぐため1/2または1/3ほどの大きさに切りましょう。
なお、樹液に触れるとかぶれるため作業時はゴム手袋を着用してください。
② 枝に水を吸わせる
水に数時間浸けておきます。
発根促進剤があれば水と一緒にコップに入れ吸水させてください。
③ 土に挿して固定する
スリットの入った鉢に土を入れ、挿し穂を固定します。
発根して根付くまでは、直射日光を避けた明るい場所で管理し、土が常に湿った状態を保つようにしましょう。
水挿しのやり方
水挿しはカシワバゴム バンビーノを増やすときに一番簡単な方法です。
ここでは、水挿しに必要なものとやり方を解説します。
水挿しに必要なもの
- ゴム手袋
- よく切れる清潔なハサミ
- 発根促進剤
- 枝を入れるコップなどの入れ物
- ティッシュなどの樹液を拭くもの、または水差し
水挿しのやり方
- 水挿しにする枝を切る
- 水に入れて明るい日陰で管理する
① 水挿しにする枝を切る
長さは10~15㎝くらいで、挿し木の場合と同じように、葉っぱは上の方の1~2枚を残して取り除きます。
作業のときはゴム手袋を着用してください。
② 水に入れて明るい日陰で管理する
発根促進剤を混ぜた水に入れ、直射日光の当たらない明るい場所で管理します。
水は腐らないように定期的に交換しましょう。
発根してきたら土に植え替えてください。
植え替え時期はいつがいい?
カシワバゴム バンビーノは5~9月に植え替えするとダメージが少なく、成長も早いです。
1〜2年に1度植え替えすると根詰まりせず育てることができます。
だたし、購入したばかりのカシワバゴム バンビーノは環境の変化に敏感です。
購入したら1~2週間ほど控えめに水やりをし、やや薄暗い場所で管理しましょう。
その後、一回り大きいお好みの鉢に植え替えます。
鉢替えのやり方
カシワバゴム バンビーノはカシワバゴムよりも成長がゆっくりですが鉢替えすると大きく育てることができます。
鉢替えに必要な道具とやり方は下記の通りです。
鉢替えの方法
- 鉢から株を取り出す
- 新しい鉢を用意する
- 新しい鉢に植え付ける
① 鉢から株を取り出す
鉢からカシワバゴム バンビーノを取り出し、古い根や根に付いている古い土を取り除きます。
② 新しい鉢を用意する
ひと回り大きな鉢に鉢底ネットと鉢底石用の軽石、土の順に入れておきます。
③ 新しい鉢に植え付ける
カシワバゴム バンビーノを鉢の中心に置き、土を周りに入れながら固定していきます。
途中棒で土をつつき、出来るだけ隙間がないようにまんべんなく土を詰めます。
最後に水やりをしたら完成です。

観葉植物 カシワバゴム バンビーノ
詳しく見る