ミモザの育て方

育てやすさ

育て方の難易度は普通レベルです。

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ミモザの基本情報

植物名ギンヨウアカシア
学名Acacia baileyana
和名ミモザアカシア
英名Mimosa
別名ハナアカシア
原産地オーストラリア
科名マメ科
属名アカシア属
開花時期3~4月

ミモザは、春にポンポンのような丸く黄色い花を房状に咲かせる常緑高木です。

黄色の花と銀色を帯びた葉とのコントラストが美しく、切り花のほかリースやスワッグなどドライフラワーとしても人気です。

最近では様々な品種が流通するようになり、シンボルツリーとして育てる方が増えてきました。

ただし、手入れを怠ると枯れてしまうことがあるので、特性や注意点をしっかり理解して育てることが大切です。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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剪定

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種類と品種

種類と品種

ミモザとは黄色い房状の花を咲かせるマメ科アカシア属の総称で、1,000種類以上あるといわれています。

ここでは、人気の品種を紹介します。

種類・品種特徴
ギンヨウアカシア樹高は5~10mくらいまで伸びる花は鮮やかな黄色で、銀灰色の葉をつける
フサアカシアギンヨウアカシアと同じような花
樹高は30mくらいまで伸びる
葉は緑色でギンヨウアカシアより長い
ギンヨウアカシア プルプレア花と葉はギンヨウアカシアより大きい葉っぱが紫色を帯びている
パールアカシア葉っぱがユーカリのように丸く、ビロードのような質感をしている丸くて明るい黄色の花が咲く
三角葉アカシア三角形のシルバーリーフが特徴
全体を見ると、ギザギザしているように見える
丸くて明るい黄色の花が咲く
アカシア フロリバンダ笹のような細い葉が特徴
成長するとしなだれてくる
丸くてクリーム色の花が咲く
アカシア ブルーブッシュシルバーブルーの葉をつけ、樹形を整えやすい丸くて明るい黄色の花が咲く
アカシア デアネイ(ティーンズワトル)枝が下に垂れる性質がある四季咲きで、春と秋に丸くて淡い黄色の花が咲く
アカシア モニカ樹高が1m前後のコンパクトなサイズ春にしっぽのような長くてふわっとした花をつける

ミモザはどんな花が咲く?

ミモザはどんな花が咲く?

ミモザは、ポンポンのような丸い花が可愛らしく、明るい黄色が春の訪れを感じさせてくれます

枝葉が埋もれるほど房状に大量に咲くので、大木になるほど見応えのある花です。

爽やかさを感じる優しい香りは、森林にいるようなナチュラルな雰囲気があります。

乾燥しやすい性質でドライフラワーにしやすいので、リースやスワッグなどに人気です。

ミモザの葉っぱの形

ミモザの葉っぱの形

ミモザの葉は、葉の中心となる柄から左右に広がる葉軸に、鳥の羽のような小さな葉が集まった形をしています。

常緑高木なので、銀色がかった美しい葉を一年中楽しめるのもミモザの魅力のひとつです。

枝が長くなるとしなだれてくるので、葉が風にゆらゆら揺れる様子も楽しめます。

ミモザの花言葉

ミモザの花言葉には「友情」「秘密の恋」「感受性」「優雅」「感謝」などがあります。

ミモザの育て方

ミモザの育て方

ミモザは、日当たりと風通しのよい場所で育てることが大切です。

水はけのよいに植え、水やりは土が乾いたらたっぷり与えます。

翌年の花付きをよくするために、花が咲き終わったらリン酸とカリウムの多い肥料をまきましょう。

成長が早い植物ですが枝が細く折れやすいため、主軸を支柱で支えて伸ばしながら毎年剪定を行うことで、適度な大きさを保つことができます。

種まきと植え方

ミモザは種から育てることも可能です。

ミモザの種は殻が硬く、そのまま蒔くと発芽しない可能性が大きいので、殻に切り込みを入れて発芽させてから土に植えるとよいでしょう。

種まきの手順は次のとおりです。

  1. 種の尖った部分に切り込みを入れる
  2. トレーに種を並べ水に浸し、発芽を待つ
  3. 育苗トレーの土はあらかじめ湿らせておく
  4. 発芽した種を植え、半日陰で育てる
  5. 葉が4~6枚くらい出たら、鉢に植え替える

① 種の尖った部分に切り込みを入れる

② トレーに種を並べ水に浸し、発芽を待つ

浅いトレーにキッチンペーパーなどを敷き、種をならべて水に浸します。

種が乾燥しないようにカバーをかけて発芽するのを待ちます。

③ 育苗トレーの土はあらかじめ湿らせておく

④ 発芽した種を植え、半日陰で育てる

発芽した種を軽く植えて、上から土をかぶせて水やりをします。

乾燥しないよう気をつけながら、半日陰で育ててください。

⑤ 葉が4~6枚くらい出たら、鉢に植え替える

植え替えたら、徐々に日当たりのよい場所へ移してあげましょう。

育苗トレーに使う土は、市販の種まき用の土で大丈夫です。

水やりの頻度

水やりの頻度

鉢植えの場合は、土が乾いてからたっぷりと与えます

地植えの場合は、植えて1年以内は土がしっかり乾いてから水を与え、1年過ぎたら降雨に任せて問題ありません。

どちらの場合も、水のやり過ぎは根腐れを起こしやすいので注意してください。

肥料の時期とあげ方

ミモザは、自ら窒素を吸収する力があるため、あまり肥料を必要としない植物です。

植え付けや植え替えのときは、培養土の初期肥料のみで元肥を入れる必要はありません。

肥料が必要なのは花後で、翌年の花付きをよくするために花が終わった4~5月にリン酸とカリウムが多めの緩効性肥料を与えるとよいでしょう。

剪定

剪定

ミモザは成長が早いため、毎年剪定をすることが大切です。

剪定をしないと巨木化するだけでなく、下部の日光不足や病気、害虫などの弊害があり、樹木に負担をかけることになります。

透かし剪定や切り戻し剪定で、細長い枝や内側に伸びた枝など不要な枝を切り落とし、風通しをよくして樹形を整えてあげましょう。

病害虫・害虫対策

ミモザにつきやすい病害虫は、イセリアカイガラムシとミノガ(ミノムシ)です。

特にイセリアカイガラムシは放置するとすす病を誘発しますので、見つけ次第除去しましょう。

イセリアカイガラムシ

  • 幹につき、樹液を吸汁し株を弱らせる
  • 排泄物が葉につくとカビが発生し、すす病の原因となる

枝が茂ると発生しやすくなるので、必ず選定して発生対策をしてください。

手の届くところはブラシなどでこそげ取り、手の届かない高所は薬剤を使用するのがおすすめです。

ミノガ類

  • 7~8月にかけて幼虫が発生し葉を食害する
  • 卵は秋に産み付け越冬し、春にかえった幼虫が再度葉を食害する

幼虫期の場合は薬剤を使用して除去、大きくなると薬剤では難しいのでブラシなどで取り除きましょう。

メスはミノの中に卵を生み、春になると卵がかえるので、抜け殻と思っても除去することが大切です。

ミモザの栽培環境

ミモザの栽培環境

ミモザは、日当たりと風通しがよく水はけがよい場所を好みます。

冬の気温が-5℃以上の場所であれば地植えも可能です。

ここでは、ミモザの適した栽培環境について、詳しく解説します。

置き場所・日当たり

ミモザの置き場所は、日当たりと風通しがよい場所を選びましょう。

日照不足になると花が咲かないので、南向きで十分日が当たる場所がおすすめです。

また、風で折れやすいので、幹をしっかり支柱で支えておきましょう。

鉢植えの場合、強風や過湿から守るため、梅雨や台風時には鉢を移動させたり鉢を倒しておくなどの対策をしてみてください。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

季節
適温25~30℃-5~10℃

ミモザの適温は、夏は25~30℃、冬は-5~10℃です。

耐寒性は多少ありますが、-5℃を下回ると枯れてしまう可能性があります。

寒冷地で育てる場合は鉢植えにして、冬は軒下や屋内に移動させるとよいでしょう。

用土

ミモザに適している用土は、水はけのよい土です。

市販の培養土に鹿沼土を2~3割、ひゅうが土(軽石の小粒)を2割くらい混ぜると、水はけのよい用土ができます。

培養土に含まれている肥料で十分なので、元肥を入れる必要はありません。

ミモザの種まき

ミモザの種まき

ミモザは、種からでも育てることが可能です。

適切な時期に種まきを行うことで、1年後には1mくらいの大きさまで育てることができます。

種まきにおすすめの時期は3~4月

ミモザの種まきにおすすめの時期は、3~4月です。

早めに発芽させることで、春から秋にかけて十分に成長させることができます。

また、育てているミモザからとりまきする場合は、9~10月にサヤから種を取り出しそのまま赤玉土に種まきしましょう。

ミモザを種から育てると大変?

ミモザは発芽させるのが大変ですが、芽が出てしまえば育てるのはそれほど難しくありません

そのままでは発芽しにくいので、種の尖っている方の殻をハサミなどで開いておくと発芽しやすくなります。

もしくは、熱湯にしばらくつけて発芽を促すのも有効です。

ミモザの開花時期

ミモザの開花時期

ミモザの黄色いポンポン状の花が咲くと、寒い冬が終わり春の訪れを感じます。

開花時期は3~4月

ミモザの開花時期は3~4月で、暖かい気候だと2月中旬頃から咲き始めます。

満開になるのは、咲き始めから10日くらいです。

花が咲いたら、花瓶に活けて生花として楽しむこともできます。

また、ドライフラワーにもしやすいので、リースやスワッグを作るのもよいでしょう。

どちらの場合も、つぼみが開いてふわふわになった状態を使うと、きれいな花を長く楽しめます。

ミモザの花が咲かない原因は?

ミモザの花が咲かない原因には、次の4つが挙げられます。

  • 日当たりが悪い
  • 剪定で花芽を落としてしまった
  • 肥料が偏っている
  • 植えてから十分成長していない

ミモザの花が咲かない場合は、日当たりや剪定の時期などを見直してみてください。

また、花後にリン酸が多めの暖効性肥料をあげるとよいでしょう。

ミモザの増やし方

ミモザは、種まき以外にも挿し木で増やすことができます。

また、適切な剪定や鉢替えをすることで、大きさを調整することが可能です。

剪定の時期はいつがいい?

ミモザの剪定の時期は、花が咲き終わった5~6月です。

花芽がつく7月頃までに剪定を終わらせておくと、8月以降に翌年の花芽をたくさんつけてくれます。

挿し木のやり方

ミモザを挿し木する時期は、6~7月の梅雨の間がおすすめです。

ミモザは発根しにくいため、梅雨の湿度を利用して発根を促せます。

挿し木は、次の手順で行います。

  1. 元気がよく、葉っぱがついている枝を用意する
  2. 切り口を斜めにカットし、吸水させる
  3. トレイなどに挿し穂用の培養土を入れる
  4. 切り口に発根促進剤を塗布し、土に植える

① 元気がよく、葉っぱがついている枝を用意する

枝は10~15cmにカットし、下の方の葉を取り除きます。

② 切り口を斜めにカットし、吸水させる

枝の切り口を斜めにカットし、水につけて十分に吸水させます。

③ トレイなどに挿し穂用の培養土を入れる

トレイやポットに挿し木用の培養土を入れ、水で湿らせておきます。

④ 切り口に発根促進剤を塗布し、土に植える

挿し穂の切り口に発根促進剤を塗布し、土に穴を空けて植えたら、半日陰で風通しのよい場所で育ててください。

挿し木してから2週間は、土が湿った状態にしておくことが大切です。

半年ほど経ち成長が安定したら、鉢に植え替えてあげましょう。

鉢替えのやり方

鉢替えの時期は、4~5月もしくは9~10月が適期です。

ミモザの鉢替えのやり方は、次のとおりです。

  1. 鉢に鉢底ネットと軽い石を入れ、土を入れる
  2. 根鉢を崩さないようにミモザを取り出す
  3. 植え替え用の鉢にミモザを植える

① 鉢に鉢底ネットと軽い石を入れ、土を入れる

植え替え用の鉢に鉢底ネットと軽いしを入れ、水はけのよい土を入れます。

② 根鉢を崩さないようにミモザを取り出す

根鉢を崩さないよう慎重に、ミモザをポットや鉢から取り出す。

③ 植え替え用の鉢にミモザを植える

取り出したミモザを植え替え用の鉢に入れ、すき間に土を入れて整え、水をたっぷり与えます。

ミモザは移植を嫌う植物ですが、鉢植えの場合は年に1回植え替えてあげるとよいでしょう。

その際、根が繊細なので切りずぎたり傷つけたりしないよう注意することが大切です。

ミモザのよくある質問

最後に、ミモザのよくある質問を3つ紹介します。

植え替えや株分は出来る?

ミモザは、移植を嫌う植物です。

鉢植えの場合は根詰まりを防ぐために定期的な植え替えが必要ですが、地植えの場合はなるべく植え替えを避けましょう。

株分けは根を傷めてしまう可能性があるので、挿し木で増やすのがおすすめです。

鉢植えでコンパクトに育てる方法は?

ミモザを鉢植えでコンパクトに育てるには、成長点を止めることが大切です。

ミモザは主軸が上にどんどん伸び、枝を張っていきながら育つため、生長点を切り芯止めすることで、大きく育つのを制限することが可能です。

また、鉢植えは植え替え時に鉢増しするのが一般的ですが、これ以上大きくしたくない場合は鉢増しをせず同じサイズの鉢に植え替える方法もあります。

ミモザの葉が落ちる原因は?

ミモザの葉が落ちるのは、次の3つが主な原因です。

  • 水切れ
  • 根腐れ
  • 根詰まり

水やり不足や暑さによる乾燥が原因で水切れを起こし枯れてしまったり、水の与えすぎや雨で土が湿った状態が続くと根腐れして葉が落ちてしまいます。

また、鉢植えの場合、根詰まりして水を十分に吸収できなくなっている可能性があります。

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