サンダーソニアの育て方
公開日 2025年02月04日
更新日 2025年02月04日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

INDEX
目次
サンダーソニアの基本情報

名称 | サンダーソニア |
学名 | Sadersonia aurantiaca |
和名 | 提灯百合(ちょうちんゆり) |
英名 | Christmas bells |
別名 | チャイニーズランタン、クリスマスベル、クリスマスランタン |
原産地 | 南アフリカ |
科名 | イヌサフラン科 |
属名 | サンダーソニア属 |
開花時期 | 6~7月 |
サンダーソニアは、祝福を祈るウエディングベルに似たユニークな形の魅力的な花です。
鮮やかなオレンジ色で、空間を明るい雰囲気にしてくれるほどのインパクトがあります。
小ぶりな花弁ながらも、ブーケにすると他の花に負けないほどの存在感があり、愛好家の間で人気があります。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
サンダーソニアの品種は、「サンダーソニアオーランティアカ」のみで1属1品種の珍しい花です。
サンダーソニアはどんな花が咲く?

サンダーソニアの花の形は、スズランのような釣鐘型で、しなる茎から吊り下げられたように花が下向きに咲くのが特徴です。
花のサイズはスズランよりも大きく、2~3cmほどでオレンジ色の花が咲きます。
ベルのような形状から「提灯百合」や「チャイニーズランタン」「クリスマスベル」とも呼ばれ、明かりが灯ったような暖かみがあります。
サンダーソニアの葉っぱの形

葉っぱの形は、スリムで細長く笹のような形で、光沢のある緑色をしています。
サンダーソニアの花言葉
サンダーソニアの花言葉は「祈り」「福音」「愛嬌」「望郷」「祖国を思う」です。
サンダーソニアの育て方
サンダーソニアは、地植えと鉢植えどちらでも育てることができ、ポイントは以下のとおりです。
- 水やりは控えめに、やや乾燥気味にする
- 植え付け時に暖効性肥料を与える
- アブラムシなどの害虫対策をする
- 花がら摘みを行い、球根を大きくする
それぞれ詳しく解説します。
水やりの頻度
水やりは、週1~2回を目安に土が乾いたらたっぷりとあげます。
土の状態をみて、春から夏にかけて回数と水量を増やしていき、秋から冬は水量を減らしてください。
水を与えすぎて葉が枯れてしまった場合には水やりをストップし、表面が完全に乾いてから再開します。
肥料のあげ方
サンダーソニアは適切な時期に肥料を与えることで、球根が太くなり元気な花を咲かせてくれます。
- 元肥として暖効性肥料を与える
- 発芽したら月2回くらい液体肥料を与える
- 根が細いので塩分を含む化成肥料は避ける
- 肥料を過剰に与えないように注意する
病害虫・害虫対策
サンダーソニアは、比較的病害虫がつきにくい植物ですが、まれにハダニやアブラムシが発生する場合があります。
主な病害虫と害虫への対策を紹介するので、参考にしてください。
ハダニ
- 葉の裏側につき、葉の表面に白い斑点がでる
- 葉が黄色く変色する
ハダニは水に弱いため、葉水が有効です。
全体的に葉水をし、特に葉の裏側は念入りに吹きかけて湿度を保ちましょう。
見つけた場合はすぐにふき取り、被害が大きい場合は薬剤で駆除してください。
アブラムシ
- 葉や茎の裏に白い虫が付き、葉や花が変形する
- 新芽につくことが多い
見つけた場合はピンセットで取り除くか、薬剤を散布して早めに対策しましょう。
ナメクジ
- 湿気の多い梅雨時期に発生することが多い
- 小さな新芽や花芽を食害する
暗くて湿気が多いところを好むので鉢底などをこまめにチェックし、見つけたら駆除してください。
カイガラムシ
- 植物の汁を吸い、生命力を奪う
- 食べたした排泄物を出す
ハケなどでこそぎ落とすか、付着した葉を排除してください。
成虫になると殻に守られ薬剤が効きにくくなるため、日ごろからよく観察することが大切です。
花がら摘み|タイミングとやり方
サンダーソニアの花がら摘みは、花が枯れ始めた直後のまだ少し緑が残っている状態で行います。
景観を維持するためにつぼみや葉を残し、しぼんだ花だけを摘み取ります。
花がら摘みをすることで、全体に栄養が行き渡り球根を肥大化させることで、翌年の花つきが良くなるでしょう。
サンダーソニアの栽培環境
サンダーソニアの栽培は、湿度が少なく日当たりのよい環境が適しています。
置き場所と日当たり
サンダーソニアは、日当たりの良い場所を好む植物です。
また、高温多湿が苦手なので、鉢植えの場合は夏は半日陰に移動するとよいでしょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
時期 | 生育期 | 冬越し |
適温 | 15~30℃ | 10℃前後 |
サンダーソニアは暑さと寒さ、どちらにもに弱い植物です。
夏は高温多湿を避け半日陰に置き、冬は10℃以下にならないよう暖房の当たらない室内に置くのがおすすめです。
球根を掘り上げた場合は、10℃前後の冷暗所で保管することで発芽しやすくなります。
用土
サンダーソニアは、水はけのよい土を好む植物です。
サンダーソニアを種から育てるのは難しい
サンダーソニアを種から育てるのは可能ですが、発芽率が非常に悪いため現実的ではありません。
専門に扱う農園でさえ、発芽しても根を腐らせてしまうくらい難しい花です。
サンダーソニアは球根を植え付けて育てるのが一般的
サンダーソニアは、球根を植え付けて育てるのが一般的です。
球根には花を咲かせる栄養が蓄えられているため、初心者でも上手に育てることができるでしょう。
球根の選び方
サンダーソニアは、太くてずっしり重く、張りがある球根を選びましょう。
また、球根が腐っていたり傷がついていると発芽しないため、傷がないことを確かめてください。
球根の植え付けにおすすめの時期は4月頃
サンダーソニアの球根は、4月頃に植え付けします。
寒い時期に植え付けると球根が傷んでしまうことがあるため、春の暖かさが感じられるようになった頃がおすすめです。
地植え|球根の植え付けのやり方
- 日当たりの良い場所を選ぶ
- 球根を植え付ける
- 球根に土をかぶせ、水やりをする
① 植え付ける土に腐葉土を混ぜる
日当たりのよい場所を選び、腐葉土を混ぜて水はけのよい土を作っておきます。
② 球根を植え付ける
球根を横にして土に植え付けます。
球根は約10cm間隔で、深さは球根の上に5~10cm土がかかるくらいを目安にしてください。
深く植えすぎると、芽が出るのが遅くなったり発芽しない場合があるので注意しましょう。
③ 球根に土をかぶせ、水やりをする
球根が傷つかないよう注意を払いながら、土をかぶせてたっぷり水やりをしてください。
その後の水やりは不要で、降雨にまかせて大丈夫です。
鉢植え|球根の植え付けのやり方
- 植え付け用の土を用意する
- 鉢に球根を植える
- 水をたっぷり与える
① 植え付け用の土を用意する
鉢の約5分の1程度を目安に、鉢底石を入れます。
肥料は根に接触しないように、鉢の下のほうに敷くイメージで入れてください。
② 鉢に球根を植える
6号の鉢(18cm)に2~3球の球根を植え付けます。
深さは球根の上に5~10cm土がかかるくらいを目安にしてください。
球根が傷つかないよう注意を払いながら、土をかぶせます。
③ 水をたっぷり与える
植え付けが終わったら、水をたっぷり与えてください。
日当たりの良い場所に鉢を移動させます。
発芽後の管理
サンダーソニアは植え付け後1か月くらいで発芽し始めます。
発芽後の管理のポイントは次のとおりです。
- よく日に当て、茎をかたく育てる
- 蕾が見えるようになったら支柱を立てる
- 花穂が伸びることを想定し、誘引しておく
- 月に2回、液肥を与える
サンダーソニアの開花時期は6~7月

サンダーソニアの開花時期は6~7月です。
梅雨頃から咲き出し、夏を迎える頃には明るく美しい花が最盛期を迎えます。
サンダーソニアの花が咲かない原因は?
サンダーソニアの花が咲かない主な原因は次の通りです。
- 球根が休眠中のため発芽しない
- 根に傷がある
- 根腐れしている
サンダーソニアの花を咲かせるには、球根を適切に保管し、根の状態を確認することが大切です。
サンダーソニアの増やし方
サンダーソニアは分球で増やすことができます。
球根は二股に分かれている形をしており、分かれているところで球根を切り分けて分球します。
分球しやすい球根の特徴
分球できる球根の大きさは、5g以上の重さを目安にしてください。
球根は、休眠期間と植え付けを何年か繰り返して栄養を蓄え、分球できる大きさに育ちます。
そのため5kgより軽い球根は、分球にはまだ早いと判断しましょう。
分球におすすめ時期は3~5月
分球は、新芽が出る前の3~5月に行うのがおすすめです。
分球のやり方
- 球根を選ぶ
- 球根を切り分け、分球する
- 切り分けた球根を植え付ける
- 水をたっぷり与える
① 球根を選ぶ
重さが5g以上の太くてしっかりした球根を選びます。
② 球根を切り分け、分球する
二股に分かれているところで切り分けます。
球根の先から発芽するため、傷つけないように気をつけてください。
切り分けた2つの球根は大きさに大小の差がありますが、大きい方が早く発芽し生育もよくなります。
③ 切り分けた球根を植え付ける
切り分けた球根を横にして間隔をあけ、土の表面から5~10cmの深さに植えます。
④ 水をたっぷり与える
土をかぶせて、水をたっぷり与えてください。