サルビアの育て方
公開日 2025年02月18日
更新日 2025年02月18日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

サルビアの基本情報

植物名 | サルビア |
学名 | Salvia splendens |
和名 | 緋衣草(ひごろもそう) |
英名 | Scarlet sage |
別名 | 緋衣草(ひごろもそう) |
原産地 | 世界の熱帯~温帯地方 |
科名 | シソ科 |
属名 | サルビア属 |
開花時期 | 6~11月頃 |
サルビアというと公園の花壇で見かける鮮やかな赤い花を思い浮かべる方も多いでしょう。
実は、サルビアには多くの品種があり、初夏から晩秋まで長く花を楽しめます。
品種によって花色は異なり、爽やかな青紫や淡いピンク、白などバリエーションが豊富です。
また、サルビアは丈夫で育てやすく、適切な管理で次々と花を咲かせます。
ガーデニング初心者から上級者まで幅広く親しまれるサルビアを、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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開花
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種類と品種
サルビアには世界各地で900以上の品種があり、観賞用のほかに「セージ」の名前でハーブとして使用される品種もあります。
代表的な以下の6つの種類を紹介しますので、育てる際にはぜひ参考にしてください。
サルビア スプレンデンス

鮮やかな赤い花穂が印象的なサルビアの定番品種です。
花よりも長いガクがつき、草丈は1mほどに成長します。
サルビア ファリナセア

爽やかな青紫の花がまっすぐに伸び、夏の寄せ植えにも重宝されます。
草丈は30〜50㎝とコンパクトで、耐暑性が強いです。
サルビア ホルミナム

花は白やピンク、紫色で穂状につき、茎の頂点には同系色の苞が見られます。
葉はミントのような卵型で白い産毛がやわらかな質感で、切花やドライフラワーにも重宝されます。
サルビア エレガンス

パイナップルセージとよばれる品種で、パイナップルを思わせるフルーティな香りが特徴です。
葉はハーブティーやポプリなどにも利用できます。
耐寒性が強く、秋から冬にかけて花を楽しめる品種です。
サルビア レウカンサ

花色は紫やピンク、白で、ベルベットのような質感が上品な趣です。
大株になりやすい品種で、株は広がるように伸び庭を華やかに彩ります。
暑さにも寒さにも強く、丈夫で育てやすいのが特徴です。
サルビア ネモローサ

草丈は30〜60㎝とコンパクトで、細長く立ち上がる花穂が寄せ植えにぴったりです。
比較的丈夫で育てやすく、剪定を行うことで繰り返し花が咲き、長く花を楽しめます。
品種 | 区別 | 開花期 | 耐寒温度 |
---|---|---|---|
サルビア スプレンデンス | 一年草 | 夏~秋 | 5℃ |
サルビア ファリナセナ | 多年草 | 春~秋 | 5℃ |
サルビア ホルミナム | 一年草 | 春~夏 | 5℃ |
サルビア エレガンス | 多年草 | 秋~冬 | 0℃ |
サルビア レウカンサ | 多年草 | 夏~秋 | -5℃ |
サルビア ネモローサ | 多年草 | 初夏 | -25℃ |
サルビアはどんな花が咲く?

サルビアの花は、茎の下の方から先端へ向かって穂状に咲きます。
唇形花とよばれる形をしており、筒状にくっついた花びらの先が上下に口を開けたように分かれているのが特徴です。
ガクも筒状で花びらと同系色のものが多く、花の開花前後にも花があるかのように楽しめます。
花の色は青紫や赤、白、ピンクと多彩で、庭を明るく華やかに彩るでしょう。
サルビアの葉っぱの形

サルビアの葉は左右対称に生える対生で、葉の形状は品種によってやや異なります。
ハート形や細い鳥の羽のような形のものが多く、先が尖っているのが特徴的です。
葉の縁にはギザギザが見られますが、品種によっては滑らかなものもあります。
サルビアの花言葉
サルビアの花言葉は「知恵」「尊敬」「家族愛」「燃え上がる思い」です。
サルビアの育て方
サルビアは比較的丈夫で育てやすい植物ですが、開花期間が長いため適切な水やりと定期的な施肥が必要です。
ここでは水やりの頻度や肥料のあげ方など、サルビアを元気に育てるためのポイントを紹介します。
水やりの頻度
鉢植えの場合
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。
サルビアは開花期間が長い品種が多いため、水切れを起こすと生育が悪くなる場合があります。
なお、夏は根腐れを防ぐため、水やりは朝の涼しい時間帯にしてください。
地植えの場合
地植えの場合は、根付いてしまえば基本的に水やりは不要です。
肥料のあげ方
サルビアは開花時期が長いため、肥料を定期的に与える必要があります。
緩効性肥料の場合はひと月に1回、液体肥料ならひと月に3回程度が良いでしょう。
ただし、高温で乾燥した状態の土に肥料を与えすぎると株の成長を妨げる場合があるため、真夏は控えめにします。
病害虫・害虫対策
サルビアは比較的丈夫な植物ですが、病害虫の被害を受けることがあります。
代表的な病害虫は以下の3つです。
アブラムシ
- 春と秋に発生することが多い
- 新芽や葉から汁を吸い取って株を弱らせる
- ウイルスの媒介となりやすい
数が少ない場合は、粘着力の弱いテープで取り除くか、水をかけて落とします。
効果が見られない場合は殺虫剤を散布しましょう。
窒素分が多い肥料は控え、剪定で株の風通しを良くすることも効果的です。
ヨトウムシ
- 葉裏に卵を産みつける
- 夜に土中から出て葉や新芽を食害する
- 大きな被害をもたらし、枯れることもある
葉裏を注意深く観察し、卵を見つけたら葉ごと摘み取って潰し、処分しましょう。
また、大きな被害が出ている場合は殺虫剤を散布してください。
予防として、定期的に木酢液を散布するのも効果的です。
ハダニ
- 葉裏に白い斑点ができ、広がると白っぽく変色する
- 夏の乾燥期に被害を受けやすい
全体にホースで水をかけて洗い流します。
予防策として、株の乾燥を防ぐために葉水を定期的に行うと良いでしょう。
台刈り|タイミングとやり方
秋咲きのサルビアは、6〜7月頃に台刈りを行います。
台刈りとは成長をうながすために大きくなり過ぎた株をコンパクトに整え、株元から刈り込むことです。
地面から数センチ残して、株元をすべて刈り込みましょう。
なお、 台刈りは何年かに1度、株が大きくなり過ぎた場合に行えば十分です。
摘心|タイミングとやり方
サルビアの摘芯は、株を成長させて花数を増やすための大切な作業です。
5〜8月頃、苗を植え付けた後に、茎先の新葉のすぐ下の位置でカットしてください。
カットした位置の下から脇芽が伸び、枝数が増えて株も大きく育ちます。
さらにボリュームを出したい場合は再度摘芯を行いますが、開花時期に間に合うよう注意しましょう。
切り戻し|タイミングとやり方
サルビアは8月頃に、株全体の茎を半分くらいの位置で切り戻します。
切り戻しによって真夏の暑さによる株の負担が減り、秋には脇芽が成長してたくさんの花を咲かせます。
ただし、9月以降に切り戻しをしてしまうと秋の開花に間に合わなくなるため、8月中に済ませておきましょう。
花がら摘み|タイミングとやり方
サルビアは花が咲き終わった順に花がら摘みをします。
茎の先まで開花した頃に、花穂全体の下あたりでカットしましょう。
花がら摘みによって株の生育環境が改善され、病害虫の発生も抑えられるでしょう。
サルビアの栽培環境
サルビアは育てやすく、鉢植えでも地植えでもどちらでも楽しめる植物です。
ここからは、サルビアに適した栽培環境を解説します。
置き場所と日当たり
サルビアは日当たりと風通しが良い場所を好みます。
できれば家の南側や東側で育てるのがおすすめです。
西日や真夏の強い日差しが当たり続ける場所は、生育不良を起こしやすいため避けてください。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
サルビアの生育適温は一般的に15〜30℃で、耐寒温度は5℃程度です。
ただし、耐寒温度は品種によって異なり、サルビア ネモローサのように-25℃程度まで耐えられる品種もあります。
なお、品種表にて耐寒温度を紹介していますので、参考にしてください。
用土
サルビアは、水はけが良く肥沃な土が適しています。
鉢植えの場合、赤玉6に腐葉土4の割合で配合した土、または市販の草花用培養土がおすすめです。
地植えにする場合は、庭土に3〜4割程度の腐葉土を混ぜ込むと良いでしょう。
冬越しの方法・注意点
サルビアは品種や地域によって、冬越しの対策が必要です。
耐寒性の強い品種は対策は不要ですが、スプレンデンスなどの耐寒性の弱い品種は以下の方法で冬越ししましょう。
- 鉢は室内や軒下の暖かい場所へ移動する
- 株を3分の1程度で切り戻す
- 株元にわらや腐葉土を盛ってマルチングする
- 霜よけのために不織布をかぶせる
他に、秋に挿し木を行い室内で育成し、春に植え付ける方法もあります。
サルビアの種まき
サルビアは種からでも育てることが可能です。
ここでは種まきに適した時期とやり方、種を採る方法を紹介します。
サルビアを種から育てると大変?
サルビアは種から育てると、7〜10日ほどで発芽し、比較的発芽率が良い植物です。
種から育てる作業や成長過程も楽しみながら育てたい方にはおすすめします。
ただし、発芽させるためには土や温度などの環境条件を適切に管理することが重要です。
種まきにおすすめの時期は4~5月頃
サルビアの発芽適温は20〜25℃のため、種まきは4〜5月頃がおすすめです。
種まきのやり方
- 育苗ポットに土を入れ湿らせる
- 種をまく
- 明るい日陰で管理する
- 発芽したら間引きする
① 育苗ポットに土を入れ湿らせる
育苗ポットに培養土を入れて水でしっかり湿らせ、5mm程度の穴を空けておきます。
② 種をまく
種を3〜4粒ずつまき、薄く土をかけた後、霧吹きなどでしっかりと水をかけます。
発芽するまでは土が乾かないようにしてください。
③ 明るい日陰で管理する
日中は明るい日陰で管理します。
夜間は室内に移動するか、新聞やビニールで覆って発芽適温を維持しましょう。
④ 発芽したら間引きする
発芽したら日のよく当たる場所に移動します。
本葉が2〜3枚になったら、育苗ポット1つに対して苗が1本になるように間引きしてください。
その後、本葉が5〜6枚に増えたら、鉢や庭に定植します。
サルビアの種を採る方法
- 花がらのついた枝を残しておく
- 採種用の花穂に袋をかぶせておく
- 袋の中に種が落ちてきたら枝を切る
① 花がらのついた枝を残しておく
採種する場合は花がら摘みをせずにそのまま残しておきます。
ただし、株への負担を減らすため、採種用以外の花がらは取り除きましょう。
② 採種用の花穂に袋をかぶせておく
種は自然に落ちやすいため、花穂ごと不織布やネット袋をかぶせておきます。
③ 袋の中に種が落ちてきたら枝を切る
種が熟して袋の中に落ちたら、枝ごと切り取って収穫します。
サルビアの植え付け
ここからは、サルビアの植え付けに適した時期や方法、苗の選び方を紹介します。
苗の選び方
苗を選ぶ際は、以下のポイントを目安にしましょう。
- 葉の色が鮮やかで株元までしっかりとついているもの
- 茎が太く、しっかりとしたもの
- 根がポットの下から見えているもの
- 根詰まりを起こしていないもの
また、花を元気に咲かせるためには、育てる地域や目的にあった品種の苗を選ぶことも大切です。
植え付けでおすすめの時期は4~6月
サルビアの植え付けに適した時期は、4〜6月頃です。
植え付けの際は根鉢を触りすぎないように注意して、優しく扱いましょう。
植え付けのやり方
- 鉢に鉢底石と土を入れる
- 肥料を混ぜ込む
- 株を植え付ける
- たっぷりと水やりをする
① 鉢に鉢底石と土を入れる
6〜7号の鉢を準備します。
まずは鉢底石を敷き、その上から6分目あたりまで草花用培養土を入れてください。
② 肥料を混ぜ込む
元肥として緩効性肥料をひとつかみ土に混ぜ込みます。
③ 株を植え付ける
根鉢を取り出し、表面の土を軽く落として植え付けます。
株が深く埋まらない程度に土をかぶせ、割り箸などでほぐし隙間を埋めておきましょう。
④ たっぷりと水やりをする
鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
地植えの場合は、庭土に3〜4割程度腐葉土を混ぜ込み、25〜30cm間隔で株を植え付けます。
植え付け後は、鉢植えと同様にたっぷりと水をあげましょう。
植え替えのやり方
サルビアを多年草として育てる場合、根詰まりを防ぐために植え替えが必要です。
植え替えの時期は、気温が暖かく安定している4〜6月頃が適しています。
根鉢を3分の1程度ほぐしてから一回り大きな鉢に植え替え、水をたっぷり与えてください。
なお、一年草として育てる場合は植え替えは必要ありません。
サルビアの開花時期

サルビアの開花時期は品種によって異なりますが、一般的には初夏から晩秋まで次々と花を咲かせます。
しかし育て方によっては、花が元気に咲かないこともあるでしょう。
ここでは、サルビアの開花時期や花が咲かない原因について解説します。
開花時期は6~11月頃
サルビアの開花時期は6〜11月頃です。
品種や育てる地域によって異なりますが、初夏には爽やかな青紫の花が咲き、晩秋には暖かな赤色の花を咲かせて庭を美しく彩ります。
サルビアの花が咲かない原因は?
サルビアの花が咲かない原因は、以下のようなことが考えられます。
- 日当たり不足
- 肥料の不足や過剰な供給
サルビアの花を元気に咲かせるためには、毎日6時間程度、日に当てることが大切です。
また、開花期間が長いため定期的に肥料を与えることが必要ですが、窒素が過剰になると花が咲きにくくなるので注意が必要です。
サルビアの増やし方
サルビアは、種まきのほかに、挿し芽と株分けで増やすことが可能です。
ここでは挿し芽と株分けについて、おすすめの時期や手順を解説します。
挿し芽におすすめの時期は6月または10月
挿し芽に適した時期は、サルビアの生育適温にあたる6月または10月頃です。
挿し芽のやり方
- 挿し穂を採取し、水揚げをする
- 土に穴をあけ、挿し穂を挿す
- 発根したら育苗ポットに植え替える
① 挿し穂を採取し、水揚げをする
新しく伸びた枝を3〜4節分つけて切り、茎の下半分の葉を取り除きます。
茎の先端を斜めにカットし、水を入れたコップに1時間ほど浸けておきましょう。
② 土に穴をあけ、挿し穂を挿す
5号くらいの鉢に、挿し木用培養土か赤玉土を入れ、たっぷりの水で湿らせます。
割り箸などで3か所程度穴を開け、挿し穂を挿し、軽く土を押さえてください。
③ 発根したら育苗ポットに植え替える
発根するまでは明るい日陰に置き、土が乾かないようにしっかり水を与えます。
発根したら育苗ポットなどに植え替えましょう。
株分けのやり方
地植えの株が込み合ってきた場合や、鉢に対して株が大きくなってきた場合は、株分けをしましょう。
株分けは3〜4月の穏やかな気温の頃がおすすめです。
株分けを行う際は、以下の点を参考にしてください。
- 株を掘り上げ、1株に数芽が残るよう株を分ける
- 分けた株を1株ずつ鉢に植え付ける
- 庭植えの場合は、20~30cmほど株間をあける