ブルースターの育て方
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
ブルースターの基本情報
植物名 | ブルースター |
学名 | Oxypetalum coeruleum |
和名 | ルリトウワタ(瑠璃唐綿) |
英名 | tweedia、southern star |
別名 | オキシペタラム |
原産地 | ブラジル、ウルグアイ |
科名 | キョウチクトウ科(ガガイモ科に分類される場合もあり) |
属名 | トゥイーディア属 |
ブルースターは、初夏から秋にかけて、星に似た青色の花を咲かせる人気の多年草植物です。
爽やかな青色が、夏の暑さの中に清涼感を感じさせてくれます。
暑さや病害虫に強く、比較的育てやすい植物なので、過湿と冬越しに気を付ければ毎年かわいらしい花を楽しむことができます。
茎を切ると白い液が出てきますが、触るとかぶれることもあるので注意が必要です。
月別栽培カレンダー
種まき
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
植え付け・植え替え
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
肥料
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
開花
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
種類と品種
種類 | 特徴 | 品種 |
---|---|---|
ブルースター | 澄んだ青色の花びらが特徴 | スカイブルーやピュアブルー、縁の色が濃いフクリンなど |
ホワイトスター | 真っ白で爽やかな色が特徴 | マーブルホワイトやエンジェルホワイト、八重咲きのマーブルハピネスなど |
ローズスター | 明るいピンク色が特徴で、ピンクスターとも呼ばれる | ブライダルルージュや八重咲きのラブリーピンクなど |
インカレッド | 明るくはっきりした赤色が特徴 | 比較的新しい品種 |
ブルースターはもともとは青色だけでしたが、他の色も登場してきたことで、色を名前につけて呼ぶようになりました。
そのため、種類は同じでも、色ごとに分類するのが一般的です。
ブルースターはどんな花が咲く?
花の大きさは2~3cmくらいで、5枚の花弁が星のように見えるかわいらしい花です。
枝分かれした先につぼみを3つほどつけ、まとまって花を咲かせます。
咲き始めは薄い青色で、咲き進むごとに青みが増し、咲き終わりの頃にはピンク色に変化するのが特徴です。
ほかの品種も花のかたちは同じで、花びらの色が異なります。
ブルースターの葉っぱの形
ブルースターの葉っぱは、細長い楕円形のようなかたちをしています。
産毛のような細かい白い毛が葉や茎に生えているのが特徴です。
ブルースターの花言葉
ブルースターの花言葉には「幸福な愛」「信じあう心」「星の精」などがあります。
ブルースターの育て方
ブルースターのかわいらしい花をたくさん咲かせるためには、適切な育て方が重要です。
- 日当たりと風通しのよい場所で育てる
- 過湿を嫌うので、土がしっかり乾いてから水をたっぷり与える
- 冬は土が乾きにくいので、軽く与える程度にする
- 肥料は植えるときに元肥を、5月~10月に追肥を与える
- 冬越えは軒下もしくは屋内に取り込み、霜にさらさないようにする
- 2年越えると株が弱くなるので、種や挿し芽で増やす
適切な管理を行うことで、ブルースターの花を毎年楽しむことができます。
水やりの頻度
鉢植えの場合 | 土の表面がしっかり乾いてからたっぷり |
地植えの場合 | 特に水やりの必要なし |
※冬越中 | 乾き気味に管理し、乾いたら少量 |
※梅雨時期や長雨 | 軒下に避難 |
花に雨や水がかかると斑点状に色抜けしてしまうので、花に水が掛からないよう、根元に水やりするよう注意しましょう。
肥料のあげ方
植え付け時は、元肥として緩効性の肥料を用土に混ぜましょう。
追肥は以下のように行うと、来年もきれいに咲いてくれます。
- 時期:生育が盛んになる春から秋にかけて
- 回数:1週間から10日に1回
- 肥料の種類:液体肥料
病害虫・害虫対策
ここでは、ブルースターに被害を与える病害虫の特徴や対策を紹介します。
ただし、ブルースターは病害虫に強いので、それほど心配はいりません。
病害虫 | 特徴 | 対策 |
---|---|---|
アブラムシ | 樹液を吸って、菌やウィルスなどを移して枯らしてしまう | 見つけたら薬剤で駆除する 早めに薬剤で防除する |
コナジラミ | 樹液を吸って弱らせ、排泄物ですす病を引き起こす | 見つけたら薬剤で駆除する 雑草や枯れ葉を取り除き、株周りをきれいに保つ |
立ち枯れ病 | 根や地際の茎から土の中の菌に感染し、しおれて枯れていく | 清潔な土に植える 発生したら薬剤で防除する |
種まきと植え方
種まき時期 | 4~6月、もしくは9月下旬から10月 |
発芽の適温 | 20~25℃ |
土 | 水はけの良い土 |
育苗ポットに種をまいて土を湿らせ、明るい日陰で土が乾かないよう管理します。
草丈が10cmくらいになったら鉢に植え付けしましょう。
植え付け後の管理方法
4〜5月 | 日なたに置く |
6月以降 | 最初は日陰または東向きの場所に置き、2週間後に追肥し日当たりの良い南向きに置く |
それほど日差しが強くない時期は、日の当たる場所に置きます。
日差しが強い時期に植えるときは、最初は日陰か東向きの場所で養生させ、2週間くらい経ったら追肥をして、南向きの日当たりのいい場所に移動させましょう。
植えてすぐに強い日差しにさらすと、葉っぱから水分が抜けて弱ってしまうことがあります。
支柱立て
ブルースターは半つる性の植物なので、伸びてきたら支柱が必要です。
茎がそれほど太くなく柔らかいため、伸びてくると倒れやすくなります。
気温が上がるにつれてどんどん茎が伸びてくるので、倒れる前に支柱を立てて絡ませてあげましょう。
ブルースターの栽培環境
ブルースターの理想的な栽培環境は、日当たりと水はけが良く、過湿にならない場所です。
日当たりと水はけが悪い場所は過湿で枯れやすいので注意しましょう。
適切な栽培環境を整えることで、かわいらしい花をたくさん咲かせてくれます。
置き場所と日当たり
ブルースターの置き場所は、日当たりと風通しのよい場所を選びましょう。
気温が35℃を越える猛暑にも比較的強いので、南向きのしっかり日が当たる場所がおすすめです。
東向きの場所でも育ちますが、日光が足りず生育が遅れがちになることがあります。
また、過湿に弱く、雨に当たると花や葉が傷みやすいので気を付けましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
季節 | 夏 | 冬 |
適温 | 25~30℃ | 5~15℃ |
ブルースターの適温は、夏は25~30℃、冬は5~15℃です。
寒さにそれほど弱くなく、強い霜に当たたると枯れてしまうので、冬は鉢を軒下に移動して冬越しをさせます。
霜が多いエリアは、3月までは屋内の日当たりのいい場所に置き、4月になったら外の日当たりのいい場所に出してあげるのがおすすめです。
地植えの場合は、マルチングをして防寒対策をしましょう。
用土
ブルースターには、水はけのよい用土が最適です。
- 市販の培養土に川砂を混ぜる
- 観葉植物用の用土もおすすめ
- 地植えの場合は、苦土石灰を混ぜて酸度を調整する
ブルースターの種まき
ブルースターは種からでも育てることが可能です。
すでに育てている場合は、花後に種を採取すれば種まきができます。
種まきにおすすめの時期は春または秋
春 | 4〜5月 |
秋 | 9〜10月 |
ブルースターの種まきにおすすめの時期は春または秋で、春に種をまくと夏に花を咲かせ、秋に種をまくと翌年に花を咲かせてくれます。
発芽まで4~5ヶ月くらいかかるので、咲かせたい時期も考えて種まきをするとよいでしょう。
ブルースターを種から育てると大変?
ブルースターは、こぼれ種からでも成長するので、種から育てるのは難しくありません。
以下のポイントを抑え、種を収穫しましょう。
- 花がらは摘まずに残し、花後にできた莢が開いたら種を収穫する
- 莢の中の種は白い綿毛がついているので、舞い上がらないよう注意する
- ひとつの莢からたくさん種が取れるので、ひとつの莢だけ残しておく
- 収穫した種はしっかりと乾燥させてから密封できる袋などに入れ、冷暗所や冷蔵庫の野菜室で保管する
ブルースターの開花後
ブルースターは5~10月の初夏から秋にかけて咲き、開花時期から夏の間は次々とかわいらしい花を咲かせます。
長い期間咲き続けるので、適切なお手入れをしてブルースターの花を楽しみましょう。
花がら摘みをする
花が終わった後は、枝分かれしているところから花がらを摘んであげましょう。
次々と花が咲いてくるので、適時花がらを摘むことで、花を長く楽しめます。
終わった花ごとに摘むのが理想ですが、花が咲き終わったタイミングで節ごとに剪定すると簡単です。
出てくる白い液はそのまま放置
茎を切ると白い液が出てきますが、この液は傷口を守る役目があります。
拭き取ってしまうと切り口から腐ってしまうので、そのまま放置してください。
また、白い液が手につくとかぶれることもあるので、手袋をつけるか、手についたらすぐに洗い流しましょう。
花が咲かない場合
ブルースターの花が咲かない原因は、生育が未熟か肥料が足りていないなどが考えられます。
原因 | 対策 |
---|---|
生育未発達 | 種まきした年は花がつかないことがあるため、株を充実させ来年に期待 |
肥料不足 | 5〜10月にかけて定期的に追肥をする |
株の老化 | 種や挿し芽で増やす 新しい苗に植え替える |
ブルースターの増やし方
ブルースターは、種からだけでなく挿し芽(挿し木)でも増やすことができます。
2~3年経つと老化で花付きが悪くなるので、長くブルースターを楽しむなら、種や挿し芽(挿し木)で増やしていきましょう。
剪定・株分けの時期はいつがいい?
ブルースターの剪定は、花が終わってから行います。
- 花茎の下で、葉が出ている少し上の位置で剪定しましょう。
- コンパクトに仕立てたいときは、半分の高さまで切り戻しても大丈夫です。
- 過湿を嫌うので、込みあって蒸れるようであれば途中で剪定しても構いません。
冬越しするときは、地際の15㎝くらい上で切り戻しマルチングしてあげましょう。
また、ブルースターは直根性で移植を嫌い、根が切れると再生が難しいため株分けには向いていません。
増やすときは、挿し芽を行いましょう。
挿し芽(挿し木)のやり方
- 茎を斜めにカットし、挿し穂を準備する
- 挿し穂の切り口を水洗いする
- 水揚げをしてポットに入れた土に挿す
- 発根したら鉢上げして日なたに移す
ブルースターの挿し芽は、5~8月の間に行います。
① 茎を斜めにカットし、挿し穂を準備する
元気な茎の3~4節のところで斜めにカットします。
② 挿し穂の切り口を水洗いする
斜めにカットした切り口から出る白い液をしっかり水洗いします。
③ 水揚げをしてポットに入れた土に挿す
挿し穂をしばらく水につけ、十分水揚げできたらポットの土に挿します。
たっぷり水を与え、明るい日陰で土が乾かないように管理してください。
ブルースターは過湿を嫌いますが、発根するまでは土が湿った状態を保つことが大切です。
④ 発根したら鉢上げして日なたに移す
発根したら鉢上げし、日なたに移動させましょう。
植え替え時期はいつがいい?
ブルースターの植え替えは、4~6月の春から初夏が適期です。
1~2年に1回くらいの頻度で植え替えをするといいでしょう。
鉢替えのやり方
ブルースターを鉢替えするときは、根鉢を崩さずに丁寧に植え付けることが重要です。
大きく育てたいときは一回り大きい鉢を選び、水はけのよい用土に元肥を加えて植え付けます。
最後にたっぷりお水を与えて、日当たりと風通しのよい場所に置いてあげましょう。