観葉植物に化粧石を使うデメリット|効果的な使い方も紹介

更新日 2025年08月07日

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

化粧石とは?観葉植物には使った方が良い?

化粧石とは?観葉植物には使った方が良い?

化粧石マルチング材の一種で、観葉植物の土の上に敷く装飾用の石または砂の総称です。

使用目的植物の見栄えを良くする、土を保湿するなど
メリット見た目がおしゃれになる、土壌を保湿する、害虫の発生を防ぐなど
デメリット空気の通り道が確保できない、根腐れを起こす、土の乾燥具合が分かりづらくなるなど
別名マルチングストーン、飾り石、玉砂利など
主な製品古仙岩、富士砂、白玉石など
購入可能場所ホームセンター、ECサイト、100均など
1kg当たりの価格帯500~1,500円ほど

石の種類によって、それぞれ違った印象を与えるので、植物の見た目や部屋の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。

おしゃれに見せる効果がある一方で、土壌が過湿になりやすいので、手入れや管理が重要となります。

化粧石は、主に見栄えを良くするために使用され、植物にとって必要不可欠なものではありません。

使い方によっては植物の健康を害する恐れがあるので、正しく使用することを心掛けましょう。

化粧石を使っていい植物・悪い植物

化粧石は土を保湿する効果があるため、湿気を好む観葉植物に向いている一方で、乾燥を好む品種には不向きとされています。

植物名化粧石が向いているか
ゴールデンポトス
モンステラ
アロエベラ
サボテン×
サンスベリア×
パキラ

以下のように使用すれば、乾燥を好む品種にも問題なく使用可能です。

  • 敷く厚さは最大でも2cmまでにする
  • 水やりの前に土の乾燥具合を確認する
  • 定期的に手入れして汚れを落とす
  • 植物の品種によって化粧石の種類を変える

乾燥を好む品種には排水性や通気性が高いものを、湿気を好む品種には保水性や通気性が高いものを選ぶといった工夫をしましょう。

観葉植物に化粧石を使う5つのデメリット

観葉植物に化粧石を使う5つのデメリット

観葉植物に化粧石を使用すると、以下のように5つのデメリットが考えられます。

  1. 通気性が悪くなる
  2. 根腐れしやすくなる
  3. 時間が経つと見た目が悪くなる
  4. 水の乾き具合が分かりにくい
  5. コストがかかる

ここからはデメリットに加え、使用するうえでの注意点についても解説するので参考にしてください。

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① 通気性が悪くなる

化粧石によって土の通気性が悪くなり過湿状態が続くと、以下のように健康を害する恐れがあります。

  • カビが発生する
  • 根腐れを引き起こす
  • ホコリやゴミが溜まりやすくなる
  • コバエが湧く

リスクを軽減するには、大粒かつ多孔質なものを選んだり1~2cmほどに薄く敷いたりして、空気の通りを確保することが大切です。

通気性や排水性に優れた多孔質な化粧石には、以下のようなものがあります。

  • 古仙岩
  • 富士砂
  • さんご砂
  • ゼオライト

また、部屋の空気が滞っていることも過湿の原因になるので、窓を開けたりサーキュレーターを使用したりして対策しましょう。

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② 根腐れしやすくなる

化粧石は薄く敷かないと空気の通り道が確保できず、根腐れを引き起こしてしまいます。

根腐れは、観葉植物の根っこが腐ることで水分や養分の吸収ができなくなり、最終的に枯れてしまう病気です。

根腐れを防ぐためには以下の方法が有効なので、参考にしてください。

  • 細かい穴が空いている「多孔質」なものを使用する(古仙岩や富士砂など)
  • 薄く敷く(目安は1~2cm)
  • 水やりの前に土の乾燥具合を確認する

古仙岩や富士砂などの多孔質な石は、通気性と排水性に優れているので、根腐れを防止するのに役立ちます。

また、石にはさまざまなサイズがあるので、大きめのものを選ぶことも根腐れ防止に繋がるでしょう。

③ 時間が経つと見た目が悪くなる

観葉植物の化粧石は、経年劣化によって以下のように見栄えが悪くなるのがデメリットです。

  • ホコリやゴミが溜まる
  • カビや苔が生える

ホコリやカビなどの汚れを放置すると空気の通り道を確保できず、根腐れをはじめとした病気を引き起こすリスクが高まります。

健康を守るためには、少なくとも半年に1回は水で洗ってキレイな状態を保つことが大切です。

水洗いする際は、以下の点に注意してください。

  • 家庭用洗剤は使用しない
  • 柔らかいスポンジでこすり洗いする
  • 水洗い後はしっかりと乾かす
  • 最後に木酢液を散布する

洗浄する頻度を減らしたい方は、防カビ加工が施されているものを選ぶと良いでしょう。

④ 水の乾き具合が分かりにくい

化粧石で土が隠れることによって、土がしっかりと乾いているか判断しづらくなります。

土が湿った状態でさらに水を与えると、観葉植物の根っこが傷む原因となるので注意してください。

土の乾き具合は、以下の方法で確認しましょう。

  • 石を取り除いて土の状態を見る
  • 土をさわる(乾いていればサラサラとした触感になる)
  • 重さを量る(乾燥状態と水やり直後の重さを比べておく)
  • 土の内部まで竹串を刺す
  • 土壌水分計を使用する

⑤ コストがかかる

化粧石1kgあたり500~1,500円ほどが相場で、種類によって価格が異なります。

また、購入する場所によって価格や種類の多さにも違いがあるので、以下の表を参考にしてください。

購入場所価格種類の豊富さ手軽さサポート持ち帰り・配送
100均安い少ない◎便利なし手軽
ホームセンター普通普通普通ありやや不便(※一部配送)
ECサイト普通多い普通限定的配送あり

価格を重視する方は100均で、種類の豊富さを重視する方はホームセンターやECサイトで購入するのがおすすめです。

また、長期的に使用すると劣化していくので、定期的に入れ替えるためのコストが発生することも念頭に置きましょう。

観葉植物に化粧石を使う3つのメリット

観葉植物に化粧石を使う3つのメリット

観葉植物に化粧石を使うメリットは、以下の3つです。

  1. 見た目がおしゃれになる
  2. 乾燥を防げる
  3. 虫がわきにくくなる

ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説するので参考にしてください。

① 見た目がおしゃれになる

① 見た目がおしゃれになる

化粧石の最大のメリットは、観葉植物をおしゃれに見せられる点です。

ホームセンターやECサイトではさまざまな種類が売られているので、好みに合わせて選べます。

なお、化粧石は種類によって以下のように色や見た目が異なるので、選ぶ際の参考にしてください。

主な種類大きさ見た目
古仙岩ベージュ、アイボリー5~20mm軽石
頁岩グレー、褐色2~40mm岩のような形
富士砂グレー、黒3~10mmカクカクした形
白玉石白、オフホワイト6~70mm丸い形
寒水石純白0.4~10mm角砂糖の形
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② 乾燥を防げる

化粧石は土を覆うように敷いて使うので、水分の蒸発を抑えて土の保湿性を高めるのに効果があります。

土が保湿されることによって、水やりの頻度をある程度抑えることが可能です。

ただし、湿気が苦手な観葉植物は、土の過湿で弱ったり傷んだりする危険性が高まります。

そのため、化粧石を使用するのが初めてだという方は、主に以下のような湿気を好む品種に使用するのがおすすめです。

③ 虫がわきにくくなる

化粧石を使用することで、土の内部に害虫が入り込むのを防ぐ効果があります。

害虫の発生を徹底して抑止したい方は、以下の方法を取り入れてください。

  • 防虫加工が施されたものを使用する
  • 希釈した木酢液を散布する
  • 無機質由来の土(バーミキュライトや日向土など)を使用する
  • 化成肥料を使用する
  • 受け皿の水をこまめに捨てる
  • 定期的に剪定して通気性を良くする
  • 枯れ葉を残さない

防虫を重視するあまり化粧石を大量に使用すると、通気性が悪くなってさまざまな病気の原因となります。

リスクを軽減させるためには、石を敷く厚さを2cmまでに留めておきましょう。

化粧石の効果的な使い方

化粧石の効果的な使い方

化粧石は、誤った使い方をすると観葉植物を弱らせてしまうリスクが高まります。

植物の健康を守るためには、以下のように正しく使用することが重要です。

  1. 厚く敷きすぎない
  2. 定期的に洗って清潔に保つ
  3. 水をやりすぎない
  4. 観葉植物に似合う種類を選ぶ

ここからは、効果的な使い方について解説していきます。

① 厚く敷きすぎない

化粧石を敷く厚さは、1~2cmほどに留めましょう。

厚く敷き詰めると、土への空気の通り道が確保できず、以下のような状態になる危険性があります。

  • カビが発生する
  • 根腐れを引き起こす
  • ホコリやゴミが溜まりやすくなる
  • コバエが湧く

② 定期的に洗って清潔に保つ

観葉植物の健康を守るためには、化粧石を以下の手順で水洗いしてキレイな状態に保つことが大切です。

洗浄の頻度は、半年に1回を目安にしましょう。

  1. 化粧石を土の上から取り除いてバケツに入れる
  2. 水で洗い流す
  3. 目立つ汚れはスポンジでこすり落とす
  4. しっかりと乾燥させる
  5. 希釈した木酢液を散布して土の上に戻す

最後に木酢液を散布することで、カビの発生を抑止できます。

なお、汚れがひどい場合でも、家庭用洗剤は使用しないでください。

洗剤の成分やすすぎ残しによって、石の性質が変わったり劣化が早まったりする恐れがあります。

③ 水をやりすぎない

化粧石を使用すると土の乾燥具合が分かりづらくなるため、水を与えすぎないように注意しましょう。

水の管理を怠ると、観葉植物に以下のような被害を与える恐れがあります。

  • 根腐れを引き起こす
  • カビが発生する
  • 病害虫の被害に遭う

健康に育てるためにも、水やりの前に土の乾燥具合をしっかりと確認しましょう。

土の乾燥具合は、直接手で触ったり土壌水分計を使用したりして確認する方法が確実です。

④ 観葉植物に似合う種類を選ぶ

化粧石は、基本的におしゃれに見せることを目的として使用します。

観葉植物の見栄えを良くして楽しく育てるためには、以下の3つの項目に合わせて種類を選びましょう。

  • 植物の見た目
  • 部屋の雰囲気
  • 家具やインテリア

また、植物の性質に合わせて選ぶことも、健康に育てるうえで重要です。

湿気を好む植物

黒玉土、小粒の赤玉土、鹿沼土などの、保水性や通気性が高い小粒の化粧石が適しています。

乾燥を好む植物

富士砂、大粒の赤玉土、さんご砂などの、排水性や通気性が高い大粒かつ多孔質の化粧石が適しています。

⑤ 化粧石のpHを意識することも重要

観葉植物は、品種によって酸性土壌が合うものとアルカリ性土壌が合うものがあります。

pHは1~14の数値で表され、中性の7より数値が低ければ酸性で、高ければアルカリ性です。

一般的に、観葉植物に適した土壌のpHは、5.5~6.5とやや酸性に寄っています。

化粧石のpHが酸性またはアルカリ性に極端に偏っていると、用土の性質が変わって、成長を阻害する恐れがあるので注意しましょう。

なお、植物の品種によって適切な土壌のpHが異なるので、以下を参考にしてください。

土壌のpH植物の品種
弱酸性~中性(pH値6~7)アイビー、アナナス、モンステラテーブルヤシ、ペペロミアなど
中性~弱アルカリ性(pH値7~8)シュロチク、セローム、アロエなど

必要に応じて、土壌のpHを測れる測定器を使用すると管理しやすくなるでしょう。

化粧石を活用すれば観葉植物がもっと楽しい!

化粧石は、観葉植物をおしゃれに見せるのに効果的です。

さまざまな素材のものがあるので、観葉植物の見た目や状態に合わせて選ぶと良いでしょう。

ぜひ、HanaPrimeで購入した観葉植物に化粧石を使用して、おしゃれに楽しく育ててください。

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