観葉植物の土の選び方|おすすめの配合を徹底解説

更新日 2025年08月26日

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

観葉植物の土の選び方|市販の土と自分で配合どっちがおすすめ

観葉植物の土の選び方|市販の土と自分で配合どっちがおすすめ

観葉植物を元気に育てるには、植物に合った土選びが重要です。

一般的に市販されている観葉植物用の培養土は、赤玉土やパーライト、バーミキュライトなどがバランスよく配合されています。

排水性や保水性、通気性のバランスがとれた万能タイプで、ほとんどの観葉植物に適しているのが特徴です。

一方、湿度や通気性に敏感な植物や、特別な管理が必要な品種の場合、自分で土を配合した方がより育てやすくなります。

観葉植物の用土は根の成長や葉の色つやにも影響するため、植物の特性や育てる環境に合わせて選びましょう。

市販の土でOKな人気の観葉植物の一覧

市販の土でOKな人気の観葉植物の一覧

「花ごころ 観葉植物の土」など、市販の観葉植物用の培養土で育てるのに向いている植物は以下のとおりです。

観葉植物用の培養土は各メーカーによって成分の配合が異なるものの、元肥が入っていることが多く、植え替えにそのまま使用できます。

「花ごころ 観葉植物の土」はマグネシウム配合で葉の緑色を鮮やかに保ち、軽量で虫が発生しにくいため、室内で観葉植物を育てる方におすすめです。

土を配合した方がおすすめの人気の観葉植物の一覧

土を配合した方がおすすめの人気の観葉植物の一覧
植物名配合例
カラテア赤玉土5:ピートモス3:バーミキュライト2
アグラオネマ赤玉土3:鹿沼土1:軽石1
シェフレラ赤玉土5:腐葉土1:堆肥1:炭0.5
コルジリネ赤玉土4:腐葉土3:パーライト3
マドカズラ赤玉土1:ピートモス1:バーク堆肥1
ストレリチア赤玉土4:腐葉土3:パーライト2
ビカクシダ水苔に板付け、またはピートモス8:パーライト1:軽石1

繊細な性質をもつ植物や、特定の環境を好む植物は、土を自分で配合する方法が適しています。

植物の性質や生育環境に合わせて細かく調整できるため、根の状態が安定し、健康に育ちやすくなるのが特徴です。

すべてを一から配合するのが難しい場合は、市販の観葉植物用培養土に赤玉土などの単用土を加えるだけでも、より植物に合った土に仕上がります。

自分で配合した土の方が育てやすい観葉植物

個別に配合した土の方が育てやすい観葉植物と、おすすめの配合は以下のとおりです。

カラテア

  • 赤玉土:5
  • ピートモス:3
  • バーミキュライト:2

カラテアは高温多湿を好むものの、根が湿った状態が続くと根腐れしやすいため、水はけと保水性、通気性が良い土が適しています。

赤玉土のほか、保水性と通気性が高い酸度調整済みのピートモスに、排水性の高いバーミキュライトを配合すると良いでしょう。

市販の観葉植物用の培養土に2割程度の川砂を混ぜるのもおすすめです。

アグラオネマ

  • 赤玉土:3
  • 鹿沼土:1
  • 軽石:1

アグラオネマは水はけと通気性の良い酸性土壌を好みます。

水はけを良くするために、硬質の赤玉土と鹿沼土を配合するのがおすすめです。

シェフレラ

  • 赤玉土:5
  • 腐葉土:1
  • 堆肥:1
  • 炭:0.5

シェフレラ水はけの良い肥沃な土壌を好みます。

赤玉土に腐葉土やたい肥を配合し、通気性と保水性を高める炭をブレンドしましょう。

コルジリネ

  • 赤玉土:4
  • 腐葉土:3
  • パーライト:3

コルジリネは根腐れしやすいため、水はけの良い土を用意します。

基本の赤玉土と腐葉土に水はけの良いパーライトを配合するか、市販の観葉植物用の培養土に赤玉土と鹿沼土を4:1:1の割合でブレンドするのもおすすめです。

マドカズラ

  • 赤玉土:1
  • ピートモス:1
  • バーク堆肥:1

湿度のある環境を好むマドカズラですが、根腐れしやすいため水はけの良い用土を好みます。

赤玉土とピートモス、肥料持ちの良いバーク堆肥をブレンドしてもちと排水性のバランスを取りましょう。

市販の観葉植物用の培養土に赤玉土と鹿沼土を1割ずつ混ぜ込むのもおすすめです。

ストレリチア

  • 赤玉土:4
  • 腐葉土:3
  • パーライト:2

ストレリチアは鉢の中が蒸れると根腐れの原因になるため、硬めで排水性が高い土が向いています。

硬質赤玉土に腐葉土を混ぜて保肥性を確保しつつ、パーライトまたは軽石を配合して排水性を高めましょう。

市販の観葉植物用の培養土を使用するときは、赤玉土と鹿沼土をそれぞれ2割ほどブレンドするのがおすすめです。

ビカクシダ

  • ピートモス:8
  • パーライト:1
  • 軽石:1

ビカクシダは樹木などに着生して自生するため、水苔に板付けするのが一般的です。

鉢植えにする場合は、水もちと水はけを重視してピートモスとパーライト、軽石を配合します。

観葉植物の土の選び方4つのポイント

観葉植物の土の選び方4つのポイント

観葉植物は、種類や栽培環境によって必要な土の性質が異なります。

植物を健やかに育てるために、以下の4つのポイントを意識しましょう。

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① 排水性の良さ

水はけの悪い土は根腐れしやすいため、水やりをしたときに土の上に水が溜まらず、さっと抜ける状態が理想です。

とくに、風通しの悪い室内で育てるときや、多湿に弱い植物は、排水性の良さを重視しましょう。

排水性を高めたいときは、以下の素材を配合します。

  • 赤玉土
  • パーライト
  • 軽石
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② 粒の大きさ

土の粒の大きさによって、通気性と保水性のバランスが変わります。

粒が細かすぎると水はけが悪くなり根腐れの原因となり、反対に粗すぎると水がすぐに抜けてしまうため、頻繁な水やりが必要です。

一般的には小粒~中粒を基本とし、植物のサイズや根の性質に合わせて調整します。

また、粒の大きさが揃いすぎているとすき間がなくなり、排水性が悪くなるため、適度に異なるサイズの土を配合することも大切です。

③ 土の硬さ

土が硬すぎると根が張りにくく植物の成長が遅くなり、やわらかすぎると空気が入りにくく根詰まりを起こしやすくなります。

植物がしっかりと根を張れるよう、適度な硬さがある土を選びましょう。

赤玉土を基本に配合することでバランスがとれた土が作れます。

また、使い続けて崩れた土は粒構造が壊れて排水性が悪くなるため、2~3年に一度を目安に土を入れ替えることも大切です。

④ 酸性度(ph)

植物に合わない環境は生育不良や根へのダメージにつながるため、土壌の酸性度も重要です。

とくにピートモスはpH3.5〜4.5と酸度が強すぎるため、基本的に酸度調整済みのものを使用しましょう。

未調整のピートモスを使用する場合は、石灰で中和するなど酸度の調整が必要です。

多くの観葉植物は弱酸性(pH5.5~6.5)の土壌を好みますが、酸性や中性寄りを好むものもあります。

酸性を好む観葉植物

中性~弱アルカリ性を好む観葉植物

無機質と有機質は結局どっちがいい?

無機質と有機質は結局どっちがいい?

土には無機質のものと有機質のものがあり、それぞれ異なる特徴があります。

観葉植物の性質や育てる環境に合わせて、無機質と有機質の土をブレンドするのが基本です。

観葉植物に使う主な土の種類

用土性質通気性排水性保水性保肥力酸性度
赤玉土無機質弱酸性
鹿沼土無機質×酸性
バーミキュライト無機質中性
ピートモス有機質××酸性
腐葉土有機質中性
軽石無機質××弱酸性~中性
川砂無機質××中性
パーライト無機質中性~アルカリ性
くん炭有機質×アルカリ性(pH8~10)
ゼオライト無機質弱酸性~アルカリ性(pH5.5~7.5)

観葉植物の土の種類については、以下の記事で詳しく解説していますので、配合の参考にしてください。

有機質の土を使う2つのメリット

有機質の土を使う2つのメリット

有機質の土は、動植物の腐敗物など自然に還る素材をベースにしたものです。

代表的な有機質の土には以下のものがあります。

  • 腐葉土
  • ピートモス
  • バーク堆肥
  • ココチップ
  • もみ殻燻炭

① はやく大きく育つ

有機質の土は微生物が豊富で植物の栄養になるため、成長スピードがはやくなる傾向があります。

保水性や保肥力が高いため、水やりの頻度を減らせるのも特徴です。

② 植え替え時のコストを抑えられる

市販の有機質の用土は比較的価格が安く、量も多いため植え替え時のコストを抑えられます。

手に入りやすいため、園芸初心者の方やまとめ買いにもおすすめです。

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無機質の土を使う2つのメリット

無機質の土を使う2つのメリット

無機質の土は岩石などの鉱物由来で、自然に分解されないのが特徴です。

代表的な無機質の土には以下のものがあります。

  • 赤玉土
  • 鹿沼土
  • パーライト
  • バーミキュライト
  • ゼオライト

① 虫の発生を防げる

分解される有機物を含まないため、コバエやカビの心配が少ないメリットがあります。

観葉植物を室内で育てる場合は、無機質の土を中心に配合するのがおすすめです。

② 徒長を防いでコンパクトに育てられる

肥料分をほとんど含まないため栄養過多にならず、徒長しにくいのも特徴です。

成長がゆっくりになりやすく、コンパクトで締まりのある株姿に育つ傾向があります。

目的別のおすすめの配合

目的別のおすすめの配合

観葉植物を健やかに育てるには、環境や目的に合わせて土を配合することが大切です。

ここでは、目的別に具体的な比率と配合のポイントを解説します。

挿し木用の配合

  • 鹿沼土またはバーミキュライト100%

種まきや挿し木には、清潔で通気性と排水性の高い単用土が理想で、土に肥料が含まれていると発根しにくいため、無機質の土が適しています。

鹿沼土の細粒か、ふるいにかけて落ちた微塵な赤玉土を使用しましょう。

また、発根までは土を湿らせることが重要なので、水もちの良いバーミキュライトもおすすめです。

鉢移動やハンギングもしやすい軽い配合

  • 赤玉土:5
  • ピートモス:3
  • パーライト:1
  • バーミキュライト:1

頻繁に鉢を移動させる場合や、ハンギングプランツに使用する土は、軽さがポイントです。

赤玉土を中心に、ピートモスやパーライト、バーミキュライトを配合して軽量かつ通気性・保水性にすぐれた土を作ります。

ピートモスは必ず酸度調整済みのものを使用しましょう。

コバエがわきにくい配合

  • 赤玉土:2
  • 鹿沼土:1
  • バーミキュライト:1

コバエをわきにくくするには、腐敗しやすい有機質の土を使わないことが重要です。

無機質の素材を配合して腐敗を防ぎ、清潔な状態を保ちましょう。

肥料を与える場合も有機肥料ではなく化学肥料を与えるほか、マルチングストーンなどで土の露出を避けるのも、コバエ対策に有効です。

土選びにこだわると観葉植物が元気に育つ!

植物に合った土を選ぶことは、健康な根と美しい葉を育てる第一歩です。

市販の土を活用しながら自分で調整できるようになると、植物の生育はぐっと安定します。

Hana Primeの観葉植物も、土にこだわることで、よりいきいきと暮らしを彩ってくれるでしょう。

本記事で紹介した土をベースに、ぜひお気に入りの配合を見つけてみてください。

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