観葉植物の土はどれがおすすめ?選び方は?
公開日 2025年08月01日
更新日 2025年08月01日
監修者情報

覚張大季
植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

INDEX
目次
観葉植物の土の選び方5つのポイント

引っ越しや部屋の模様替えの際に観葉植物を育てたいと思う人は多いのではないでしょうか。
観葉植物はそれぞれの特性に適した土を使うと、より大きく健康に育てられます。
しかし、観葉植物を育てるのに慣れていないとどの土を使おうか悩むかもしれません。
観葉植物の土選びにはいくつかポイントがあります。
下記で詳しく解説しているので、どの土が観葉植物に合っているか分からない人は参考にしてみてください。
① 水はけと通気性
観葉植物の土選びで悩んだときは水はけと通気性を重視しましょう。
観葉植物の根は水を吸収するだけでなく、呼吸も行っています。
そのため、水はけが悪いと根腐れの原因になる可能性も高いです。
もし、保水性を上げたい場合は小粒の土を混ぜ、土のバランスを調整しましょう。
② 粒の大きさ
同じ土でも、土の粒の大きさを変えると通気性や保水性のバランスを調整できます。
排水性が高い土を好む観葉植物は中~大粒の大きさの土を使うと良いでしょう。
ただし、適度な湿り気を好む観葉植物を育てたいなら、小粒の土を追加して調整する必要があります。
育てる観葉植物によって土のブレンドを変えるようにしましょう。
③ 有機質と無機質の違い
観葉植物をどう育てたいかによって有機質の土を使うか無機質の土を使うかが変わってきます。
下記ではそれぞれ有機質の土と無機質の土の種類とメリット、デメリットをまとめました。
有機質の土
- ピートモス
- ココチップ
- 腐葉土
- 水苔バーク堆肥
有機質の土だと、根っこが伸びやすいので早く大きく成長し、保水力が高いので乾燥し辛いというメリットがあります。
反面、土が乾きにくいために根腐れしやすい、虫がわきやすいという点がデメリットです。
無機質の土
- 赤玉土
- 鹿沼土
- 川砂
- 軽石
通気性と排水性が高く、虫が発生しにくいというメリットがあります。
乾きやすく土が硬めで根っこが伸びにくい、栄養があまりないので大きく成長しないというのがデメリットです。
④ 栄養分の有無
土の栄養分の有無は観葉植物の土の選びで重要なポイントです。
観葉植物の土は有機質だと栄養分が多く、無機質だと栄養分が少ない傾向にあります。
栄養分が少なめの土でも肥料を追加すれば生育が良くなるので、調節して育てている観葉植物に適した土を作りましょう。
⑤ 土の重さ
観葉植物の大きさや栽培環境に合わせ土の重さを調節するようにしましょう。
観葉植物をハンギングして飾りたい場合、ピートモスやパーライトなどの軽い土が配合されているものがおすすめです。
逆に、大型の観葉を育てる場合は土が軽いと、植物が倒れる可能性があります。
赤玉土や鹿沼土などの重さのある土が入っているものを選ぶと良いでしょう。
⑥ 見た目
観葉植物を育てていると、土が見えているのが気になる、土が見えているとおしゃれさにかけると思う人もいるでしょう。
そんなときは、マルチング材や見た目のきれいな土を使って土の表面を見えなくするのがおすすめです。
パーライトやゼオライト、軽石、バークチップなどはマルチング材としても良く使われる土なので、単体で用意しておくといいでしょう。
おすすめの観葉植物用の土

それぞれの特性に合う土選びは、長く観葉植物を楽しむためには重要なポイントです。
以下では室内で観葉植物を育てるためのおすすめの土を取り上げています。
容量や原料の土、メリットとデメリットなどを紹介していますので、これから観葉植物を育てる際に参考にしてみてください。
① プロトリーフ「室内向け観葉・多肉の土」
プロトリーフの「室内向け観葉・多肉の土」は害虫が発生しにくい設計の土です。
無機質な元肥が入っているので、コバエもわきにくく肥料を別途用意する必要もありません。
鉢の大きさに合わせサイズがあり、今回紹介する他の土と比べて手頃な価格になっています。
土には赤玉土、鹿沼土、パーライトなどの無機質の土が配合されていて水はけがよく、乾燥を好む多肉植物におすすめです。
乾燥すると土の色が変わるようになっているため、水やりのタイミングにも困りません。
② プロトリーフ「観葉植物の土」
プロトリーフの「観葉植物の土」は排水性と保水性のバランスがよく、観葉植物全般に広く使用できます。
サイズが複数あり、前で紹介したプロトリーフの「室内向け観葉・多肉の土」と同じく価格もリーズナブルです。
あらかじめ肥料が入っているので、追肥する手間が省けます。
バークたい肥やピートモスなどの有機質の土が含まれているので土がふわっとし、根が張りやすいのも特徴です。
成長速度が早くなり葉も大きく育ちやすいので、これから根を増やし成長させたい観葉植物に使用すると良いでしょう。
③ 花ごころ「三つ星 室内観葉植物の土」
花ごころの「三つ星 室内観葉植物の土」はモンステラやポトスなど葉の美しさが魅力の観葉植物を育てる際におすすめの土です。
鹿沼土やパーライトなどの無機質の土をメインに作られているので、コバエが寄りにくくなっています。
配合されているカルシウムは植物の茎や茎にハリを与え、マグネシウムは葉を青々としてくれるでしょう。
他の土と比べると少し高価ですが、塊根植物にも適しているので様々な種類の観葉植物を育てている人には使いやすい用土です。
④ 刀川平和農園「インテリア植物の土」
刀川平和農園の「インテリア植物の土」は堆肥が含まれていないため虫が発生しにくく、排水性が高いです。
軽い素材の土をブレンドし作られているので、ポトスやホヤなどハンギングして楽しむ観葉植物の土として使うと良いでしょう。
反対に大型の観葉植物を植えると倒れてしまう可能性があります。
価格は他の土と比べて高価ですが、軽く虫がわきにくい土を探している人にはおすすめです。
⑤ evo「みどりが鮮やかになる土」
容量 | 1袋2L、5L | 1袋12L |
配合されている土の種類 | 木質堆肥 ココナッツファイバー パーライト バーミキュライト 特殊肥料 | ヤシ殻ピート バーク堆肥 鹿沼土 パーライト バーミキュライト 5ミックス ゼオライト微粒 特殊肥料 |
適した品種 | ポトス スパティフィラム アグラオネマ モンステラ | サンスベリア ドラセナ カラテア |
evoの「みどりが鮮やかになる土」はオーガニックの肥料を使用しているため、匂いが少なくエコフレンドリーです。
葉の色が鮮やかになる配合なのでモンステラやアグラオネマなど美しい葉が特徴的な観葉植物に最適な配合となっています。
evoの「みどりが鮮やかになる土」は2L、5Lと12Lでは配合に違いがあるので注意してください。
- 2L、5Lは通気性と保水性のバランスが良い
- 12Lは他の2つの土よりも排水性と通気性が高い
価格はやや高めですが、観葉植物の美しい葉を楽しみたい人におすすめの土です。
観葉植物の土に関するよくある質問

下記では、観葉植物の土について良くある質問をまとめました。
虫がわかない土ってあるの?
虫が全くつかない土はありませんが、観葉植物の土でも虫がつきにくいものはあります。
土を選ぶときは袋に「虫がつきにくい」などの記載があるものや、無菌の処理がされた土を選んでみてください。
さらに部屋の空気の循環をこまめにしたり、排水性が高い土を使ったりするとより虫がつきにくくなります。
室内で土を隠したい時はどうする?
室内で観葉植物の土を見せたくないときはマルチングを行うのがおすすめです。
マルチングに使われる素材には、主に以下のようなものがあります。
- バークチップ:見た目がおしゃれ、土の蒸散を抑える
- 軽石:害虫の発生源になりにくい、防カビ効果
- ゼオライト:消臭効果◎、通気性が良い
- パーライト:防虫効果◎、排水性と通気性が良い
土を隠したい時だけでなく、害虫が気になったり保水性を高めたいときにもマルチングをしてみると良いでしょう。
花や野菜用の土でもいい?
観葉植物を育てるときに花や野菜用の土を使い栽培することは可能です。
しかし、花や野菜用の土を観葉植物に使うと、次のようなデメリットがあります。
花や野菜用の土を使うデメリット
- 有機質の土のため、コバエが発生しやすい
- 排水性が低いので根腐れしやすい
もし使いたい場合は、赤玉土や鹿沼土などの無機質の土と混ぜ水はけを良くするようにしましょう。
ダイソー・100均の土は大丈夫?
手に入りやすいダイソーや100均の土は価格も手頃で需要がある一方で、マイナス面があるのも事実です。
ダイソーや100均の土を購入しようと悩んでいる人は、メリットとデメリットを参考にしてみてください。
メリット
- 価格が低い
- 手に入れやすい
- 他の観葉植物の土に比べ軽い
デメリット
- 養分が少なめのため追肥が必要
- 水はけが悪いものが多い
- 粒が崩れやすい(崩れると水はけが悪くなる)
ダイソーや100均の土で観葉植物を育てることは可能ですが、長く栽培するなら足りない部分を補うような土をブレンドすると良いでしょう。
同じ土を使い続けるのは良くない?
観葉植物を育てる際には、なるべく新しい土を使うのがおすすめです。
同じ土を使うと次のような問題が発生する可能性があります。
同じ土を使うと起こる問題
- 土の養分がなくなる
- 土が固くなり、排水性が悪くなる
- 土が酸性になり、根の成長が悪くなる
一般的に観葉植物は2年に1回鉢替えするのが好ましいと言われています。
しかし、土の粒が崩れ排水性が悪いと感じるときは2年経っていなくても交換しましょう。
もし、古い土を再利用する場合は他の土とブレンドして使うと良いです。
観葉植物が元気に育つためには土選びが重要!
土選びは観葉植物を元気に育てるベースとなります。
HanaPrimeで購入した観葉植物を強く元気に育てるためにも、植え替えする際の土選びは重要です。
観葉植物によって適した土は変わるので、ブレンドをしながら植物の性質に合う土を使うようにしましょう。