目の疲れの軽減や、生産性アップなど、仕事においてプラスの効果を発揮する観葉植物は、多くの企業で導入されています。
「観葉植物は経費で買える?」
「観葉植物の勘定科目は?」
など、疑問を抱く方も多いでしょう。
本記事では、観葉植物の経費計上の方法、勘定科目の選び方、さらに観葉植物が経費で買えるケースと買えないケースについて、詳しく解説します。
経費計上の注意点や観葉植物の関連品の勘定科目についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
観葉植物を経費で買えるケースと買えないケース
観葉植物を経費で買えるかどうかは、購入目的によって異なります。
観葉植物を経費で買えるケースと買えないケースについて、詳しくみていきましょう。
観葉植物を経費で買えるケース
観葉植物を経費で買えるケースは以下の通りです。
- 取引先へ観葉植物を贈る
- 観葉植物を飾ってオフィスの見栄えを良くする
- 事業の宣伝に観葉植物を配る
取引先との関係構築のために観葉植物を贈る場合は、接待交際費として経費計上できます。
贈る際に発生する交通費や送料も、接待交際費にまとめて経費計上することが可能です。
また「従業員が過ごす空間を快適にしたい」「応接室を華やかにしたい」などの理由で観葉植物を飾る場合も経費で購入できます。
この場合は、飾る理由で勘定科目が異なるため、目的を明確にしておくことが重要です。
さらに、イベントの集客目的や事業を宣伝するために観葉植物を配布するケースでも、広告宣伝費で経費計上できます。
例えば「事業のオープンを記念して来場者に配る」「見学や体験をした人にプレゼントする」というケースです。
観葉植物を経費で買えるかどうかは、業務に関連した合理的な支出であるかという点がポイントになります。
観葉植物を経費で買えないケース
観葉植物を経費で買えないケースは以下の通りです。
- 個人的な趣味で観葉植物を購入する
- 事業と関係のない場所に飾る
- 事業目的に見合っていない数の購入
自宅用など個人で楽しむために購入する場合は、観葉植物を経費で買うことはできません。
また、オフィスの装飾が目的でも、ベランダなど従業員や来客の出入りがない場所に観葉植物を飾る場合は、経費計上ができない場合もあるでしょう。
基本的に、事業と関連していることが経費で買える条件のため、業務や来客対応を行う空間などに飾る必要があります。
特に、自宅兼オフィスとしている個人事業主は要注意です。
さらに、事業との関連性があったとしても、目的以上の数量購入は経費が認められません。
観葉植物と事業の関連性が明確でないと経費では買えないため、注意してください。
観葉植物を経費で買う場合の注意点
観葉植物を経費で買う場合は、以下4つの点に注意してください。
- 購入する前に用途を明確にする
- 妥当な価格や規模に収める
- 10万円を超える場合は減価償却する
- 領収書や証拠書類を保存する
観葉植物を適切に経費で買うために、それぞれの注意点を理解しておきましょう。
購入する前に用途を明確にする
用途があやふやな状態で観葉植物を購入すると、経費計上の際にどの勘定科目に当てはまるのか分からず、正確に会計処理ができません。
取引先への贈答品なら接待交際費、従業員を癒す目的で飾るなら福利厚生費など、勘定科目は用途によって異なります。
不適切な申告は不正とみなされ、追徴課税のペナルティが課されるため、用途を明確にして正しく経費計上しましょう。
妥当な価格や規模に収める
用途に対して妥当な価格や規模に収まっていないと、不正申告を疑われる可能性があります。
一般的な範囲以上の金額になったり、過剰に注文したりするケースは要注意です。
価格や規模が用途と合致していれば問題ありませんが、不自然な場合は税務調査が入って確認されます。
不正申告は追徴課税のペナルティが発生するため、適切な範囲の価格と規模に収めて観葉植物を購入しましょう。
10万円を超える場合は減価償却する
購入金額を複数年に分けて経費計上する減価償却は、支払った金額が10万円を超えた場合に行う必要があります。
観葉植物も長期的に使用され、年数の経過と共に劣化していくので、固定資産の対象となり減価償却が必要です。
資産の耐用年数に合わせて分配計上し、事業の利益を正しく反映しましょう。
条件に当てはまるのに減価償却を行わないと、事業の損益が不明確になり、銀行の融資を受けられなくなったり、支払う税金が増えたりするデメリットが発生します。
法人の場合は任意ですが、フリーランスなどの個人事業主は義務になっているので注意してください。
領収書や証拠書類を保存する
観葉植物に限らず、経費で買うためには購入を証明するための領収書やレシートが必要です。
経費計上の申告をする際に証拠書類として提出する必要があり、失くしてしまうと申告ができません。
事業のために目的をもって購入した物の領収書やレシートなどの証拠書類は、捨てずに大切に保管しておきましょう。
観葉植物の経費計上と勘定科目
観葉植物を経費計上する場合、以下の勘定科目のいずれかに当てはまるのが一般的です。
- 消耗品費
- 事務用品費
- 接待交際費
- 福利厚生費
- 広告宣伝費
- 修繕費
- 賃借料
用途ごとに当てはまる勘定科目が異なるため、具体的なシチュエーションと合わせて解説していきます。
消耗品費|オフィス装飾用など
オフィスを華やかにしたい、イメージアップを図りたいという装飾が目的の場合は、消耗品費の勘定科目が当てはまります。
廊下や玄関などオフィスの一角に飾ることを想定し、10万円以下の金額であれば消耗品費に仕訳しましょう。
例えば、装飾を目的にオフィスに設置する観葉植物を現金20,000円で購入した場合、以下のような仕訳が適切です。
借方 | 貸方 | ||
消耗品費 | 20,000円 | 現金 | 20,000円 |
事務用品費|書斎や執務スペースでの使用時
観葉植物には集中力アップによる生産性向上の作用があるため、書斎や執務スペースなど業務を行う場所に取り入れるケースも多いでしょう。
この場合は、業務効率アップによる生産性の向上が用途になり、勘定科目は事務用品費が当てはまります。
例として、現金30,000円で購入した観葉植物を書斎に飾る場合、仕訳表には以下のように記載しましょう。
借方 | 貸方 | ||
事務用品費 | 30,000円 | 現金 | 30,000円 |
接待交際費|応接室の飾り付や贈答用
接待交際費の勘定科目は、来客時に使用する応接室に観葉植物を飾ってもてなしたい、といった用途の場合に当てはまります。
また、懇意にしている取引先への贈答用として観葉植物を購入する場合も接待交際費の勘定科目です。
このケースでは、贈答するためにかかった送料や交通費をまとめて仕訳できます。
何にいくら支払ったのか、内訳が分かるように以下のように仕訳しましょう。
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
接待交際費 | 15,000円 | 現金 | 15,000円 | 内、送料:1,000円 交通費:1,000円 |
福利厚生費|従業員の福利厚生目的
眼精疲労の軽減などリラックス効果がある観葉植物を、従業員が利用する休憩スペースや化粧室に飾る場合は、福利厚生費の勘定科目が適切です。
観葉植物の作用で従業員のリラックス効果を高めたい、癒しの空間づくりがしたいといった用途が当てはまるでしょう。
観葉植物の購入代金が10,000円の場合、仕訳は以下のように記載します。
借方 | 貸方 | ||
福利厚生費 | 10,000円 | 現金 | 10,000円 |
広告宣伝費|展示会やイベントでの使用
観葉植物を展示会やイベントで使用する場合は、広告宣伝費に当てはまります。
具体的なシチュエーションは以下の通りです。
- モデルハウス展示会で来場者にプレゼントする
- ワークショップで観葉植物を使用する
- オープンを記念して来店者にプレゼントする
集客を目的とした配布や観葉植物を使用する体験などは、広告宣伝費が適切な勘定科目です。
仮にクレジットカードで支払いをした場合、決済時と口座引き落とし時の2回のタイミングで仕訳を行います。
○決済時
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
広告宣伝費 | 200,000円 | 未払い金 | 200,000円 | ○○ホームセンター 来場者プレゼント用観葉植物代金 |
○口座引き落とし時
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
未払い金 | 200,000円 | 普通預金 | 200,000円 | ○○ホームセンター 来場者プレゼント用観葉植物代金 |
修繕費|枯れた植物の交換や補修時
観葉植物のメンテナンスにかかる費用は、修繕費に当てはまります。
例えば、施肥や剪定などのお世話を業者に依頼したり、枯れたものを新しい植物と交換したりするケースです。
月払いでメンテナンスを依頼し、支払い方法が口座振替の場合は以下のように仕訳を行いましょう。
借方 | 貸方 | ||
修繕費 | 10,000円 | 普通預金 | 10,000円 |
賃借料|植物の借用やレンタル時
観葉植物を購入するのではなく、レンタルやリースを利用して設置する場合の費用は、貸借料として経費計上できます。
ある程度まとまった数の観葉植物を設置するケースでは、メンテナンスが込みになっているレンタルが利用されることが多いでしょう。
観葉植物のレンタル代にメンテナンス費が含まれていても、貸借料で計上して問題ありません。
以下は、月額25,000円のレンタル料金を、口座振替で支払う場合の仕訳です。
借方 | 貸方 | ||
修繕費 | 25,000円 | 普通預金 | 25,000円 |
観葉植物の関連品の勘定科目
観葉植物の関連品も、植物本体と同様に経費計上を行えます。
それぞれの関連品の勘定項目と経費計上できる一例がこちらです。
観葉植物の関連品 | 勘定項目 |
観葉植物の苗 | 消耗品費 |
植木鉢・プランター | 工具器具備品 |
土(培養土、肥料) | 消耗品費 |
自動給水システム | 消耗品費 |
植物育成用ライト | 消耗品費 |
水道代 | 水道光熱費 |
観葉植物の関連品ごとに、経費計上できる詳細を解説していきます。
観葉植物の苗
10万円以下で購入した観葉植物の苗は、消耗品費に当てはまります。
苗の購入費用は少額になるケースが多く、成長させてオフィスに飾る目的であれば消耗品が適切です。
金額が1万円を下回る場合は、雑費として計上することもあります。
植木鉢・プランター
植木鉢やプランターは、まとめての購入で金額が10万円を超える場合、工具器具備品の勘定科目で資産として計上します。
工具器具備品で計上する際は、減価償却が原則必要です。
なお、少数や単体の購入で費用が10万円以下になる場合は、消耗品費でその年の経費として計上できます。
土(培養土、肥料)
培養土や肥料を含む土の勘定科目は、消耗品費です。
観葉植物の植え替え時に入れ替える必要があるため、土や肥料は消耗品として考えられています。
自動給水システム
土に挿すと適度な量とタイミングで水やりをしてくれる自動給水システムは、消耗品費で計上できます。
ただし、水栓に装着して広範囲に給水を行う装置の場合は、建物付属設備の勘定科目で資産計上が必要になる可能性があります。
工事を伴う自動給水を新設した際は、資産計上による減価償却が必要かどうかを確認しましょう。
植物育成用ライト
基本的にライト全般は消耗品費に仕訳され、植物育成用ライトも同様です。
また、切れてしまった電球を交換する場合は、修繕費の勘定科目が当てはまります。
水道代
事業内の水道代は、観葉植物の水やりも含めて経費計上できます。
ただし、自宅とオフィスを兼ねている個人事業主は、プライベートで使用した水道代とあやふやになるため注意してください。
自宅兼オフィスでは、業務中とプライベートでの水道使用量を分ける家事按分を行う必要があります。
月の請求金額を元に、仕事をした日数や時間を使って計算しましょう。
例えば1ヶ月の水道代が1万円、仕事で使った時間が全体の20%だとします。
1万円×20%の計算で、2,000円が経費にできる水道代です。
自宅にオフィスがある場合は、家事按分を明確にして正しく計算しましょう。
観葉植物の経費計上に関するよくある質問
観葉植物の経費計上は「設置場所で勘定科目は変わるの?」「維持費用も計上できるの?」といった疑問もあるでしょう。
観葉植物の経費計上に関するよくある質問を紹介するので、参考にしてみてください。
観葉植物の設置場所によって経費計上が変わる?
観葉植物の設置場所に合わせて用途が異なる場合は、以下のように勘定科目が変わります。
観葉植物の設置場所 | 設置する用途 | |
接待交際費 | 応接室など来客対応する場所 | 来客へのもてなし |
事務用品費 | 事務室などの業務スペース | 集中力のアップ |
福利厚生費 | 休憩室や化粧室 | 従業員へのリラックス効果 |
消耗品費 | 玄関や廊下などオフィスの一角 | オフィスの装飾 |
用途を明確にし、正しい勘定科目で仕訳を行いましょう。
枯れた観葉植物の廃棄費用は経費計上できる?
枯れた観葉植物の廃棄費用は、経費計上が可能です。
廃棄方法や目的によって、選択する勘定科目は以下のように異なります。
外注費 | 業者に不用品として回収を依頼する |
支払い手数料 | 粗大ごみ処理券を使用して廃棄する |
雑費 | 廃棄の頻度や費用が少ない場合 |
清掃費 | オフィスの清掃に伴って廃棄する |
普段から廃棄費用を頻繁に計上しておらず、金額が大きすぎないケースでは、基本的に雑費で処理することが多いでしょう。
観葉植物の維持費用は計上できる?
観葉植物の維持費用は経費計上が可能です。
伸びてきた枝の剪定や植え替え作業などのメンテナンスは、修繕費の勘定項目が当てはまります。
個人事業主やフリーランスでも観葉植物の経費計上できる?
個人事業主やフリーランスでも観葉植物の経費計上は可能です。
自宅兼オフィスに観葉植物を飾る場合は、必ず業務を行う部屋に設置しましょう。
事業とは関係のない場所に飾ると、経費として認められません。
観葉植物はレンタルと購入どちらがお得?
設置する観葉植物が10種類以上など、数が多い場合はレンタルがお得です。
レンタル費用にメンテナンスが含まれているケースも多く、観葉植物の導入から維持管理まで楽に行えます。
一方、飾る観葉植物の個数が3~5個ほどと少ない場合は、購入したほうが余分な費用がかかりません。
設置数が少ないと、水やりや施肥など自分で管理をすることができ、維持費を考えてもレンタルより安く済むでしょう。
観葉植物を設置する規模に合わせて、レンタルと購入を検討するのがおすすめです。
観葉植物を適切に経費して快適なオフィスに変えよう!
一見、事業とは関係ないように感じる観葉植物は、明確な用途があれば経費計上が可能です。
経費で買えば節税対策に繋がるので、用途に合う適切な勘定項目で仕訳を行いましょう。
観葉植物にはストレスの軽減や集中力アップの作用があり、オフィスに適度に取り入れることが推進されています。
経費計上を活用して、身近に緑を感じる快適なオフィスを目指してみてはいかがでしょうか。
HanaPrimeでは、オフィスにおすすめの観葉植物を多数取り揃えているので、ぜひ確認してみてください。
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