フリルのような華やかな花弁が印象的な「カーネーション」は、母の日に贈る、定番の赤いカラーがよく知られています。そのほかにも、ピンク、アプリコット、イエロー、ホワイトなど、花色のカラーバリエーションは豊富です。花束やアレンジメントなどに加えると、全体的にやさしい雰囲気を演出できます。そこで、カーネーションの管理のポイントや花言葉など、さまざまな特徴を詳しく紹介します。
目次
「カーネーション」の基本情報
カーネーションの特徴
カーネーションは、ナデシコ科ナデシコ属に分類される多年草の植物です。
オランダナデシコ(阿蘭陀撫子)、オランダセキチク(阿蘭陀石竹)、ジャコウナデシコ(麝香撫子)などの和名があります。
原産地は、ヨーロッパや西アジアの地中海沿岸といわれています。
17~19世紀のヨーロッパを中心にカーネーションの栽培や品種改良が盛んに行われました。現在、カーネーションの品種は、世界に数千種ほどあるといわれます。
カーネーションが日本に伝わったのは江戸時代のことです。徳川家光の時代に、オランダから伝来したとされています。
当時は、カーネーションではなく、「アンジャ」や「アンジャベル」などの名前で呼ばれていました。その頃はあまり定着せず、よく流通するようになったのは、明治時代以降のことです。
現在は、ハウス栽培なども行われるようになり、1年を通して入手しやすい品種の1つです。
さらに、カラーバリエーションも豊富で、花束やアレンジメントなどに欠かせない花として人気を集めています。
カーネーションの育て方や管理のポイント
カーネーションは日光を好む植物です。そのため、できるだけ日当たりの良い場所で栽培しましょう。
ただし、高温多湿は苦手です。梅雨などの長雨の時期は雨よけし、長時間雨にあたらないように注意します。
水やりのしすぎは根腐れを起こす原因となるため、基本的に、土の表面が乾いたら、たっぷり与えましょう。
また、病害虫が発生しやすいので、風通しの良い場所で管理するのはもちろん、こまめに花がらを取り除くなど、株の通気性を良くするのがポイントです。
【カーネーションの基本的な栽培方法】
・種まき…9月~11月
・植え付け…3月~5月/9月~11月
・植え替え…3月~5月/9月~11月
・開花期…4月~6月/10月~11月
・肥料やり…3月~5月/9月~11月
「カーネーション」の花言葉
カーネーション全般の花言葉は、純粋な愛、女性の愛、無垢で深い愛、感動、永遠の幸福、あなたを熱愛します、愛を信じる、尊敬、集団美などです。
また、花色別に以下のような花言葉があります。
・濃いレッド…欲望、私の心に哀しみを、心の哀しみ
・ピンク…上品、気品、女性の愛、熱愛、あたたかい心、感謝、美しい仕草
・ホワイト…純粋な愛、尊敬、私の愛は生きています、あなたへの愛情は生きている、愛の拒絶
・オレンジ…純粋な愛、熱烈な愛、清らかな慕情、あなたを熱愛します
・イエロー…友情、美、嫉妬、侮蔑、軽視、軽蔑、愛情の揺らぎ
・グリーン…癒やし、純粋な愛情
・パープル…気品、誇り、気まぐれ、移り気
・ブルー・青紫…永遠の幸福
・レインボー…感謝
・複色,絞り色…拒絶、愛の拒絶、私はあなたの奴隷になる
レインボー(虹色)カラーのカーネーションは、文字通り、花弁が七色なのが特徴です。ホワイトカーネーションに、染色液を吸わせる方法でつくられています。
良い意味の花言葉もあり、普段とは違うユニークなフラワーギフトを贈りたいときにおすすめです。
「カーネーション」の品種や種類
カーネーションは大きく分けると、次の2つのタイプです。
・スタンダード(大輪)咲き…1本の茎の先に1つの花をつける
・スプレー咲き…枝分かれした茎の先に複数の花をつける
また、花弁の形や咲き方などで、以下のように分類されます。
・剣弁咲き…花弁の縁にギザギザとしたこまかい切れ込みが入ったような、定番の花姿
・極剣弁咲き(スター咲き)…花弁の先端がギザギザして、とがったような花姿
・丸弁咲き…花弁の縁に切れ込みがなく、ふんわりと丸みのある花姿
さらに、カーネーションの切り花には、次のような品種があります。
・ボーダー種
・グルナダン種
・ファンテジー種
・マーガレット種
・シャボー種
・パーペチュアル種
なお、鉢植え用を「ポットカーネーション」、庭植え用を「ガーデンカーネーション」などと呼ぶ場合もあります。
「カーネーション」の豆知識
母の日に赤いカーネーションを贈るのはなぜ?
日本やアメリカでは、母の日に赤いカーネーションを贈る習慣があります。
5月の第2日曜日が母の日が制定されたのは、20世紀はじめ頃のアメリカです。
ある女性が、教会で亡き母を偲んで追悼する会を開き、母が好きだった白いカーネーションを祭壇に飾るとともに、参加者にも配ったことが由来とされています。
はじまりは白いカーネーションでしたが、キリスト教において、赤いカーネーションは十字架にかけられたイエス・キリストが流した血、白いカーネーションは十字架にかけられる前のイエスとマリアを表すとされることもあり、母が健在な人は赤いカーネーションを贈るようになりました。
この母の日の習慣は、日本には明治時代末期から大正時代頃に広まったとされています。
また、現在は赤いカーネーションだけに限らず、ピンクやイエローなどの花色も母の日ギフトとして流通しています。
まとめ
品種が多く、花色のバリエーションも多いカーネーションは、花束やアレンジメントを華やかに演出してくれます。母の日ギフトをはじめ、あらゆる用途やシーンで活用できるのが魅力です。花と植物のギフト通販サイト「HanaPrime(ハナプライム)」では、さまざまな花色のカーネーションを活用したフラワーギフトを多数ご用意しています。贈る相手の好みや用途などに合わせてお選びいただけます。