故人を偲び(しのび)、ご遺族を慰める(なぐさめる)法事や法要に、胡蝶蘭を贈る人が増えています。
胡蝶蘭はお祝いの時だけでなく、お供えに贈るお花としても有名です。
本記事では、法事や法要に胡蝶蘭を贈るマナーと注意点、立て札の書き方についても詳しく解説しています。
結論!法事・法要の胡蝶蘭はコレ
- 胡蝶蘭の色は白または淡いピンクにする
- 胡蝶蘭の本数は必ず奇数(3本、5本など)にする
- 胡蝶蘭は前日までに届けること
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目次
お供えに胡蝶蘭は大丈夫?法事・法要に胡蝶蘭を贈る5つのマナー
法事や法要は、故人の冥福を祈り、ご遺族にお悔やみを伝える大切な場です。
故人やご遺族へ正しく気持ちを伝えるためにも、マナーを知っておく必要があります。
ここでは、法事や法要のお供えに胡蝶蘭を贈る際の5つのマナーについて、紹介していきます。
① 鉢植えの胡蝶蘭を贈って問題ないか事前に確認する
胡蝶蘭というと「鉢植え」というイメージがありますが、贈る前には確認が必要です。
その理由は、仏教では鉢植えなどで与える「肥料」が不浄なもので、法事や法要に鉢植えの花はふさわしくないと考える場合があるためです。
そのため、法事や法要に胡蝶蘭を贈る場合は、アレンジメントにする方が確実だといえます。
とはいえ、「いつまでも美しい胡蝶蘭で癒されてほしい」など、鉢植えを贈ることを検討するのであれば、一度ご遺族に確認するようにしましょう。
② 四十九日までは胡蝶蘭やラッピングの色に気を付ける
四十九日までは、「白上がり」と呼ばれる白一色の花を供えるのが基本です。胡蝶蘭も白色のものを選びましょう。
なお、四十九日以降の法事や法要は「故人を弔う(とむらう)」から「故人をしのぶ」ものへと意味合いが変わるため、故人の好きだった色や白以外の淡い色の胡蝶蘭などを選んでも問題ありません。
法事や法要に贈る胡蝶蘭の場合は、ラッピングの色も薄い紫や落ち着いた緑色、白など、控えめな色を選びます。
お店で注文する際に「法事や法要に」「仏花として」「お供えとして」など、用途を伝えれば適したラッピングを施してくれるので安心です。
③ 胡蝶蘭の本数は必ず奇数にする
胡蝶蘭の本数は、割り切れない数「奇数」のものを選ぶのがマナーです。
古くから伝わる「陰陽五行(いんようごぎょう)」の思想では、奇数は「陽」という縁起の良い数字、偶数は「陰」という縁起の悪い数字と考えられています。
そのため、法事や法要に贈る 胡蝶蘭は、3本立ちや5本立ちのものを選びましょう。
④ 胡蝶蘭は前日までに届けるようにする
法事や法要に贈る胡蝶蘭は、前日までに会場に届けるよう手配するのが一般的です。
法事・法要の当日の場合でも、早い時間(午前中)にはお届けします。
ただし、会場によってはお花を贈るタイミングが指定されている場合もあるため、事前に会場に確認しておくと安心でしょう。
⑤ 法事や法要の立て札の書き方
法事や法要の際に贈る胡蝶蘭には、「立て札」や「メッセージカード」を添えるのが一般的です。
胡蝶蘭に添える立て札には、「供」や「御供」という頭書きとともに、次の例のように「贈り主の名前」を記載します。
なお、法事や法要に贈る際の立札に、贈り先(故人)の名前は記載しません。
【贈り主の名前の表記例】
個人名のみ | 花田太郎 花田太郎 太田花子(連名) |
社名のみ | 株式会社花田 |
社名+個人名 | 株式会社花田 花田太郎 |
社名+役職+個人名 | 株式会社花田 代表取締役社長 花田太郎 |
部署・家族・同士一同 | 株式会社花田 総務部一同 友人一同 孫一同 |
HanaPrimeでは、お供えの胡蝶蘭にふさわしい無料の立て札・メッセージカードの他、重厚感のある有料の立て札のご提供も可能です。
立て札やメッセージカードにどのようなものがあるかについては、是非、立て札・メッセージカードの書き方でご確認ください。
法事と法要の違いとは
親族が亡くなると、故人とのお別れの儀式である「葬式」を執り行い、その後も、定期的にお坊さんを招いた法事や法要を催し、故人の魂を供養します。
「法要」とは、お坊さんの読経、遺族や親族、知人や友人による焼香を通して、故人の冥福を祈り供養する儀式のこと。また「法事」とは、法要と法要後の会食を含めた一連の行事のことです。
この法要後に行われる会食は「お斎(おとき)」と呼ばれ、故人を供養する仏事でもあり、お坊さんや参列者に感謝を示すためのものでもあります。
【法事と法要と葬式の違い】
葬式 | 通夜の翌日に行われるお坊さんによる読経、焼香、儀式 |
法要 | 故人の命日など節目の時期に行われるお坊さんによる読経、焼香、儀式 |
法事 | 故人の命日など節目の時期に行われるお坊さんによる読経、焼香、儀式 + 会食 |
胡蝶蘭が法事や法要のお供えにふさわしい6つの理由
お祝いのイメージが強い胡蝶蘭ですが、実際には喪中のはがきや切手のデザインにも使われるなど、弔事にもふさわしい品です。
「胡蝶蘭」が慶事にも弔事にも贈られるのには、いくつかの理由があります。
ここでは、胡蝶蘭が法事や法要のお供えにふさわしい理由について解説していきます。
① 豪華でありながら落ち着いた見た目
胡蝶蘭の最大の特徴は、豪華でありながら、落ち着いた華やかさのある見た目といえるでしょう。
さらに、胡蝶蘭の法事や法要の席を包み込むような形状は、癒しを与えてくれます。
特に、四十九日より前にお供えする花は「白上がり」といい、白い花を贈るのが一般的で、白さの映える胡蝶蘭は、まさにお供えにふさわしい品といえるでしょう。
② お供えにそぐわないとされる棘がない
バラやアザミなどを代表とする「棘がある花」は、お供えする花としてそぐわないとされています。
棘は「殺生」や「痛み」を連想させるだけでなく、実際にご遺族にケガをさせたりする可能性もあることから、法事や法要などに供えることはふさわしくないと考えられているためです。
その点、胡蝶蘭には棘がなく、お供えの花として安心して贈ることができます。
③ 手入れが簡単でご遺族の負担が少ない
胡蝶蘭のお手入れは、他の植物に比べ簡単です。
胡蝶蘭は、日当たりが良く、人が快適に過ごせるような環境に置き、週に1~2回程度水やりをしてあげるだけでも長持ちしてくれます。
胡蝶蘭であれば、贈られたご遺族の負担も少ないでしょう
④ 香りや花粉が少なく不快感を与えない
胡蝶蘭は、香りや花粉の少ない花です。
法事や法要などの追善供養では、「心身を清浄する」「仏様となった故人と心を通わせる」などの意味で「線香」を上げます。
そのため、線香の香りを消してしまうような香りの強い花は、お供えの花としてふさわしくはありません。
また、花粉の多い花も、アレルギーを誘発したり、落ちた花粉を掃除する必要があるなど、ご遺族や参列者に不快感を与える可能性があるため、法事や法要などに供えることはふさわしくありませんので注意しましょう。
⑤ 花もちがよく事前のお届けが可能
胡蝶蘭は、適切な環境に置くことで、1ヶ月以上花を保つことができる「花もちの良い花」です。
そのため、お届けは法事や法要の当日でなくても大丈夫。ご遺族やお寺などの都合に合わせ、法事や法要の日程より前にお届けすることが可能です。
胡蝶蘭であれば、法事や法要の準備で忙しく過ごされるご遺族やお寺に負担をかけることなく贈ることができます。
⑥ 胡蝶蘭の花言葉の意味が「冥福を祈る」につながる
胡蝶蘭の花言葉は、「幸福を届ける」「幸福が飛んでくる」です。
一見、法事や法要にはふさわしくない花言葉のように感じられるかもしれません。
しかし、「冥福」には「冥土(死後の世界)」での「幸福」という意味があり、実は「死後の世界での幸せ(冥福)を祈る」ことにつながる花言葉です。
胡蝶蘭の花言葉は、まさに、法事や法要にふさわしいといえます。
法事や法要に胡蝶蘭を贈る際の疑問を解決
ここまで、法事や法要で胡蝶蘭がふさわしい理由や贈る際のマナーについて紹介してきました。
続いて、法事や法要に胡蝶蘭を贈る際に多くあがるお悩みに答えていきます。
仏壇にお供えするお花(仏花)として胡蝶蘭を贈ってもいいの?
仏花として、胡蝶蘭を贈ることは可能です。
むしろ、胡蝶蘭は、香りや花粉も少なく、白色を基本とする仏花にふさわしい花といえるでしょう。
4本立ての胡蝶蘭をお供えに贈ってもいいの?
お供えに贈る胡蝶蘭の本数は、奇数がマナーです。
偶数は縁起が悪いとされているため、奇数のものを贈るようにしましょう。
法事や法要に参列できない場合はどうすればいいの?
どうしても都合がつかず、法事や法要に参列できない場合は、お供え花を贈ると良いでしょう。
その際、四十九日までは白色の胡蝶蘭を。以降の法事や法要では、「故人を弔う」から「故人をしのぶ」ものへと意味合いが変わるため、故人の好きな色や優しい色合いの胡蝶蘭を贈ることも可能です。
法事や法要に贈る胡蝶蘭の相場
胡蝶蘭にはさまざまな価格帯があり、法事や法要に贈る際は贈る相手との関係性を踏まえた相場を意識することが大切です。
ここでは、贈る相手ごとの胡蝶蘭の相場を紹介していきます。
友人や知人への相場は5,000~10,000円
友人・知人に贈る胡蝶蘭の相場は5,000~10,000円です。
年上や先輩から贈る場合は高くなる傾向があります。
家族や親族への相場は10,000円前後
身内に贈る胡蝶蘭の相場は10,000円前後で、近しい間柄の方が高めのものを選ぶのが一般的です。
取引先への相場は10,000~20,000円
取引先に贈る胡蝶蘭の相場は10,000~20,000円です。
金額は関係性の深さや贈り先の規模によって変わります。
一般的な取引先 | 10,000~15,000円 |
重要な取引先 | 15,000~20,000円 |
初盆や一周忌、三回忌なら10,000~20,000円
初盆や一周忌、三回忌は他の法要に比べて予算を変えて行うことが多く、贈る胡蝶蘭の相場は10,000~20,000円です。
初盆 | 10,000~20,000円 |
一周忌 | 10,000~20,000円 |
三回忌 | 10,000~20,000円 |
胡蝶蘭以外で法事・法要のお供えにふさわしいお花
ここまで、法事や法要のお供えにふさわしいお花として、胡蝶蘭を中心に紹介してきました。
「花言葉がふさわしいもの」「香りや花粉が少ないもの」「時期を選ばず開花するもの」など、胡蝶蘭以外にも法事や法要にふさわしいお花が存在します。
ここでは、胡蝶蘭以外で法事・法要のお供えにふさわしいお花を紹介していきましょう。
キク・マム
キク・マムは、仏花として最もポピュラーな花といえます。
その理由は、キクは花の中で最も格式が高いと考えられているためです。
また、キクは切り花でも2~3週間は持つほど、花の日持ちが良い花でもあります。
なお、そんなキク・マムの花言葉は、「高貴」「高尚」「清らかな愛」などで、法事や法要のお供えにふさわしい意味を持つ花の1つです。
ユリ
ユリも、キクと同様に仏花として多く用いられます。
その理由は、花もちがよいだけでなく、「歩く姿は百合の花」といわれるように美しいものの象徴とされているためです。
そんなユリの花言葉は、「純粋」「無垢」「威厳」などで、法事や法要のお供えにふさわしい意味を持ちます。
なお、ユリは仏花として多く用いられる反面、香りが強く、しっかりとした花粉を持つ花です。
そのため、開いたユリの花粉は、すぐに取り除きましょう。
カーネーション
カーネーションは、亡くなった母親の墓前を訪ねる「母の日参り」にも供えられる花です。
カーネーションの花言葉は「無垢で深い愛」「永遠の幸福」「感謝」などで、特に母の日参りに供えられる白いカーネーションには「私の愛情は生きている」「尊敬」といった意味があります。
カーネーションが法事や法要のお供えに贈られるのは、ふさわしい花言葉を持つことに加え、花もちがよく、色褪せが少なく美しさも長く保つことができるためです。
法事や法要にふさわしい胡蝶蘭で故人をしのぶ思いを伝えよう
胡蝶蘭の「手入れのしやさ」や「花もちのよさ」は、贈りものとして適した特徴です。
さらに、胡蝶蘭の豪華でありながら落ち着きと優雅さを感じさせるその見た目は、法事や法要にふさわしい花といえるでしょう。
胡蝶蘭を通じて、故人をしのび、その冥福を祈る気持ちとともに、ご遺族に哀しみを癒して欲しいという思いを正しく伝えるためには、贈る際のマナーを知り、実行することがとても大切です。
HanaPrimeでは、国内でも有数の胡蝶蘭農園と独占契約を結び、法事や法要にふさわしい、さまざまな金額・サイズの品質の高い胡蝶蘭を取り扱っています。
また、法事や法要に適した立て札やメッセージカード、ラッピングをお選びいただくことも可能です。
是非、美しい胡蝶蘭で、故人をしのぶ思いをお伝えしましょう。