カサブランカ、マドンナ・リリーなどで知られる「ユリ」は、大ぶりの優美な花姿が特徴です。白い大輪の花のイメージがありますが、大きさ、形、花色にいたるまでさまざまな種類があり、品種も多岐にわたります。アジア、ヨーロッパ、北アメリカなど、主に北半球を中心に広範囲に分布する植物です。日本にも、特有種や、山野に自生する野生種などがあります。今回は、ユリの特徴や管理のポイントなどの基本情報を紹介します。
目次
「ユリ」の基本情報
ユリの特徴
ユリは、ユーラシア大陸や北アメリカ大陸など、北半球を中心に広く分布する球根植物です。植物界ではユリ科ユリ属に分類されます。
ユリは漢字で「百合」と表記します。英語名は「リリー(Lily)」です。
ユリの原種は100種以上あるといわれています。
カサブランカ、マドンナ・リリーなどに代表されるように、花色が白く、ゴージャスな大輪の花を咲かせるイメージが強いユリですが、交配や品種改良が進み、種類はバラエティ豊かです。
横向きに咲くもの、上を向いて咲くもの、小ぶりな花、大輪の花など、さまざまな種類があります。
また、花のカラーは白のほかに、ピンク、オレンジ、イエローなど、カラフルな色がそろいます。
日光を好む種類が多く、夏が花の最盛期です。
日本に自生するユリは15種!絶滅危惧種や準絶滅危惧種も
夏の山野や自然の多い郊外などで、ユリの花が咲いているのを見かけることがあります。それらは日本に自生する野生種です。
野山で目にするユリは可憐で美しい花姿である一方、野生ならではの生命力やたくましさも感じます。
野生種のユリは、北海道から沖縄まで、日本各地に生息します。その数は約15種です。
【日本に自生するユリの種類】
・ヤマユリ
・ササユリ
・オトメユリ(ヒメサユリ)
・サクユリ(タメトモユリ)
・ウケユリ
・タモトユリ
・カノコユリ
・テッポウユリ
・スカシユリ(イワトユリ)
・ヒメユリ
・オニユリ
・コオニユリ
・イワトユリ
・スゲユリ
・エゾスカシユリ
上記のうち、6~8種が日本固有の原種といわれています。
それらの野生種を交配させて誕生した品種が「オリエンタル・ハイブリッド(ジャパニーズハイブリッド)」です。
なお、日本に自生する野生種の種類によっては、乱獲や土地開発などで数が減少し、自治体ごとに絶滅危惧種や準絶滅危惧種などに指定されており、各地で保全活動が実施されています。
ユリの育て方や管理のポイント
ユリは日光を好む種類が多く、基本的に日当たりの良い場所で育てます。
ただし、品種によっては強い日差しが苦手です。その場合は、半日陰になる、風通しの良い場所で管理しましょう。
水やりは、土の表面が乾いたら、たっぷり与えます。ただし、過度に水やりをする必要はありません。
適度な保水は必要なものの、水はけの良い用土を使うのが基本です。
また、ユリは寒さに弱いため、球根が凍らないように冬越し対策をほどこしましょう。
なお、ユリは切り花のつぼみも良く咲きます。市販の切り花を購入する際に、つぼみの多いものを選ぶと、花を長く楽しめます。
【ユリの基本的な栽培方法】
・種まき…-
・植え付け…10月~11月
・植え替え…-
・開花期…5月~8月
・肥料やり…4月~7月/10月~12月
「ユリ」の花言葉
ユリにはさまざまな種類がありますが、全般的には、純潔、純粋、威厳、無垢、自尊心、洗練された美、などの花言葉があります。
また、色別の花言葉は以下の通りです。
・ホワイト…純粋、無垢、威厳、甘美、高貴
・レッド、ピンク…虚栄心
・オレンジ…華麗、愉快、軽率
・イエロー…陽気、嘘、偽り、不安
ユリは昔から、「立てば芍薬(シャクヤク)、座れば牡丹(ボタン)、歩く姿は百合(ユリ)の花」のフレーズがあるように、美人を形容する言葉として使われています。
ポジティブ、ネガティブ、両方の花言葉を持つ色もありますが、ユリはプレゼントに喜ばれる花の1つです。
ただし、花粉が飛びやすく、香りが強いものも多いため、お見舞いや退院祝いなど、シチュエーションによっては贈り物に向かない場合もあります。
「ユリ」の品種や種類
ユリの園芸種には、主に下記のような品種があります。
・オリエンタル・ハイブリッド(O)
・アジアティック・ハイブリッド
・アメリカン・ハイブリッド
・ロンギフローラム・ハイブリッド(L)
・トランペット・ハイブリッド(T)
・キャンディダム・ハイブリッド
・マルタゴン・ハイブリッド
純白の花色で強い芳香があり、ゴージャスな大輪の花を咲かせる「カサブランカ」は、オリエンタル・ハイブリッド系の品種です。
上記の品種を交配してつくられた、LAハイブリッド、LOハイブリッド、OTハイブリッドなどのほか、原種系、変種系といった分類もあります。
「ユリ」の豆知識
同じユリ科の植物で、「ユリ」の名前を持ち、見た目も似ていながら、ユリ属に分類されない植物があります。
その代表的なものは、以下のような品種(属名)です。
・ウバユリ(ウバユリ属)
・クロユリ(バイモ属)
・チゴユリ(チゴユリ属) など
上記のほか、次のような植物も、「ユリ」の名前がついているものの、ユリ科の植物に分類されません。
・トラユリ(アヤメ科チグリジア属)
・ユキゲユリ(ヒアシンス科ユキゲユリ属)
まとめ
気品のある大輪の花を咲かせるユリは、品種が多く、カラフルな花色がそろうのが魅力です。切り花でもガーデニングでも、ゴージャスな花姿を楽しめます。なお、ユリは一般的に香りが強く、花粉が飛びやすいので注意が必要です。ブーケなどに使用するときは、あらかじめ花粉を取り除き、花弁への付着を防ぎましょう。ユリのような優美な花は、フラワーギフトにも最適です。花束はアレンジメントなどを贈るときは、花と植物のギフト通販サイト「HanaPrime(ハナプライム)」のご利用をおすすめします。
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