エキナセアはイガグリのような花芯と、垂れ下がった花弁が印象的な植物です。花色はパープル、ホワイト、イエローなどのカラーバリエーションがあります。一重咲き、八重咲きなど、花姿もさまざまです。サプリメントやハーブティーの原料でも知られており、北アメリカの先住民であるインディアンたちは薬草として活用していた歴史があります。そこで、エキナセアの特徴をはじめ、管理のポイントや花言葉なども紹介します。
目次
「エキナセア」の基本情報
エキナセアの特徴
エキナセアは、キク科ムラサキバレンギク属に分類される植物です。ムラサキバレンギク(紫馬簾菊)、パープルコーンフラワー、エキナケアなどとも呼ばれます。
中央の花芯はイガグリのように盛り上がり、花弁が垂れ下がるように咲く姿が特徴です。
花色は、パープル、ピンク、レッド、イエロー、オレンジ、グリーン、ホワイトなどのバリエーションがあります。
エキナセアは、切り花、ガーデニング、ドライフラワーなど、幅広い用途に使われます。ドライフラワーにする場合は、花弁を落とし、花芯部分だけを使うのもおすすめです。
エキナセアは北アメリカが原産です。先住民であるインディアンの間で、薬草として活用されてきた歴史があり、現在もサプリメントやハーブティーなどの原料として使われています。
エキナセアの中央部分はキク科特有の「頭状花(とうじょうか)」
イガグリのように見えるエキナセアの中央部分は、「頭状花(とうじょうか)」と呼ばれます。
頭状花とは、個々の小さな花が集まって、1つに見える種類の花のことです。そのような花の配列状態を「頭状花序(とうじょうかじょ)」と呼びます。頭状花序は、主にキク科の花によく見られます。また、1つ1つの小花を「筒状花(つつじょうか)」といいます。
さらに、エキナセアの花弁としているのは、実は「舌状花(ぜつじょうか)」と呼ばれる小花の集まりです。
つまり、エキナセアは筒状花と舌状花の2種類で構成されているのです。
なお、エキナセアに花姿が似ているヒマワリやガーベラは筒状花と舌状花、タンポポは舌状花のみで、それぞれ構成されています。
エキナセアの別名「ムラサキバレンギク(紫馬簾菊)」は纏(まとい)に由来
エキナセアは、別名「ムラサキバレンギク(紫馬簾菊)」とも呼ばれます。
「馬簾(バレン)」とは、祭礼、消防の出初式などのイベントで使われる「纏(まとい)」に付いている、ヒラヒラと垂れ下がる細長いパーツのことです。
なお、纏は、江戸時代の消防組織である、町の火消(ひけし)の各組が使っていた旗印の1つです。
ムラサキバレンギクの名前は、その纏に付いている馬簾に似た紫色の花であることに由来します。
ちなみにエキナセアは、ギリシャ語で「ハリネズミ」の意味があります。
エキナセアの育て方や管理のポイント
エキナセアは、寒さにも暑さにも強く、比較的育てやすい植物です。ガーデニングに用いる場合は、鉢植え、地植えのどちらでもよく育ちます。ジメジメした土壌を嫌うため、日当たり、風通し、水はけが良い場所で管理しましょう。
地植えの場合、水やりはあまり必要ありませんが、鉢植えで育てるときは、土の表面が乾いたら、たっぷり与えます。水の与えすぎは、根腐れを起こしたり、うどんこ病が発生する原因になったりするため、注意しましょう。
【エキナセアの基本的な栽培方法】
・種まき…3月~4月
・植え付け…3月~5月/9月~11月
・植え替え…4~5月/10月
・開花期…6月~10月
・肥料やり…5月~7月/10月
「エキナセア」の花言葉
エキナセア全般には、以下のような花言葉があります。
・優しさ
・深い愛
・あなたの痛みを癒やします
北アメリカの先住民、インディアンたちの間で薬草として使われ、人々の傷や病を癒やしてきたエキナセアのイメージにぴったりな言葉ばかりです。
なお、エキナセアの花色別の花言葉は特にありません。
「エキナセア」の品種や種類
エキナセアの主な品種は下記の通りです。
【プルプレア種】
・アルバ
・メロウイエロー
・グリーンツイスター
・プリマドンナ
・ホワイトスワン
・シュプリームエレガンス
・ラズマタズ
・ピッコリ―ノ
・ルビースター
・エキセントリック
・カタリーナ
・バタフライキス
【パラドクサ種】
・パラドクサ(イエローコーンフラワー)
【パリダ種】
・パリダ
・フラダンサー
【アングスティフォリア種】
・アングスティフォリア
【シムラータ種】
・シムラータ
これら以外にも、エキナセアは多くの品種が流通しています。
また、上記に加え、ほかの品種とエキナセアを交配したハイブリッド種もあります。
「エキナセア」の豆知識
エキナセアは、サプリメントやハーブティーなどの原料に使われる植物としても知られています。
エキナセアには、抗菌・抗ウイルス・抗酸化・消炎作用、免疫力アップなどの効果があると期待されています。
そのため、風邪やインフルエンザなどの予防対策として、エキナセアのハーブティーやサプリメントを試すのもおすすめです。
ただし、キク科の植物にアレルギーがある方は、事前に医師や専門家に相談し、摂取が可能かを確認しましょう。
まとめ
イガグリのように盛り上がった頭状花と、垂れ下がった舌状花が目を引くエキナセアは、切り花としても楽しめます。花束やアレンジメントの良いアクセントになり、インパクトのあるフラワーギフトを贈りたいときなどにおすすめです。エキナセアを取り入れた、デザイン性の高いフラワーギフトをお探しの方は、花と植物のギフト通販サイト「HanaPrime(ハナプライム)」をぜひご利用ください。